コマ送りで気付く。

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2020/03/12 「コマ送りで気付く。」 分類: コラム的な
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「メガゾーン23 Part2」というOVAアニメには特別な思い入れがある。

観たのは学生時代で、友人宅だった。友人は1作目のほうが好きだったようで「Part2は面白くないよ」と言っていた。僕が頼んで見せてもらっている間は友人は他の事をしていたと思う。友人宅なのに僕一人でビデオを観た。

友人はお気に召さなかったようだが、僕はとても感動した。Part1よりもPart2のほうが好みでもあった。
Part3?なにそれ?

さて。

思い入れのあるアニメなので時々ネットにUPされる動画も目に入れば見ている。ダイジェストとかMAD・AMVなどだ。

「メガゾーン23 Part2」と言えば悪い意味で有名なのが「一番肝心なクライマックスで作画崩壊」だ(笑)。

それでも部分的には2年後に劇場公開された神作画アニメ「AKIRA」を超えている。参加アニメーターが幾分重複しているという事もあるし、監督はサーカス作画で有名な板野一郎、作画監督は梅津康臣だ。凄くて当然とさえ言える。

しかし製作費の乏しさはアニメーターの才能だけでは補えなかったようで、クライマックスシーンが海外下請けの相当レベルの低い作画となってしまっている。

ふとその作画崩壊クライマックスを何度も眺め、コマ送りさえして眺めてみたら、色々と気付く事があった。

思い入れあるアニメのクライマックスなので作画が悪いなりに楽しんで観ていたのだが、コマ送りでつぶさに観察すると…思っていた以上に酷い作画が大量だった(笑)。本当に酷い。

なにしろ色指定さえ間違っている。例えば時祭イヴは肌色にハイライトと2段影で4色必要なのに、海外下請けの手抜きによって最大でも3色となっているので唇の色と肌の色が一致しなくなっている。見せ場なのに影無し動画になっている部分さえある。とにかく楽に済ませようという魂胆さえ感じられるほどだ。

メカなども指定通りに描くと大変だから出来るだけ手を抜こうと描かれているところが多く、その為に動きまで不自然になっている。そもそも動画の中割りのレベルが低く、撮影ミスじゃないのに動画でガタついているという結構珍しい低品質もあった。
…まぁ「こんな高密度の作画を海外下請けに任せるなよ!」とも思いますが(笑)。

しかしその酷い作画崩壊をコアスタッフがギリギリまでなんとか誤魔化そうと頑張っていた事も垣間見えてくる。
酷い作画を穴埋めするかのように最低限の「奇麗な時祭イヴ」が合間に挿入され、酷い動画を隠すように撮影エフェクトやBOOK処理が重ねられている。修正で直せるレベルではない動画、オールリテイク出来ない状況だった事が伝わってくる。

そういった細かいところの大部分は普段楽しんで鑑賞している時には気付かなかったところだ。
けっこう真剣に観ているつもりでも、スタッフの苦労のところまでは気付かなかった。
予算やスケジュールの都合でどうにもならないところを少しでも手直ししようと奮闘したであろう事がフィルムに刻まれている。

普段アニメを眺めている時にそこまで見抜ければ僕の批評ももうちょっと踏み込んだ事を書けるかもと思ったりするし、製作スタッフ側としてはそういった台所事情の部分を見抜かれないように作り上げようと苦労しているのだろうし、アニメって奥が深いなぁと改めて感じました。

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bit さんのコメント (2020/03/15) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
>塩キャラメルさん
コメントありがとうございます~! パート3?なにそれ?
(一応真面目に記しておくと、3はメガゾーンの設定を流用した結構普通な(または当時ありがちだった)感じのSFアニメで、概ね「誰得?」って感じです)

僕ももちろんパート1も好きで、当時人気だった「超時空要塞マクロス」と共通する部分を持ちながら、ストーリーはマクロスとは真逆のシビアな展開になっているところにシビレました。アニメなのに1980年代の世相の物凄くリアルな部分が中軸になっているのが凄く斬新に感じてました。好景気の明るい世相と同時に世紀末ムードが濃かったのも80年代だったなーと。90年代には世紀末ムードって逆に薄れていった感じですが。

>「俺たちでスゴい作品を作ったぜ」というクリエイターからの想いとエネルギーが充満していたと思います。
そうそう!作品からの作り手の気概と熱気が溢れ出ているようなパワーがあるんですよね。
冷静に考えてみるとPart2の作画は、当時の「リッチなテレビアニメ」と言われたOVAでは無理な作画密度で、劇場用アニメでも難しいくらいの作画の線の多さなので、一言で言えば良くも悪くも「無茶しやがって…」を本当にやりきっちゃったアニメだったんだなーと(笑)。
(例えば「AKIRA」では金田のジャケットの背中の絵柄はアニメでは簡略化されたが、Part2省吾の背中のプリントは緻密に描かれている)

「秘密ください」は僕も涙腺が緩んじゃいますねぇ…。リン・ミンメイの歌は世界を救ったのに、時祭イヴのこの歌は世界が終わる時に流れるという。宮里久美さんの歌声がすごくマッチしてて。もちろん「ロンリーサンセット」もグッときます。
それとは別に「7Gのオペレーター、コンタクト願います」の台詞が脳内をよぎると一瞬で僕の中の中二病心に火がつきます(笑)。
塩キャラメル さんのコメント (2020/03/14) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
bitさん、お昼近くなので、こんにちは(=_=)

塩キャラメルです、少しお邪魔します。

筆者は「スーパーロボット大戦D」で知り、プレイ中に興味を抱いて鑑賞いたしました。(パート3だけは未だに見ていません)

主人公・省吾を含めて前パートからガラリと変わった世界観は言わずもがな、塩沢 兼人さん(故人)のB.D.は勿論のこと、
山ちゃんこと山寺 宏一が演じた中川 真司に代わって新たな友人である千葉(繁)ちゃんのライトニング、
速水 奨さんのナルシストな白鳥など、役者さんたちが残していった登場人物たちのインパクトが印象的でした。

筆者の方はパート1の方が好きで、未だに動画で見回しているぐらいです。
氏の思い入れのあるパート2を含めて、確かに本編からはメインテーマである「ROCK CAFE」と共に、「俺たちでスゴい作品を作ったぜ」というクリエイターからの想いとエネルギーが充満していたと思います。

ちなみに、筆者の地元のTSUTAYAでは長い年月を経て、全パートがレンタルとなりました。
氏も既にご存知かと想われますが、本パートでは前作をも凌ぐ虐殺シーンやベッドシーンも在りますので、筆者の中では「子どもはトラウマになるから視ちゃダメっ」と、
「嬉しいけど本当にいいのだろうか」(=_=)との些か疑問を残しつつも複雑な気分でもあります(笑) 子どもが………………まさかだとは思いますが(^_^;)

なお、本パートを語る上で欠かせない(と思う)挿入歌「秘密ください」ですが、なぜか聞くたびに筆者は泣いてしまうのです。
宮里 久美さんからの歌声からなのか、それとも編曲や歌詞から哀しみが溢れているのか………………
はたまた、ラストシーンでどうする事もできないから慌てふためている人類を見て、絶望感を感じているからなのかは未だに分かりません。

余談ですが、スパロボの某プロデューサーが最も推しているのが本作だそうです。(パート1も兼ねて)
「Gガン」や「ガガガ」など、そっち系かと思われていましたが。

ずいぶん長々となりました。お邪魔しました(=_=)


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