[海外映画]沈黙の宿命

セガールもまともなサスペンス作品にマッチする!というのをある意味実現した作品です。

【良い点】

セガール演じる特捜チームのケインの基に集ったジュリエット、ラドナー、メイソン、サラの4人の活躍が、セガールだけの映画にしていないし、そうした事でこの4人の若手刑事達の活躍を魅力的に写しているし、セガールよりもこの4人の活躍に見入った人も少なくないのかも知れません。

4人の活躍と行動にも感情移入出来たし、ジュリエットがケインや他の3人との繋ぎ役として重要だったり、新人のサラの美しさと、ひたむきに努力する部分に惹かれそうな感じです。そして3人ともケインとの信頼が篤い事も、作風の良さを出していたようです。

勿論、セガールが要所で決めるアクションも、退屈させないものとなっています。

【悪い点】

従来のセガール映画や、刑事物サスペンス映画に見慣れると、その一方を重視するファンからは物足りない映画になってしまうかもしれないし、また、そういう目的にセガールファンにはちょっとオススメ出来ないようなトコもあるかと思えます。

作中のクローズアップされる部分やシーンがやたら多くてくどい感じがするのも、見る人によってはあまり良い感じがしないかもしれません。

【総合評価】

そうした意味で、従来のセガールものや、サスペンスものに飽きた人や、セガールファンには微妙だけど・・・という感じのシリーズとなりましたが、楽しめる作品になっているし、そうした部分ではちょっと大甘になるかもしれません。

ここまでスティーブン・セガールにマッチする役も珍しい。
これは、作中で活躍するケインを観た時、脳裏を過った言葉です。

話は、食料品店でアジア系の夫婦が射殺される事件が発生、ケイン率いるSIUにサラが配属される所から始まります。

それ以降は、クスリの売人をチームで逮捕、取り調べで名前が挙がった「クリスタル」と言うストリッパーを逮捕、
それと並行してアジア系の夫婦が殺害された事件をジュリエットが担当する事になり、事件現場の茂みに隠れていたアジア系の少女を保護、
クスリの運び屋と接触、「警察署の廊下で犯人とすれ違った」と口にする少女、事件現場に落ちていた煙草と容疑者が捨てた
煙草のDNA鑑定で一致と言う具合に教科書通りな刑事物で、セガールのキャラがリーダーのケインとマッチしており、
部下のラドナー、ジュリエット、メイソン、サラのキャラも立っていて親しみやすい。

しかし、ラドナー達が売人に逃げられそうになった時、クスリの運び屋と対峙した時、サラが車泥棒に襲われて車を盗られた時(2回)、
黒幕と1対1でやり合って逮捕する時等、ケインがいい所で出張ってラドナー達を喰ってしまうと言う具合に
セガールの存在が一長一短になってしまう事も、否めませんでした。

その為、評価は「良い」です。