[海外映画]ミザリー: 2018/08/25 霧の童話


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MISERY
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割と昔から『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』といった非ホラー系の人間ドラマに関しては高評価を得ているものの、肝心のホラー・サスペンス系に成ると一転して賛否両論(取り分け『シャイニング』が有名)渦巻く事が多いスティーヴン・キング原作の映像化作品で、「ビギナーへお奨め出来るタイトルを1つ挙げろ」と問われた場合、ほぼ「完璧」に近い完成度を誇る傑作として自分ならば『ミザリー』を挙げるでしょう。
鑑賞中、本来なら「地下帝国ヨミ編」で終了する筈だったものの、熱狂的ファンからの「脅迫」に近い続編再開を望む声が殺到した為、不本意ながらもシリーズ継続を決断した故・石ノ森章太郎先生の『サイボーグ009』に関する逸話が、何となく脳裏を過ぎりましたね。

左腕のみしか自由が効かぬ人気小説家ポール・シェルダンと、彼の「No.1ファン」を自称し生殺与奪権すら握る中年女性アニー・ウィルクスとが繰り広げる心理的駆け引きの応酬は、凡百のサスペンス映画など足元にも及ばぬ「怖さ」と「緊張感」に満ちており、常時アニーにアドバンテージを取られ続けている圧倒的不利な状況下で、如何にしてポールが活路を切り開くのか ? という彼の「大逆転劇」に寄せる期待も含めて、文字通り「目が離せなかった」ですわ(つか、「ペンギンの置物」みたいに見落としがちな伏線が多いのよね、此の映画)。

取り分け、良くも悪くも映画全体を「支配」し物語を牽引するに相応しい存在感を放つアニーの、「明らかにトチ狂ってる一方で尋常ならざる冷静さも併せ持つ」というキャラ付けが圧巻で、ポールの「逆転への布石」を先読みしているかのように悉く潰していく様には、ガチで慄然とさせられます。別段、「隠しカメラ」とか仕掛けている訳でも「千里眼」の持ち主という訳でも無いのに、あの「全てお見通しよ」といった佇まいはどうよ ?
脱出を懸けた起死回生の「鎮痛剤作戦」も、アニーがドジっ子(苦笑)を装って叩き潰したようにしか見えず、そこはかとなく「芝居」然とした嘘臭さが漂う彼女の謝罪を目の当たりにすりゃ、そらポールで無くとも引き攣った笑いしか起こらないというモンですわ。
ポールへ寄せる愛情自体に偽りは無いというのも余計にタチが悪いんですが、『ミザリー』という小説のフィルター越しでしか物事を判別出来ぬ辺りに、アニーの「女」としての怖さや悲しさ・果ては限界までもがチラリと窺えて、少々憐みすら感じるンですよね。奥が深いなあw

敢えて難点を挙げるとするなら、何よりも『ミザリー』を最優先するアニー最大の「弱点」に、ポールがクライマックス近くまで中々気付かなかった点でしょうか。元々『ミザリーシリーズ』を終わらせたがっていたポールからすれば、『ミザリー』を「人質」にしてアニーからイニシアチブを奪う事も容易だったでしょうに…まあ、「脱出に必要な体力を回復するため止むを得ず」という好意的解釈も出来ますけどね。
田舎の一保安官らしからぬ洞察力の鋭さと行動力を以ってギリギリまでアニーを追い詰めたバスター保安官が、単独で彼女の自宅を訪れるという痛恨のミスを犯した事に因り、「射殺」という形で退場させられたのも口惜しいですね。あたくし的には、老妻とのトシを弁えぬ「イチャラブ」っぷりが箸休めに成っていた分、「未亡人」と化した老妻の其の後を思うと後味が悪過ぎるったら有りゃしない(怒

ともあれ、「恐怖」「緊張感」のみならずハイレベルな「頭脳戦」の醍醐味も満喫させてくれる、充実した内容に魅せられっ放しの108分でしたね。「アカデミー主演女優賞」も頷けるキャシー・ベイツの怪演はもとより、劇中の大半を不自由な拘束状態で演じねば成らなかったジェームズ・カーンや、楽しそうに保安官夫婦を演じていたリチャード・ファーンズワース & フランシス・スターンハーゲンも忘れ難いですわ。
評価的には「とても良い」だけど、劇中に合わせて真冬の時期に再鑑賞すると「最高 ! 」へと引き上げたくなる気分にさせられるかも… ?
[共感]
2019/02/12 自分も「サイボーグ009」の逸話を思い出しました。 by 十傑集


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