[海外映画]アメリカン・バイオレンス: 2016/06/30 霧の童話


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The Killing of America(Violence U.S.A.)
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「自由主義社会の盟主」を標榜し、豊富な地下資源と巨大な富を背景に栄華を誇る超大国・アメリカ――その繁栄の影に隠された「犯罪大国」としての側面を白日の下に晒し、アメリカが抱える病巣を赤裸々に抉り出す衝撃の犯罪ドキュメンタリー映画。
ぶっちゃけ、昨今のTV番組で目にする事が多い『衝撃映像100連発 ! 』云々を映画化したような内容なんですが、決定的に異なるのは射殺の瞬間や現場に横たわる死体の映像などに一切の処理が施されておらず、モロに「死の瞬間」が映し出されている点でしょうね。中には、膨大な死体写真をグラフィティ的に編集した悪趣味な演出も存在するので、耐性の無い方が鑑賞するには注意を要するかと…その割には年齢制限が設けられてないンだよな、コレ。

ジョン & ロバートのケネディ兄弟やキング牧師をはじめとする要人暗殺事件、テキサスタワー乱射事件に代表される無差別大量殺人、ガイアナ人民寺院事件やマンソン・ファミリーに見られる狂信的カルト集団の犯罪、死体相手のセッ○スや少年愛嗜好といった異常性癖を持つ殺人鬼が引き起こす猟奇殺人etc…約2時間の間、アメリカ史上に残る凶悪犯罪の数々が紹介されていきますが、飽くまでも「起きてしまった事象」として第3者視点で淡々と概要を述べる故・金内吉男氏の冷徹なナレーションが、個々の事件の深刻性を一層浮き彫りにしてましたね。
事件に因っては容疑者の獄中インタビュー映像なども流れますが、大抵が手前勝手な自己弁護に終始してるので話半分程度に聞き流しておいた方が宜しいでしょう。尤も、自分はヤツらが犯行に至った動機や心理状態に少なからず興味が沸きましたが…。

意外に面白みを感じたのが「POLICE SHOOTING DECISION」と題された、警官の拳銃使用時に於ける状況判断を訓練する為の教材フィルムですね。取り分け、チャリを漕ぎながらニコニコ笑顔を浮かべて近づいてくる少年には、プロたる警官とて判断に迷う事でしょう。その「迷い」が即「死」に繋がる辺り、銃社会アメリカの「現実」を象徴してると言えなくも無いンですが…劇中で銃所持派が語る「銃が有るから力の無い女子供も平等なのさ」という主張は、規制国に住む自分からすれば詭弁にしか聞こえませんでしたね。

当初、映画のラストをジョン・レノン射殺事件と、セントラル・パークに於ける彼の追悼式典で〆るのには若干の「あざとさ」を感じたんですが、「自由の象徴」たるレノンの死が「アメリカの自由の終焉」を暗喩するもの、という解釈も出来るので、再鑑賞時は「これはコレで有りかな」と思えるように成りましたね。単なる犯罪ドキュメントに留まらず、観る者へ「自由」についての在り様を問い掛ける「掘り出し物」的な良作でした。

同種のドキュメント番組などに比べると演出・編集・選曲センスが何気に優れており、別の意味でも見応えの有る作品に成ってるのは意外でしたね。



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