アニメ日本沈没2020の感想

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2020/07/24 (2020/07/25更新) 「アニメ日本沈没2020の感想」
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ネタバレ注意

原作は未読です。Netflixで全話視聴しましたので感想を書かせていただきます。本作は日本列島が沈没し、平和な日常が壊される中、主人公の歩一家とその仲間達が様々な危機を乗り越えていくというサバイバル系のアニメでして、個人的に、序盤は3話くらいまでは順調にストーリーが進んでいたと思います。
所々シナリオに粗が目立ったものの、(例としては父親死亡時には山芋を掘っている最中に不発弾を掘り当てて爆死するのだが、何故不発弾を除去せずにあのまま放置していたのか…未来の自衛隊怠慢すぎるだろ)先の読めない展開や、誰が生き残って誰が死んでしまうのか、またどのようなやり方で命をつないでいくのかというサバイバルドラマに加えて、第3話でチンピラを殺して眼鏡を奪いとった場面から、人間たちの醜くて面白く、時に美しいヒューマンドラマが展開されると思い、期待していました。
第2話ではいつ崩壊するかわからない危険な道を沢山歩いた後で滝の水にありつけた場面では水の有り難みを感じましたし、第3話では、父親を失った歩と母マリが諍いを起こすシーンでは、リアルだと思ったし、素直に感情移入出来ましたし、富士山の周りに集まって良い雰囲気になっていた直後で、毒ガスで近所の姉さんが倒れる展開など、牙を剥く自然の恐ろしさと過酷さを表現しているのがわかりました。個人的に3話くらいまでの調子で最後進んでいればもっと評価も良くなっていたと思いますね。
しかし第4話で店主の老人や陽気な外国人ダニエルなどが出てきたあたりから訳がわからなくなって来て、都合良く満足な食事や寝床にありつけたところで、サバイバル系のアニメとしての緊張感がなくなって期待値が下がって行き、さらに第5話でマザーとかいう死者の代弁をする宗教団体が出てきた辺りからはもう、内容がグダグダになって付いて行けなくなったという印象です。

教壇編の第4話~第6話あたりはぶっちゃけ見逃しても構わないと言って良いです。(強いて言えば、母が夫の死からずっと悲しみを堪えていて、ダニエルの前で涙を流すところや朝日の下で娘と和解するシーンと、それから先輩が大麻を収穫したり、パーティーを楽しんだり、しながら感情の取り戻していくところは見どころかな…)何故ならストーリーの本筋と関わりがある訳でも無く、第7話以降の展開に何か影響を与えている訳でもありませんし、死者の代弁をする宗教団体とか何の為に登場させたのかすら分からないし、(そもそも死者の声を代弁できるという設定も殆ど機能してなかったですね。せめて死んだ父親と歩姉弟くらいは会わせて会話させてあげろよと思った)店主の老人とかダニエルやマザーなど各キャラクターを感動的に死なせようとしているのは伝わりますが、それまでの心理描写は人間性などの掘り下げが不十分だった為、申し訳程度に掘り下げているようにしか感じませんでしたし、(中でも店主の老人は唐突に殺人を始めたり、牢の中でとち狂った様に喚き散らしたり、訳もわからずにマザーの少年に孫の幻覚を見出して見たり、死に際には如何にも正義ぶった様に歩達を助けて見たり、終始訳わかんないキャラクターだったし)それぞれが死亡退場しても殆ど印象に残りませんでしたし、無駄にキャラクターを増やしたり、変に宗教団体のくだりを絡ませて、ここまでグダグダな展開になるのだったら、もっと作中の方向性を絞って、主人公達のサバイバルドラマや家族愛などを掘り下げるべきだったと思います。

そもそもタイトルで「日本沈没」と付いているのですが、本当に「日本沈没」で良かったのかと疑問に思います。何故なら上で述べたようにサバイバル系のアニメとしての緊張感を著しく欠いていて、日本列島が海中に沈没する描写やそれに伴う悲惨さなどの描写もあまり描かれていないようにも思いましたし、下手をすると、わざわざ日本を沈没させなくても成立するようなストーリーになってしまったと思います。

重要キャラクターについては、
主人公の歩はワガママなところもありながらも様々な困難や悲しみを乗り越えて生きる希望を見出していくポジティブな少女。
弟の剛は感受性豊かな純粋な子供。ゲームオタであるなど今時の少年らしさもあるキャラクター。
母親のマリは常識人(?)であり、厳しさを見せながらも、常に前向きで明るく振る舞おうとする芯の強い性格。
先輩は影が薄いながらもみんなをサポートし、過酷な冒険の中で生きがいや人間らしさを取り戻していく成長系キャラクター。
有名YoutuberのKITEは正義感の強さと冷静さを兼ね備え、皆をサポートし、時に元気付けようとさせるナイスガイ。
(父親は物語序盤に早くも死亡退場してしまい、キャラクターとしての位置付けがわからなかったので除外)

と、こんな風に主人公達のキャラクターの性格面に位置づけをしようとするのはわかります。そして私はこれらのキャラクターがどんな風に支え合い、関わりを持つのかを期待していました。ですが、上記で述べた様に、宗教団体のくだりなどがキャラクターの掘り下げに支障をきたしてしまい、いかんせん各キャラクターのエピソードや人間性の掘り下げが不足していたのが致命的な問題点でしたね。その為母のマリや先輩が死亡退場してもあまり感動できませんでした。

他には何の脈絡もなく唐突に(主に良い)展開が進むもありました。第8話では母と引きこもりがどうやって助かったのか一切わからないまま都合良く合流出来たり、第9話でもどこからともなく盗んできた高性能船に乗ったってKITEとも合流できたり、流石に運強すぎだろって思いました。

それから倫理観・道徳観の欠如した様な行動もしばしば見られました。第2話では怖がる剛をマリが高いとこから突き落として見たり、第9話ではマリが命を賭けて動かしたモーターボートを惜しむ様なこともなく捨て、KITEの船に乗り移りって見たり。

作画も酷すぎる。所々キャラクターの動きがカクカクしていたり、もっさりしていたり、顔や体型が場面毎に何度も変わって見えたり、顔が老けて見えたりするなど、いかにアニメの基本である映像面に手を抜いているのかが随所で見られました。

最終回ではKITEは偶然見つけた気球で飛び立ち、上空で電波を発して、漂流している歩たちを救助隊に気づかせるのですが、その後KITEは行方不明になり、終盤客席で彼に似た青年が居たところからKITEは生きていたのかもしれないと視聴者に思わせようとするという、そのフォローのなさが気になりましたし、亡き母マリが撮り集めていた写真や動画を見て、これまでに登場したキャラクターの過去や思い出などを見せていましたが、正直言って取って付けた様にしか見えませんでしたし、生き残って大人になった歩と剛がそれぞれの夢に向かっていくところで終わりましたが、素直にハッピーエンドと喜べませんでしたね。何故ならそれまでの過程とか殆どいい加減に済ませて、ご都合主義要素を満載し、とにかくいい感じにまとめようとしているからです。

この作品はネット上で散々叩かれていますが、個人的にはもっとストーリーの脈絡を良く描いて、重要登場人物の言動におかしな部分はないか気を配って、各キャラクターを魅力的に描いていればここまで酷い評判にならなくて済んだと思います。

余談ですが、第7話で国粋主義集団が外国人差別しているシーンがありましたが、ここは日本人は排他的で自己中な人間であるかの様に扱っている感じがして見ていて不快でしたし、第8話序盤で漁師のおじさんが鳥やサメに喰われているシーンは、(ここでも例によって都合よくサメがやって来て遺体の後始末をしてくれている。つまり、ご都合主義要素を満載している)これまた弱肉強食の自然界の恐ろしさを表現しようとしているとも思いますが、見ているこちらとしては単純に気持ち悪かったし、トラウマになりました。ああいう気持ち悪いのは勘弁願いたいです。

あとOPの映像は一家が平和な朝を迎えるというもので平和な日常のありがたみを感じさせるので良いと思います。
評価は★★★☆☆☆☆☆☆☆です。序盤3話までは好意的に見れる内容だったのでこれより下の評価はつけません。
雑文失礼しました。最後までお読みいただきありがとうございました。

コメントする(論客のみコメント可能記事)5個


タイコナ・フィランドー さんのコメント (2020/07/28) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
コメントありがとうございます。ウリエルさん。
返信が遅くなって申し訳ございません。
この作品は恐らく近未来風にアレンジしたと思いまして、KITEの様々な機能を持つスマートフォンなど、(第4話では、地面の傾斜を測定したりできる)近未来に合わせた時代背景を見せているのも良いと思いましたね。
そして第1話で東京がかつて無いほどに大震災に遭い、町や日が崩壊する所からどんなに文明を発展させてもやはり牙を自然の力には敵わないのだと思いました。
そして震災に遭った歩一家がどんなふうに支え合い、震災を切り抜けていくのかと第1話時点では本当に期待しておりました。
ですが、上でも書きましたが、宗教団体のエピソードが本作の足かせになったと思います。
大麻とか、◯◯◯しているシーン(第5~6話)など、ああいう裏社会的なものをあからさまに見せるのもどうなのかと思いました。
ウリエル さんのコメント (2020/07/27) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
タイコナ・フィランドーさん
こんばんは,コメント失礼します.
奇遇でしょうか…あの作品をみて自分も全く同じことを思っていました(笑)
従来の日本沈没とは違う方向性を作りたかったのかも知れないですが(あの湯浅監督のことですし),
正直,それなら日本沈没じゃなくていいだろう,とか思ったり(笑)
ピンポンとかカイバは好きなんですが,今回のは解せませんね~...ラップと大麻はよく考えたものだと思いましたが(笑)

ウリエル 拝
タイコナ・フィランドー さんのコメント (2020/07/25) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
OYJAR40さん
コメントありがとうございます。
Netflixは31日間無料トライアルで映像作品が見れるそうです。
あと、これはあくまでも個人の感想なので気にしないいただければと思います。
OYJAR40 さんのコメント (2020/07/24) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
お邪魔します。

いずれ見てみたい、と思っているので本文はほとんど読まずにコメントする事をお許しを。

Netflixが絡んでいる作品で地上波に廻ってきている作品は、今期だけでも「HERO MASK」「Great Pretender」「A.I.C.O Incarnation」。他にもあるのかも知れませんが。随分増えてきましたね。実写も含めてなかなか良作も出てきているようで、入会を迷うのですが、Amazonプライムとdアニメを契約しているのでちょっと厳しいのですよね・・・

「日本沈没2020」は湯浅政明監督、ということで期待はしていたのですが、ちらっとタイコナ・フィランドーさんの評価を見た感じでは期待し過ぎずに待った方が良さそうですね(苦笑)。ちなみに「日本沈没」は原作は読んでいませんが、映画版は鑑賞済みです。


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