 ナレーション「ある土曜日の午後、その作戦は静かに進められようとしていた…」
今日の侵略会議ではペコポン侵略作戦の前に、ペコポン最大にして最強の防衛ライン…日向夏美の壁をいかに突破するかが話題となっていた。 どんなにいい作戦を思いついても、作戦実行前に防衛されていては元も子もない・・・。 言うなれば日向夏美の壁を越えてこそ、真のペコポン侵略作戦といえるのだ!
とは言ったものの、夏美という名の壁は果てしなく厚い…ちょっとやそっとで打ち崩せないことなど今までの作戦で証明済みだ。 出来ることならば戦うことなく通り過ぎたいものである。さすればペコポン侵略など子供でも容易である・・・。
子供…そこからケロロはヒントを得た。 「大人の階段のぼる銃」で自分たちを子供の姿にして侵略作戦を行えばよいと・・・。
過去の話を振り返ってみると、流石の夏美も子供たち相手では結構振り回されていたこともあった。 それを利用するのである。(詳しくはカララ&タルル ペコポンをもらっちゃおう! でありますにて)
早速大人の階段のぼる銃を照射してもらうケロロ、ギロロ、ドロロの3人であったが、発射直後に後ろのドアから冬樹が現れた。 ゲームを持って軍曹を誘いに来たのだが、運悪く大人の階段のぼる銃を受けてしまった。
予想外の人物を巻き込んでしまったものの、早速侵略作戦を開始することにした。 子供の姿になり若干思考も子供に戻っているので、大人を仲間に加えることはありません。そのため小隊の中心になるであろうタママは仲間はずれにされてしまった。
しかし一方のクルル曹長はというと、がきんちょの好みそうなソーサーを提供することにより仲間に加わっていた。(おい!) 子供である冬樹も仲間にいれ早速ソーサーを動かす鍵を受け取ると、ケロロと冬樹…どっちが隊長になるかもめていた。 コレを狙ってソーサーを提供したのか…クルルの真意は定かではないが、いつになっても決まらないためギロロの意向で勝負をすることにした。
 これから隊長決定戦5番勝負を行い、先に3本先取したほうを隊長とする。 1回戦は靴飛ばし…コレは冬樹が勝利、続く2回戦はお風呂で我慢…ケロロが勝利を収めた。 3回戦は水なしでカレーを食べる対決で冬樹が勝利、4回戦はマッスルマン消しゴム集めでケロロが勝利した。
両者2勝2敗で迎えた最終決戦…その内容は根性対決! これから宇宙人街で最も凶悪…と思われる番犬(ブル)の目の前にボールを転がし、それを先に手にしたほうを勝者とする。 番犬は眠っているため起こさずにそっと近寄り、拾ってくる必要がありそうだ。
両者同時にボールを掴むと例の如く言い争いが始まった。 それに気付かぬわけもなく、ブルはテリトリーに入ってきたケロロと冬樹を襲い始めた。 急いで庭から飛び出すケロロたちだが、ブルの凶悪度合いはその反則レベルな鎖の長さで、敷地から出てもしばらくの間は追ってきた。
何とか振り切ったときにはボールは冬樹が手にしていた。よって隊長は冬樹に決定! 冬樹小隊となりペコポン侵略を開始することにした。
 隊長となった冬樹は司令室の隊長席に座り、クルルに指示を受けながら何やら操作をしていた。 そしてボタンをポチッとな! (ズドオオオオォォォォォォォンンン!!!!)
超波動ガンを発射し西澤家の人工衛星を一撃で仕留めた。(おい!!)
この騒ぎを聞きつけ夏美がやってくると、冬樹をはじめギロロなどが幼い姿で大驚き しかし子供だからといって好き勝手やらせていてはもっと大変なことになってしまう…!!
はじめは優しく説得する夏美だが生意気な態度を取る冬樹に激怒! 姉という立場から冬樹を叱り付けると大声を上げて泣き出してしまった。 これには流石の夏美もたじろうばかり…ケロロの思ったとおり子供には弱いようだ。
怒られて泣く冬樹の姿を見てケロロが水を差すと、それがきっかけでケンカになってしまった。 隊長のこともあり、すっかり機嫌を悪くしたケロロは冬樹小隊を抜け1人部屋に戻っていってしまった。
ここからはケロロを除いた3人の冬樹小隊で、まずは夏美を部屋から追い出すことにした。 思いつく限りの迷惑行為をしでかし、最後は嘘泣き行為で相手を困らせる・・・。 八方塞となったところで機嫌を直すアイテムを要望…それを買いに行かせ部屋から退出させるという荒業だ。
まんまと冬樹の思惑に乗せられてしまった夏美は、要望どおりバックレマンチョコを買いに行く羽目となってしまった。 作戦は順調に進んでいたが、1人抜けてしまったケロロが気がかりだ…心配するドロロのためにも今一度仲間に誘ってみることにした。
しかしケロロは仲間に復帰する気はないそうだ。 それどころか逆にあしらわれたので、ケロロなど誘わず3人でペコポン侵略することにした。
格納庫へ向かう冬樹小隊だが、そこでとんでもない事態を引き起こすことになってしまった。
 ガン○スターによく似たロボットに1人乗り込んだ冬樹は、操作法もわからぬままテキトーにいじくりまわした。 その結果、オートパイロットが作動したのか操縦も利かぬまま暴走してしまった。
その頃ケロロはというと、部屋で1人本を読んでいた。 偶然そこへやってきたタママは、ケロロの寂しがっている姿に気付いた。 いつもは小隊から子ども扱いされるタママも今回ばかりは大人の目線からケロロにアドバイスした。「1人になって寂しいのは大人も子供も一緒だと…」
すると突然警報が鳴り響いた。格納庫にてメカが暴走していたのである。 誰が暴走させたかは一目瞭然…大人がさせたのであれば自分たちで収拾させるべき問題だが、相手が子供ときては大人が黙ってみているわけにも行かない・・・。 ケガしないうちにタママとクルルは暴走を止めに行くことにした。
狙われたギロロとドロロを助けるタママとクルルだが、脱出に失敗した冬樹は今にも落ちかけていた。 懸命にパイプにしがみつく冬樹だが、手を滑らせ落下してしまった! ここからの位置ではタママとクルルは間に合わない!!
するとそこにソーサーに乗ったケロロが現れた!! ソーサーを操縦しながら手を伸ばし、見事落下する冬樹を助け出した。
冬樹の無事を確認すると、タママはメカの胸に飛びつきゼロ距離からタママインパクトを放った。 弱点を付いたタママインパクトの一撃で暴走したメカは機能を停止し、全員ケガなく事態を収拾することが出来た。
結局子供に侵略は不可能だったということだが、これをきっかけにケロロと冬樹は仲直りを果たすことが出来た。
ナレーション「どんな時でも友達は友達…そんな軍曹と冬樹君でした」 |