[海外映画]時計じかけのオレンジ


とけいじかけのおれんじ / A CLOCKWORK ORANGE
  • 考えさせられた
  • 道徳心&モラル
  • 怖い
  • びっくり
  • 勉強になった
  • 面白い
  • 可笑しく笑える
  • セクシー
  • 美しい
RSS
注意: これは海外映画版。その他メディアのページ: 文学:時計じかけのオレンジ
海外映画総合点=平均点x評価数95位5,327作品中総合点37 / 偏差値77.47
海外映画平均点149位629作品中平均点1.48=良い/25評価
1972年海外映画総合点2位34作品中
評価統計
評価分布
自分も評価投稿する
属性投票
声優・俳優3.00(最高)5
キャラ・設定2.80(最高)5
映像2.80(最高)5
音楽2.60(最高)5
ストーリー2.60(最高)5
考えさせられた100%5人/5人中
道徳心&モラル80%4人/5人中
怖い80%4人/5人中
びっくり80%4人/5人中
勉強になった60%3人/5人中
もっと見る
属性投票する
作品紹介(あらすじ)

共産主義に支配された近未来のロンドン。クラシック音楽、中でもベートーベンをこよなく愛する15歳のアレックス・デラージ (Alex DeLarge) をリーダーとする少年4人組"ドルーグ"は、今夜もコロヴァ・ミルク・バーでドラッグ入りミルク"ミルク・プラス"を飲みながら、いつものように夜の世界の無軌道的な暴力行為"ウルトラヴァイオレンス"の計画を立てていた。労働の担い手とならない老人は街中にゴミのように打ち捨てられホームレスとなっていたが、アレックスたちは酔って寝ていたホームレスを棍棒でめった打ちにする。他の不良グループ(ビリーボーイズ)は"デボチカ"少女を"フィリー"強姦すべく、廃墟に連れ込み血気盛んに衣服を剥ぎ取りベッドに押し倒すが、見計らったかのようにアレックスたちが現れ、全員を棍棒で叩きのめす。乱闘中サイレンが近づきアレックスたちは逃走する。興奮冷めない一行は、盗んだ車で郊外へ走り、困窮を装い助けを求め、親切心から扉を開いた作家宅にマスクを被って押し入り『雨に唄えば』を歌いながら暴れ作家の妻を輪姦した。翌日、いつものように学校をサボった彼は、レコード店で引っかけた女の子2人と自宅でセックスをする。その後、リーダーをめぐって仲間とちょっとしたいざこざを起こすが、その夜仲間と共に金持ちが住む一軒家へ強盗しに出かける。アレックスは男性器をかたどったオブジェで老婦人を"トルチョック"し撲殺した後、仲間から裏切られて彼だけが警察に逮捕され、懲役14年の実刑判決が下った。


[クリックすると読める部分(乱暴な言葉遣い/非難を隠す為に使わないで下さい)]

※ このあらすじ部分にはWikipediaを参考/または引用した部分があり、GFDLのラインスが適用されます。
1971年 イギリス 日本劇場公開1972年
製作・監督・脚本:スタンリー・キューブリック
原作:アンソニー・バージェス
撮影:ジョン・オルコット
海外 (アメリカ):公開開始日:1972/02/02
オープニング動画 (1個)
「時計じかけのオレンジ」タイトル・ミュージック
編曲:ウェンディ・カルロス [ファン登録]
[もっと見る]
36,8162525
最近の閲覧数
1522414210
1人の方がこの作品が海外映画として最高だと投票しています。
(階位と権限/特典の関係の説明)
最終変更日:2011/06/27 / 最終変更者:はるすけ / その他更新者: kunku / TCC / スペ9 / 提案者:もろっち (更新履歴)
  投稿の系統で絞込
この評価板内限定
2016/05/05 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:303(51%) 普通:87(15%) 悪い:208(35%)] / プロバイダ: 2585 ホスト:2616 ブラウザ: 8825
【総合評価】
社会風刺映画らしいが、当時の社会がどうだったのかとかよく分からんのでそこはノーコメントで

ストーリーとしては不良(というか犯罪)グループのボスのアレックスが仲間に裏切られ逮捕され、善人に矯正されるべくルドヴィコ療法なるものにかけられる
しかし、それはほぼ拷問でそれを乗り越えてもなお元犯罪者の彼に社会の目や一般的な民衆からの攻撃を喰らってしまうというもの

中々面白いのは最初は刑期を短くするためのルドヴィコ療法だったはずが受けた後はすっかりしおらしくなって昔酷い目に合わせた人から報復されたりするアレックスを見て不思議と同情してしまうところだ
前半であれだけ胸くそ悪い犯罪を犯してるのにな

これには、ナレーション形式が効いたと思う
彼の視点でごく当然のように段階を踏みながらも矯正されていくので無理やり映像を見せられて苦痛を伴い好きな音楽がまともに聞けなくなった彼に思わず同情的に見てしまう

だが、彼を襲う矯正される前の彼の被害者達の気持ちもまた分かる
それまで暴君だった奴がしおらしく、弱弱しくなっていたら?少しは復讐も考えてしまうわなぁ
だからアレックスが社会の暴力にさらされるシーンも同情しながらも自然と胸くそ悪くはならない
どちらも間違ってはいないと思うから

最後は結局自殺したショックからか元に戻ってしまうアレックスだったが両親も帰ってきて、今後については国が全て保障をしてくれて良い事だらけ
正直元とはいえ犯罪者のアレックスがここまで恵まれてしまうと同情したとはいえ、なんだか腑に落ちない
じゃあ、刑期を終えたアレックスが社会に出て精神的に受けた苦痛は誰が責任を取るのか?
そこまで考え出すとかなり難しいが、トラウマになったベートベンも克服して逮捕される前のようににやにやと薄気味の悪い笑みを浮かべるアレックスを見るとこれでええんかい…と思わず憤ってしまう

でもアレックスが悪になった要因として無関心な親や証拠が無ければ何も出来ない警察があったのも事実
結局極論だが社会が悪いとでも言ったところか
しかし、犯罪者に対する社会の目やマスコミの反応が良く出来ていただけあってこの社会が悪い。という私の結論ですら狙った皮肉なのかと思ってしまう

良い意味でキチってた映画なので一度見ただけではなんとも言えない部分が強いですね

[推薦数:1] 2015/05/07 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴 / プロバイダ: 10497 ホスト:10505 ブラウザ: 4721
おそらくテーマ的には社会派な内容なのだろうけど、本作の素晴らしいところは社会に対する警鐘とかそういうメッセージめいたものを感じさせず、ひとつの娯楽作品として完璧に仕上がっている点にあると思う。
随所に渡ってブラックなユーモアにあふれたストーリーと映像は、ただただ観て愉しむことが出来、退屈と感じる時間がそこには存在しないのだ。

暴力もエロも過激なぐらい描かれているのに、何故かそこに嫌悪感を抱かせない演出には舌を巻く。
冷たい喜劇、とでも言えばいいのだろうか。視聴者に一切感情移入させないからこそ、悲劇の主人公を演じる主人公の悲劇を、僕らは喜劇として突き放して観られるという、奇妙な安心感。
本作の主人公は、冒頭から理不尽な暴力を平気で行う既知外みたいな人物なのだが、何故だかその行動を観ていても不快感を覚えないのだ。
かといって、主人公に共感を覚えているワケではない。ましてや、治療シーンにしても主人公に同情の余地はないし、する気も起きない。自業自得以外の何物でもない。

……そういう風に本作を楽しんでいる人間がいるから最後に主人公は完璧に元通りになってしまったのかもしれないと考えると、ゾッとしないよね。主人公が元通りになるという結末は、それまでを笑いながら観ていた僕らをヒヤリとさせる。最後の主人公の笑みは、誰でもない僕らに向けられたものなのかもしれないのだ。

この作品に限ったことではないのだけど、キューブリックの作品は本当に、語り甲斐のない作品。……というか、語りようのない作品だと痛感する。
映像のもつ魅力が一番であり、それは言葉でそうそう表現できるものではないから。本作も、他の作品同様、やはり観てもらうのが一番だろう。

これだけ褒めておいて良い止まりだと可笑しいので、もちろん【とても良い】。

2013/01/22 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:29(43%) 普通:12(18%) 悪い:26(39%)] / プロバイダ: 3927 ホスト:3829 ブラウザ: 4694
クロコダインの言葉をかりれば「世の中には煮ても焼いても食えない奴がいる」という言葉が
似合う人がただどうなっていくか、いや、本当にそうなるまでの変遷を本作では丹念に描いている。

麻薬を日常的に使う・悪趣味を通り越して一般常識を疑う内装と言葉遣い・犯罪行為をも辞さない態度・
反逆を目論んだ部下を容赦なく文字通り切り捨てる奴が逮捕されてその後国家機関をも賛同したしっぺ返しを食らう…
時間の大半はそれに費やされている。ただ、それだけでは終わらない。
尺の4分の3を過ぎたころ、国家に疑問を抱く作家が目立つ所から急展開を迎える。

作家が復讐と利用の為に用意した世界から脱出しようと扉をこわす。
その時に偽りの更生は効果が切れ、都合のいいどころでは済まされない展開が幕を開ける形で終わる。

それは学校の先生の家庭訪問も、警察の尋問と厳しい取り調べも、刑務所での規則に満ちた生活も
実験性を孕んだ危険な矯正も、家族の勘当も、老人と友人の仕返しも、作家の復讐と企みも、全てが無駄に終わるものであった。
国家機関に至っては、自分で自分の首を絞める結果になってしまった。
最後のカットは「無法地帯」を暗示させるのに十分なメタファーだ。
いや、実家での一悶着で未だに言葉遣いが悪かったことからして、主人公の本質は最初から何も変わっていないのだろう。

しかし、本作を気持ち悪い・後味悪いと片づけるにはあまりに爽やかで美しすぎる。
セットの配置の仕方、色調の施し方、音楽の使い方、照明の程良い明るさ、抽象的・象徴的なカットが
「ごまかし」ではなくいい「中和剤」になっていて、本作独特の雰囲気の構築に一役買っているのである。
(特に「第9」「雨に唄えば」の物語への絡め方は凄腕と言っていい)
少なくともブラックジョークを最後までストイックにかます所と、
その周辺の素材にも大小に関わらず惜しみない情を込める辺り、本作は誠実だということだ。

そのとてつもなく技巧をこらした冗談に目を眩まされ、ぐうの音さえ吐けなくされた。
心境は「最高!」に近い「とても良い」を提供したい気分にどうしてもかられる。
しかし残念ながら、所々に見られる露骨な品の悪さがどうしても
「これ絶対目と耳をふさぎたくなるだろ」と引っかかる為、「普通」で勘弁して頂きたい。

ただし、上記のそれは決して本作を貶めるものではなくあくまで灰汁の強く目を背けかねない世界を緻密に創造した
制作陣の皆様に対しての敬意と畏怖を込めての「普通」なのである、と精一杯のフォローを贈りながら筆を置く。

2011/05/08 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:882(66%) 普通:353(27%) 悪い:93(7%)] / プロバイダ: 31188 ホスト:30920 ブラウザ: 16542
2001年宇宙の旅の監督としても知られる、スタンリーキュープリック氏の作品。
内容は暴力的で狂気に満ちています。ホームレスへの暴行シーンにはじまり、強姦、非人道的な治療行為など目をそむけたくなるようなシーンも多いです。猟奇的な作品です。しかし、もしそれだけの作品ならばこれだけの批評と論争の的にはならないでしょう。音楽の使い方、採光の具合、間や構図など随所に監督の才能が光っています。
俳優さんの演技も実によく狂気を表現していたと思います。
勇気をもって一度は見ておきたい作品ですね。

2010/11/05 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴 / プロバイダ: 21664 ホスト:21415 ブラウザ: 11391
【総合評価】
アメリカ映画ベスト100にも選ばれた作品。2001年宇宙の旅といい、スタン・キューブリックの映像は本当にサイケデリックでカオス、しかしそれでいて一定の論理でビッシリと構築されたような硬質の感じがあって非常に深く、それは「映画」という枠を超えて「芸術」の域にまで来ているように思う。色々な意味で前衛的な映画だった。
まずストーリー自体が凄い。陰湿で無軌道な暴力を際限なく振るう主人公。路地裏の下水道でよたってる老人をボコボコにし、車に乗って博士の妻を犯す。更にCDショップで引っかけた女二人とやってその後男性器を象ったオブジェで老婦人を殺す。正に今のネジ狂ったたちの悪い青少年の典型ではなかろうか。
しかしこんな暴力は当然長続きするわけがなく、途中で仲間に裏切られて逮捕されてしまう。そこからは苦痛の日々なのだが、治療は一応の成功を見る。出所した主人公は暴力行為や映画に及ぼうとするとそれが恐くてたまらなくなる。また以前に暴力を振るわれた人たちからは憎まれるが、その中で彼はとうとう最後にまた悪かったころの自分に逆戻りしてしまう。
このストーリーが象徴しているのは「人間の根本の性格など他人の強制的な介入によって変えることは出来ない」ということであろうか。それこそ奴隷として従えでもしない限りは無理だろう。しかしこの部分はあくまでもストーリーのみであって映画としての本質的な面白さではない。
この映画の凄い所は何か、それは冷徹に突き放したような硬質かつ無機質な映像であるために視聴者に感情移入をさせないという点にある。まず主人公自体に感情移入する人はいないし、暴力もエロもまるで全然それに対して「痛い」とか「エロい」という実感が湧かないのだ。勿論これは意図的にそうしているのだがハリウッドでこういう映画は極めて例が少ないといえるだろう。
ハリウッドは典型的な物語映画で、主人公に何かしらの形で感情移入させドキドキハラハラさせる。しかし、この映画はそれらを徹底的に崩して打ち破っている。ゴダール・トリュフォー辺りの「ヌーヴェルバーグ」の影響もあるのかも知れない。
またクラシック音楽の使い方も秀逸で、本当に映像にマッチしているのだ。キューブリックは本物の天才だと実感させられた作品、それがこの作品であったと思う。評価は「最高」で。

2010/10/06 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:670(88%) 普通:60(8%) 悪い:33(4%)] / プロバイダ: 48699 ホスト:48599 ブラウザ: 3876
この作品も何が良いか良く分からないけど、面白かった作品。

何より私が重視するのは退屈しないと言う事。これがこの映画は完全にクリアしている。

この映画には様々な刺激がアル。それが楽しみになっている。

私は主人公達を素直にカッコよいと見てしまう。もちろんやってる事は分かっているつもりで自分はしたいとは思わない。

ただ自由だそれが良い。私にとって彼らの目的が動機にならないのでやりたいと思わないだけで、遊んでる姿は自然に自由さを感じてしまう。

後半の国家的暴力批判が多分キューブリックの言いたい事だと思うけど。どうしてキューブリックは映画に対してこんなに真面目なんだろうと感心する。前半の彼らが刺激的で魅力的なのだ。巨匠がまるでタランティーノの様にふざけたしかもイカシタ映像を作ってしまう。

おかしな合成言語も良い。これは原作からだと思うけど、なんて世界観だとびっくりさせられる。この作品の良さは素直に刺激的だと言う事、そして後半のメッセージ性のある話も面白い。

原作未読だが、ちらっと聞いた話でラスト原作は随分違うが、その辺りもキューブリックの映画に対する真面目さだ。映画としてはキューブリックの作った方向性からぶれる事が無いので、何の不満も無い。

2010/07/21 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:38(79%) 普通:3(6%) 悪い:7(15%)] / プロバイダ: 11513 ホスト:11575 ブラウザ: 6406
ロシア語を混ぜた若者言葉ナドサッド語を話し、奇抜なファッションに身を固め、本能のまま暴れまわるアレックス。その様子はあまりに悪辣でまた青少年犯罪の最たる姿がまんま顕現したような感じにしか見えない。
だが、こんな同情の余地もないくらいの悪党であるアレックスに後半パートでは何故か同情してしまう。ルドビコ療法をうけて暴力衝動と性衝動を抑えることに成功したが、大好きだったベートーベンもその療法のせいで聞けなくなり、また生命の危機にも及ぶようなひどいめに遭おうともまったく抵抗できない人間の尊厳を奪われた存在としてスクリーンの中をさまよい歩く。(だが、ひどい目に遭っているのは大体因果応報)
そして彼が復讐に遭い、命を絶ったときまた彼は頭に手術を施されて一命を取り留める。国のお偉方の政治にいいように利用される彼はなすがままの小さな存在。大きな存在にただただ翻弄され変えられていくそんなアレックスはある意味哀れな道化に見えてくる。
全編シニカルなブラックユーモアに彩られたこの作品なのに、原作を気に入ったキューブリックがよく映像化したし、また映像化できるのが彼の才能の凄さだと思う。そして彼の冴え渡る演出とスタイリッシュな映像で映画としての面白さをあますところなく見せてくれた不思議な魅力を秘めた映画だと思う。

2010/02/26 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:177(76%) 普通:23(10%) 悪い:34(15%)] / プロバイダ: 6074 ホスト:5742 ブラウザ: 9671
スタンリー・キューブリックを代表する作品のひとつ。英国人作家アンソニー・バージェスによる同名小説が原作。
個人的には言い知れぬ不安と怖れを感じてしまう映画。

以下、私の「不安」と「怖れ」の原因と思しきもの
・前半は主人公アレックスによる無軌道な「暴力」と「性」が展開されるが、そこに嫌悪感はあるものの、観ていて「痛み」としての実感は沸いてこない。観ているだけで「痛み」を感じてしまうようなリアルな暴力描写のされた映画には、「暴力」への畏怖が逆説的なメタファーとして感じられるのに対し、この作品での暴力描写は痛みを伴わないどころかスタイリッシュでもあり、「行為・行動」というよりもただの記号的なものに見えてしまう。なので感情を何処にどう持って行けば良いのか迷ってしまうし、アレックスの内面にも近寄って行くことすら出来ない。

・アレックスがルドヴィコ療法を施されることで、彼自身の選択する権利すら作中では失われてしまう。その後彼が味わう「暴力」や「性」に対する肉体的な苦痛も所詮は他者によって刷り込まれた受動的な感覚であり、そこにアレックスの自発性は無い。序盤ですらアレックスの主観にすり寄ることが出来なかったというのに、映画内から主人公のその主観すら失われてしまうだから困ったもんだ。

・ゆえに終局においてアレックスの自我が回復されることに、人道的な意味での安堵は覚えるものの、結果そこにあるのは近寄れなかった序盤のアレックスの姿でしかなく、終始行き場の無い不安感だけが取り残されてしまう。

・アレックスの虚無に反し、モダンで宇宙的なインテリアのデザインやファンションであったり、暗喩的な用いられ方をしているベートヴェンであったりと、画や音からの情報量は非常に多く、このアンバランスさも不安を増長してくれる。

観ていて「痛み」を感じる映画が『親しい友人からの予想だにしなかった仕打』だとしたら、この映画は『コミュニケーションすら一切交わせず、全く相容れる事が出来ない人物から喰らわされた不条理な仕打』みたいな作品。常に距離感を感じ、困惑され続ける。
ゆえにトンデモない物を見せてくれたな!って思いから、ついつい何度も観てしまう映画。結局はかなりツボってことで、評価は「とても良い」です。

2009/09/29 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:12(80%) 普通:0(0%) 悪い:3(20%)] / プロバイダ: 48654 ホスト:48801 ブラウザ: 9573
キューブリックの名作
音楽の使い方が良かった。
服やインテリアが奇抜でした。
暴力の連鎖が描かれていたすごいとおもった、とにかく観てほしいです。
マルコム・マクダウェルの演技も良かったです。まさに迫真の演技
最後のアレックスのセリフが印象的だった

[推薦数:2] 2009/09/17 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:281(73%) 普通:26(7%) 悪い:78(20%)] / プロバイダ: 8110 ホスト:7880 ブラウザ: 10170
大傑作にして問題作、といわれるこの作品ですが、ストーリーは当時の社会風潮を皮肉っていて、主人公のアレックスはその社会が生み出した、社会の象徴とでも言うべき存在です。前半の暴力の数々を観て吐き気や嫌悪を抱く人は多くいるでしょう。これだけ残酷なものを観てそう感じるのは当然ですが、勘違いしてはいけないのは、キューブリックが暴力を賛美しているのではないということ。アレックスは社会の象徴なので、彼を嫌悪すると言うことは、気づかないかも知れないけど、そういう社会への嫌悪ということでしょう。頻出する性的オブジェも、おそらく人間の本質に迫ったもの。性欲を抑制する道徳観は、生まれた後で付け加えられたもので、本来性欲は人間にとって自然なものという主張なのだと思います。

仲間の裏切りにより刑務所送りになったアレックスは、ルドビコ療法という特殊な医療措置を受けることを条件に釈放されますが、これって1930年代から60年代まであったロボトミー手術のようなものですよね。脳にほどこす神経繊維の切断手術で、精神分裂病とか、鬱病とか、凶暴な人とか、そういう人たちにこの手術を行ってたらしいですが、これをやると人間にとってとても大切なもの、意欲がなくなってしまうことがわかったんですね。まったくの無気力無関心人間になってしまうそうで…。
つまりルドビコ療法は、強制的にあの映像を見せる事によって、本人の意思とは関係なしに、心からの良心の改善とか、反省する気持ちとかそういうのまったくなしに、ただ単に機械的に犯罪をさせなくしてしまうものなのです。
だからすごく難しい、いくら議論しても結論がでないくらいの相当な問題を提起してるんですね、この映画は。アレックスは、道徳的な改正なしに、機械みたいになってしまったわけですが、実際の現実において、例えば、刑を重くすれば犯罪は減るのか?とか、犯罪者の人権をどう考えるか?とか、本当に犯罪を減らすにはどこまで踏み入ってよい領域なの?これからユビキタス社会になるけど、それは徹底した管理者会で、プライバシーはなくなるのではないか?など、おおよそ犯罪にかかわる全ての事柄に共通することをこの映画は投げかけてきます。だからこそこの映画は30年以上前に作られていたにもかかわらず、古さを感じないのです。そして、加害者の立場だったアレックスが、それまで暴力を振るわれていた側から情け容赦ない暴力を受け、被害者に転じるところは、本気で不愉快な気分になり、アレックスに同情しました。彼はどうしようもないくらいのワルだったはずなのに。人間の価値観はなんと簡単に揺らぐものだろうと考えてしまいます。

また、BGMのクラシックも作品に完璧にマッチしています。アレックスの大好きな第九は、はじめは昇天してしまいそうな快楽を彼に与えます。しかし洗脳の副作用により聴くだけで自殺したくなってしまいます。そして元に戻す治療が成功すると、また彼に快楽をもたらします。第九の第四楽章に付けられている歌詞は「歓喜に寄す」という詩で、つまり、政府の政策によって喜びや幸せを奪われるという構図をうまく表現しています。また、内務大臣が現れるシーンでは「威風堂々」で皮肉っているし、作家の呼び鈴がベートーヴェンの「運命」だというのも伏線になっていて、アレックスが出所後に再び作家の家に行ったときに、なるほどと唸ってしまいます。個々の場面を見てみると、ごちゃごちゃとした映像が全くなく、壁などの配色もとてもきれいなため、やはり古さを感じさせません。
深いテーマ性とアート性、そして過激さとブラックユーモアの融合。傑作にして問題作と言われる所以、そして、真の傑作の魅力は決して古びない、ということがわかったような気がします。

2009/02/08 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:37(16%) 普通:61(27%) 悪い:127(56%)] / プロバイダ: 33765 ホスト:33625 ブラウザ: 5095
二堂;二堂です。

新駄;新駄です。

二堂;どうしようもないほど非行グループのリーダーは捕まり、刑務所に入れらる。刑期の短縮を変わりに実験材料にされる道を選ぶ主人公。しかし、その実験の内容は恐るべきものであった。

新駄;まぁ結論をいうと非行を繰り返す若者をたとえ更正しても社会自体がかわらんといみないんちゃうみたいなものですね。

二堂;全体にブラックユーモアがあふれていて、かつセットの色とかセットの形とかはかなりこっていましたね。

新駄;白と黒のたいひとかあんな家ないだろうってかんじだかけどセット自体がなにか我々に呼びかけてる面があるのはいいですね。

二堂;しかし、すごい実験でしたね。あんな実験あるんでしょうか?

新駄;武道とか格闘技をすればわかるよ。

二堂;なんでやねん。

新駄;暴力は振るえるし、体に触れることで性欲の発散になる。だから俺はあると思う。まぁ人間本能をおさえるというのがばかげているということですね。「普通」で。

2008/03/27 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:112(56%) 普通:54(27%) 悪い:34(17%)] / プロバイダ: 6888 ホスト:6546 ブラウザ: 5234
大分昔に観たので記憶もあやふやですが、センス100%の作品だったと思います。

2007/02/23 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:195(95%) 普通:10(5%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 9406 ホスト:9419 ブラウザ: 4184
マルコム・マクダウェルの演技が反社会性たっぷりの主人公にぴったりはまってて印象的でした。
本当にそういう人なのかななんて思ったりしました。
最後もとてもシニカルでこれもまた印象的でした。
キューブリックの作品の中で「シャイニング」、「2001年宇宙の旅」と並んで個人的におすすめの作品です。

2006/06/09 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:792(58%) 普通:431(31%) 悪い:147(11%)] / プロバイダ: 18384 ホスト:18446 ブラウザ: 6287
明るい終わり方ではないですけど、
私的にはそれほど陰惨さも感じず、面白いとは思いました。
主人公を好きにはなれませんが、どこかカラっとした雰囲気があったような気がします。

2006/02/22 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:575(70%) 普通:103(13%) 悪い:140(17%)] / プロバイダ: 18453 ホスト:18387 ブラウザ: 4184
キューブリック作品としては有名なこの作品。
キューブリックの映画は凡人には理解できない超越したパワーがある為にすでに映画としての枠を超えて芸術の域すら来ている。
考えるな感じろ!いや、感じるな考えろと言った両極端を併せ持ったパワーがこめられている。
言葉では説明できないのは確かだと思います。言葉で説明しようと思うことも逆に楽しみに感じたりします。

まず感じれるのが映像センスですよね。半端じゃないです。
衣服のデザイン、部屋の模様、性の描写、何をとってもセンスがある映像がいやというほどにも感じ取れます。
音楽の雨に歌えばやベートベンのクラシックなどの使い方が斬新的でなんとも良い意味で嫌な感じにさせてくれたり、映画でここまで表現できるのも彼一人ぐらいでしょう。過激なものも楽しく見させてくれる。

暴力描写や性描写が過激で非人道的な行動をとる政府、出所したアレックスを元仲間、悪事を働いた他人からの復讐…。
悪意ともいえる滲み出るキューブリックのメッセージ性などブラックユーモアを織り交ぜ面白くさせてくれる。
グループ同士の乱闘戦とか普通に面白い。昔なのに近未来を、常に先を見ている監督の描写やロボトミーに近い感じの強制治療法など人間の本質などを恐怖やユーモアに描いたり、すごい。
ラストは巧妙。ガリバー痛で学校休ませてくださいって言った学生とかいるんだろうか?笑

もっと読む

「DVDが1,500円 ! だったので思わず買ってしまった、いい時代だ。さらにビデオかLDだったか?では随所にあった...」 by スペ9


次のページを読む

この評価板に投稿する



2016/05/22 好印象 by (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 2036 ホスト:2109 ブラウザ: 8791 [編集・削除/これだけ表示]
感じた事ロマンチックな気分/可笑しく笑える/面白い/怖い/考えさせられた/勉強になった/道徳心&モラル 
ストーリーとても良い(+2 pnt)
キャラ・設定とても良い(+2 pnt)
映像最高(+3 pnt)
声優・俳優最高(+3 pnt)
音楽良い(+1 pnt)

もっと見る
1. ビジュアルショック! by ホイルナ
... に焼き付いていて、尚且つフェティシズムを感じるシーンを何となく思い出してみた。 ・「ミュウツー逆襲」城と製造室 ・「時計かけオレンジアジト ・「田園に死す」場違いな異物だらけ田園 ・「まどマギ」戦場・ほむら部屋 ・「エヴァ」しいて上げれば旧劇場版26話・新劇場版:Q飛空艇 ・「ウテナ」鳳 ...
記事日時:2013/09/19
2. "ビブリア古書堂事件手帖#5『アントニイ・バージェス 時計かけオレンジ〜今回は2つ結末!?名門女学館で怪事件〜』感想" by 陣兵
... {this.width=window_width*0.98;}else{this.width='450';}"> ビブリア古書堂事件手帖 posted by (C)陣兵 どうも、陣兵です。"13年2月11日21時〜54分、フジテレビ系列にて放送。 内容 は …三上延先生同名ライトミステリー小説をドラマ化 。 主演 は …剛力彩芽さん 。 ...
記事日時:2013/02/21 [表示省略記事有(読む)]
3. 過去評価21 by 名もなき詩人
... オレンジ」3 かなりまずい事書いてしまっている気もする。ただ映画と言うはあくまで虚構。殺し合いでも刺激的ならそれで良い。子供じゃないから、そんなものと現実に区別がつかなくなるアホナ頭もして無いから。映画には心淀んだ澱様なものを吐き出させる作用がある。発散できるだ。嫌悪感を感じるものが居るならそれはそれでなんらそういう ...
記事日時:2010/11/05
[もっと見る]

作品の評価またはコメントの投稿欄

注意: これは海外映画版。その他メディアのページ: 文学:時計じかけのオレンジ
お名前 <=サイト内では一つのHNで。複数のHN使用は投稿全削除&アク禁対象です。実名ではないHNをお勧めしてます
この作品に対する評価文またはコメント文(丁寧な文面を心掛けて下さい)
※↑のボタンは評価のテンプレート[=形式例]を消すのに使って下さい
[コメント(?)]
良いと思う 普通と思う 悪いと思う
または
[評価(?)] 最高! とても良い 良い 普通 悪い とても悪い 最悪
↑(全作品にて)8回以上評価しても「悪い」系統の評価しかない場合非適切にバランスを欠いた評価とみなして削除されます。
ルール違反の書き込みでなければ=>
↑上へ