[海外映画]恐怖!キノコ男

バラエティ番組のショートコントを映画の尺に引き延ばした作品。

とあるペンションに集まった人達がキノコ怪人に襲われる。
一言でストーリーを纏めてしまえば傑作ホラー邦画たる「マタンゴ」と殆ど同じなのに本作は同人Z級作品。
既に指摘されているように舞台となる山間を低予算CGで映すとか
ヘリやセスナで撮影するような予算すら組めていないあたりア〇パトロス社作品も顔負け。
車の走行シーンもカメラに収まり易いように低速(時速30〜40キロぐらい?)で走らせるし
キノコ怪人がチープ過ぎるのなんて序の口。

人物描写もペンションの女性オーナーが客であるプロレスラーの職種を馬鹿にする場面に始まり
マッドサイエンティストが小動物を可愛がるようにキノコ怪人を飼育する回想するシーンなど、
脚本家も出演者も「真面目にやるだけ損」と割り切っていますね…。
睡魔と戦いながら観るホラー映画というのは貴重と言えば貴重。評価は「最悪」で。

「死霊の盆踊り」の再来。
この作品を一言で表現すると、こうなります。

話は、男が奇声を上げながら怪しい液体を調合している所から始まります。

それ以降は、自然に囲まれた宿に数名の客、冒頭の男が宿に入る際、怪しい液体をこぼして床下のキノコにかかってしまう、
客のレスラーがキノコに襲われて宿に逃げ戻る。
ここまでで上映時間の半分近くを使っており、人形と一発で分かる死体、刺されたキノコが緑や赤の玉を吹き出す、
爆発や山の背景等のCGがスーパーファミコン並みのクオリティで観る者を圧倒します。(悪い意味で)

他にも、レスラー相手に凶器攻撃、馬乗りパンチ、サブミッションを駆使するキノコ、チャンバラをするキノコとバカ全快な画も多く、
カメラのレンズの汚れが分かるほど画も粗い、最後に冒頭の男が登場するラスト等の演出も滑りまくりと悪い箇所を書き並べたら
キリがありません。
とどめは、ワスカバジ以外の名前が出てこないエンドロール。

ネタ要素、突っ込み所が多く笑える内容ですが、作品そのものの出来は「最悪」以外付けようがありません。

【総合評価】
好きけど嫌いというすっごいアホみたいな感想を書いてしまいたい本作
基本的に私はここでのレビューは勢いで書かせていただいており、後から自分の叩いた文章を見て頭を抱えたくなることもある。
だが、それは良い意味でも悪い意味でも勢いがあってざっと見れる作品に当てはまるもので何もかにもがそうであるとは限らない

つまらない作品や酷い作品を見せられた時は冷や水をぶっかけられたような気持ちになるし、そのせいで妙に達観したというか落ち着いた目で分析するかのように語ってしまう、じゃあ本作は…?
冷や水をかけられた気分にはなるが、落ち着く事は無い!が結論だ

しょっぱなから映像は粗くて英語が得意という訳では無い私にも役者の棒っぷりが凄まじい
そしてフリーソフトで作ったかのようなCG、意図不明のシーン
こんなんを見ている間休む間もなく見せられてしまうのだ。冷静になったところで理解は不能だし、ついていける気がしない
それに冷静になってこれ以上酷いものは無いだろうと思いながら視聴を続けていくとあれよあれよと言う間に酷いシーンが押し寄せるが如く出てくる

本当ならば何がどう酷いか語りたいところなんですけれども、私の語彙力ではちょっと太刀打ち出来そうにない
クライマックスの爆発シーンではなんじゃこりゃ!という気分のボルテージが高まってしまい大爆笑間違い無し
難しいとは思うけれど本当に一度見て欲しいです
酷い酷いと言いつつ楽しげに紹介してしまうのは、同じ気持ちを味わって欲しいとかそんな邪な気持ちでは無く
本当にこれが好きだから

ここまで「酷い」を終始貫き通した作品だと清々しい上に遠慮なく笑い飛ばせてネタにも出来る
下手にコメディ映画を見るよりもよほど笑える良い作品。キノコとボクシング等制作側もボケようと作った事が伺える
ただ、映画として見た場合クオリティの低さと演技の酷さで絶句する事も間違いない

というわけでプラマイ0で普通とさせて頂きます。
あ、でも一人で見るのはおすすめしかねます。誰かとお酒のつまみに見る感覚で観ましょう