ヤバいくらいヤバいヤバいのヤバい使い方

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2017/02/15 「ヤバいくらいヤバいヤバいのヤバい使い方」 分類:
[この書込みのみ表示(記事URL紹介用) / 編集 / 削除 / トラバ送信 / 共有分類に追加(タグ付け)]拍手:2個

「ら抜き言葉」が問題であると叫ばれて幾久しく、いまや「ら」を抜く言葉遣いは定着の兆しがございます。
しかし、新しく大人になった世代というのはとかく、「若者の言葉遣いはなっておらん」と言ってみたいものなのです。
そこで、近年大人になった人々は、自分たちより若い世代の、自分たちが使っていたのとは違う言葉遣いを探しました。
そこにはなんともヤバい、「『ヤバい』の使い方」があったのです……。

如何でしょうか、このイントロダクション。
うざったいよね。
さあ本題へ参りましょう。

昨今、ワイドショーやネットニュースの話題の隅っこにありましたので、ご存知の方も多いと思われますが、
「ヤバい」という言葉の使われ方がこれまでとは違って来ているぞ、とのことなんですね。
旧来的な「ヤバい」の使い方は、危険であるとか、醜悪であるとか、ネガティブなものでした。
あの店はボッタクリの噂があるヤバい店だよ、であるとか、
コーヒーとコーラとトムヤムクンのミックスジュースってその組み合わせはヤバくないか? などといった感じでしょうか。
それが、最近では、おいしいであったり、かわいいであったり、ポジティブな意味合いでも使われ出している。
このパンケーキヤバーい、プーさんの皮をかぶったキティーちゃんとかヤバーい、なんて具合に。
後者はどういう意味でしょうね。ふたつの意味でヤバい、なのかな。まあ、それはさておき。

本来的にはネガティブな意味合いの言葉が、新世代ではポジティブなシチュエーションにも用いられるようになる、なんて、
昔からよくあることだと思うんですけどね。
「クソワロタwww」が分かりやすいでしょうか。
ワロタは笑ったの変形、そこにクソが付くことで、より強調した表現にしているわけですよね。
本来的には排泄物を指す単語であり、口汚く罵る際に用いられるはずのクソを使って。
江戸言葉……下町言葉やべらんめえ口調なんかだと、「くそっぱやい(早い)」なんて言い方もあるそうですね。
ある時期のパンクロッカーがどんな単語の前にでもファッキンファッキン言っていたのと似たようなものだと思いますが。

ていうかね、今の大人たちも平然と誤用していて、それも「誤用であるが、あえて使っている」なんてコンテクストなしに、
それが相応しい言葉だと認識している……つまり「ヤバい」の誤用なんかよりよほど罪が重かろう事例は、あるわけですよ。
「鳥肌が立つ」という表現について、本来的な、いや「辞書的な」としましょう。
ちゃんと意味を分かって使っていますか。
「絶景に鳥肌が立つ」「見事な腕前に鳥肌が立ちました」なんて、かなり幅広い世代で使われますよね。
もちろん、文脈として、それが最大級の賛辞であることは誰しも分かるし、
ややもしたら、言ったほうも言われたほうも、「鳥肌が立つ」が本来どういう意味なのか、分かっていないのかもしれない。
「鳥肌が立つ」とは、寒気や怖気で皮膚が鳥の肌のようになることを指すんですよ。
そこに「感動」は含まれていなかった。
しかし、感動した瞬間にも、肌がぞわぞわと、鳥の肌のように粒立つことがありますものね。
だから、「圧巻の歌声に鳥肌が立つ」などと言ってしまうのです。
それが定着しただけの話です。
字面と現象の偶然の一致が、言葉の形骸化を引き起こすことは、ままあるのかもしれません。

では「ヤバい」と「鳥肌が立つ」、どこに違いがありましょう。
「鳥肌が立つ」を褒め言葉として平然と使えてしまう大人たちが、「ヤバい」を褒め言葉として使う若者たちを、
どうして嗤うことができましょう。

私は「ヤバい」のほうがまだマシとすら思うのです。
「ヤバい」とは、江戸時代の「矢場」、今で言うパチンコのようなものと考えてよいと思いますが、そんな遊戯施設があり、
そこでは売春行為までが横行していて、「いかがわしい、危険である」状況を「矢場い」というようになった。
一昔前の「アxヒる」のような成り立ちですな。あえて伏字にしますが。
ただ、いつの時代も、ワルであることや退廃的であることを良しとする価値観はありますから、
「ヤバい」が必ずしもネガティブな表現である……、
いや、ネガティブな表現だからこそ褒め言葉である、とする文脈がこれまでの用例にあるわけがないとは、
少なくとも私には決め付けられません。

「鳥肌が立つ」もホラー映画などでは、正当に褒め言葉として成立するでしょうけどね。
「美しい写真ですね」「素晴らしい歌声ですね」は、もう少し様式に気を配ってよいシチュエーションでしょう。
「じゃあ感動で肌がぞわぞわする感覚をどう伝えればよいのか」って、知らねえよ、そんなの!
今は「鳥肌が立つ」で通用しますよ。
「鳥肌が立つ、が賛辞として通用する以前の使い方とは違うけど」の但し書きは付くけど。

あ、あとな、ツイッターなんかで作家本人へ気軽に感想を送れるようになったのはいいことだと思うんだけどな、
たまにいる「拝見させていただきました」も本来おかしいからな、あれな。別にいいけど。

まあ、言葉なんて結局、送り手と受け手の間で合意が取れている形式であればなんでもいいんですけどね。

コメントする(論客のみコメント可能記事)2個


MA-15D さんのコメント (2017/02/19) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
>オルタフォースさん
どうも、どうも。

下地……というか、言葉が、特に俗語が変質することに、大した意味はないと思うんですよね。
「ヤバい」なんて特に、格式ばった場で使う言葉でもなし、そう目くじら立てることでもないはずです。
それを旧来の意味と違うからと嗤うのであれば、大人が「とても」や「全然」を肯定表現に使うことをどう説明するのか、
という話もしてみたくあるんです。
「人のふり見て我がふり直せ」なんて、昔の人はいいことを言ったものです。

敬語に関しては……、ねえ。難しいですけど、ねえ。
敬意を表すつもりなのは明白なので、うるさく言うこともないんですが、
「よくわかんないけど、敬意なら重ねられるだけ重ねておけばいいか」なんておざなりな言葉の選び方は、
敬意を表すつもりなのだからこそ、もったいないと思うんですよね。

「拝見させていただきました」も幅広い世代が使うもので、自分より大人に使われるとさすがにガッカリしますね。
一時期は「バイト敬語」なんて言葉もありましたけどねえ。
バイトだけにとどまる問題ではないようで。
オルタフォース さんのコメント (2017/02/17) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
こんばんは。
良い意味でのヤバいは元々そういう下地があってこそ使われる訳があったということですね。
鳥肌・拝見の場合は是非ともより適切な表現を使える人が増えて欲しいですね。
でも一番大事なのは言葉が通じるか。生活していく上ではその有難味がわかります。


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