[漫画]ヴィンランド・サガ


Vinland SAGA
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漫画総合点=平均点x評価数170位9,239作品中総合点65 / 偏差値68.20
漫画平均点161位1,330作品中平均点1.91=とても良い/34評価
2005年漫画総合点8位368作品中
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キャラ・設定2.73(最高)11
ストーリー2.55(最高)11
画力2.45(とても良い)11
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作品紹介(あらすじ)

千年期の終わり頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くした最強の民族、ヴァイキング。
その中にあってなお、最強と謳われた伝説の戦士が息子をひとり授かった。
トルフィンと名づけられた彼は、幼くして戦場を生き場所とし、血煙の彼方に幻の大陸“ヴィンランド"を目指す!!
著者:幸村誠
出版社:講談社
掲載誌:週刊少年マガジン月刊アフタヌーン
日本 開始日:2005/04 月刊アフタヌーン
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最近の閲覧数
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最終変更日:2013/09/22 / 最終変更者:永田 / その他更新者: こおりやま / TCC / エスパー / 提案者:我平 (更新履歴)
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2021/01/13 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:9(90%) 普通:1(10%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 51757 ホスト:51677 ブラウザ: 8324
【良い点】
・まだ完結していないが、前半のバイキング編、奴隷編、新天地編と別れると思う。凡百のマンガならダラダラバイキング編の戦闘を続けるだけだろうが、ガラッと舞台、ストーリーの軸を変えるという点に、この作家の非凡さがあると思う。
・奴隷編以降は戦闘が少なめで純粋な面白さは低下したかもしれないが、この部分は少年誌としての面白さで、奴隷編以降は青年誌の面白さに変化すると思う。要は主人公も成長し、大人向けのストーリーに主軸が移ったと。
・しかしながらバイキング編の面白さは特筆すべきもので、中世以前の野蛮で下品でどうしようもない世界が特色あるキャラクターたちと共に生き生きと描かれる。
・漫画としての画力は最高点に位置すると思われる。アクションシーンで何が起こっているのか瞬時に理解させるだけの画力というのは、漫画界でも数少ない。

【悪い点】
・やはり主人公の強さ、戦闘力を発揮できる舞台をなくしてしまったことでマンガ本来の面白さは減少した感は否めない。
・今後どういう展開になるのか悪い意味で読めない。
・個人的にはトルケルが無茶苦茶暴れるのが好きなのだが、今後活躍の場がほとんどなくなるだろう。

【総合評価】
・漫画史に残る大作、傑作になるのは間違いないのだが、地味であまり目立たない。少しディープな漫画好きしか知らないのだろう。
・読んでみれば傑作であることはすぐにわかると思う。
・キングダムのような派手さはないが、ストーリーや展開、描写も画力も軍記ものとして考えるとこちらの方が圧倒的に上である。
・もっと売れてもおかしくないのだが、やはり地味さがネックか。NHKでのアニメも珍しく面白いのだが。
・何かをきっかけにブレイクしそうでしない、地味な傑作漫画。

2020/09/05 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:32(86%) 普通:2(5%) 悪い:3(8%)] / プロバイダ: 18998 ホスト:19042 ブラウザ: 9378
【良い点】
画力
ストーリー
キャラクター

【悪い点】
残酷なシーンが苦手な方向けではない

【総合評価】
とても良い!

2019/09/01 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:1(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 15542 ホスト:15529 ブラウザ: 10272
【良い点】
箇条書きで
急くことなく丁寧に順序立てて描かれている。
単純な善、悪という安易な描写は極力抑えられている。
登場人物が魅力的。
戦闘シーンの臨場感、躍動感
感情移入や共感させてからの残酷な場面のみせ方
(これにより残酷なシーンによりリアリティがでてくる。)
【悪い点】
私には良い点だったが、人によっては先のシーンで惨殺されるキャラクターの日常等の描写は、その後の刺激が強くなりすぎる?かな程度
【総合評価】
落ち着いて読める壮大なスケールで描かれている稀代の傑作
今まで様々なジャンルの数多の作品を読んで来たと自負しているが、間違いなく五本指に入るレベルのクオリティ。
人によって評価がわかれるであろう分岐点に、主人公に大きな変化が起こる展開があるが、個人的にはそれ以降の物語が他作と一線を画する魅力的な作品たると感じる所以である。
間違いなく最高な作品

2013/09/20 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:24(67%) 普通:4(11%) 悪い:8(22%)] / プロバイダ: 27575 ホスト:27601 ブラウザ: 5345
途中までは戦争・決闘・王宮の骨肉争いと最高に面白くて魅せられた
戦いの描写、戦闘シーンがとても丁寧に書かれてて見入る

ずっと最高ランクだったのだが、途中から主人公が人道派に切り替わって
暴力ではなく話し合いをしたがる様になり、戦いのシーンが一気に減る
勿論そこからの話も、それはそれでなかなか面白いし続きも気になる
展開的にもそうなる事は分かるし理解もできる
が、それでもやはり最高→とても良いにランクダウン

やっぱり戦いがないと物足りない
最初の頃のような戦いや争い、倫理観などないヴァイキング達をもっと見たかった

2013/02/21 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:26(93%) 普通:1(4%) 悪い:1(4%)] / プロバイダ: 3046 ホスト:3234 ブラウザ: 4894
【良い点】
奴隷になってからの主人公の変化

【悪い点】
結構残酷な描写がある 女子供を攫ったり、人を的にして遊んだり

【総合評価】

面白いです。続きが気になります。

2013/01/22 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:1(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 92 ホスト:188 ブラウザ: 10132
【良い点】
歴史物に現代の倫理を持ち込む様な他の多くの作品に、「んな分けねーだろ」的なテーマをぶつけているかの様な点。
それでも現代寄りに近づけて、読みやすくしている点は作者の良い所かも。
ヒストリエ辺りの倫理観までいくと、頭の固いものは理解できないだろうし、偏った考えを持つ者の陶酔ネタになるだけだろう。ある意味ちょうど良いのかもしれない。
需教や仏教の感覚でしかモノを見れない日本人に合理や法規、本能などの倫理観を訴える作品であると思う。

【悪い点】
テーマが大きすぎでまとまらず、たぶんネタ切れしてる。

【総合評価】
これからにも期待しています。

2013/01/06 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:82(56%) 普通:10(7%) 悪い:54(37%)] / プロバイダ: 44111 ホスト:43955 ブラウザ: 11698
【良い点】
画力が高い
キャラクターが魅力的
迫力のある戦闘シーン
キャラクターの表情の表現

【悪い点】
色々な酷いことが普通に行われるので苦手な人は嫌かもしれない。

【総合評価】
一巻から八巻まではトルフィンが父の敵を打つことを目的としていましたが、アシェラッドが死に奴隷をしている間に奴隷のない世界を作ることを目指します。

まず、とても画力が高く生身の戦闘でもヒリヒリするような緊張感や迫力があり、素晴らしいと思います。
また、モブキャラや服の傷や汚れなどもしっかり書き込んでいています。

また、キャラクターの表情も上手く、父を殺されて激昂するトルフィンや楽しそうに戦うトルケルの表情などが良いですね。

また、キャラクターも魅力的で善人ではないのですがそれがまた良いと感じます。

評価は最高で。

2012/11/23 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴 / プロバイダ: 6708 ホスト:6718 ブラウザ: 9466
【良い点】
・画力が高い

・生々しくもよくできたストーリー
倫理に少々問題があるが、今作の場合、そういう批判も覚悟のうえで書いてる模様。

【悪い点】
・生々しすぎる

【総合評価】
良くも悪くも、妥協をしていない作品。キャラの割り切ってるというか、倫理に
少々問題があるような言動に戸惑うこともあるかもしれませんが、そういうのも
含めて興味深い作品。

2011/12/18 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:3(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 24091 ホスト:24015 ブラウザ: 10766
【良い点】
ストーリーがしっかりしている
迫力のある戦闘シーン
登場人物のキャラクター
物語の展開

【悪い点】
ちょっと難しい
刊行スピードが遅い

【総合評価】
ヴァイキングを題材とした歴史漫画
マイナーですがかなり面白いです
正直もっと評価されてもいい
文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞してますし少しグロいですがおすすめです
よって最高

2011/08/25 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:26(68%) 普通:1(3%) 悪い:11(29%)] / プロバイダ: 16070 ホスト:16028 ブラウザ: 2877(携帯)
物凄く好きな作品。私の周りで知っている人がいないのだがいつも"勿体無いな〜"と思ってしまう。
【良い点】
・絵
線が少ない訳でも、背景がない訳でもないのに(むしろ多いかもしれない)はっきりしていて、画面がとても見やすい。
戦闘シーンの迫力も圧巻。キャラもメリハリが付いていて分かりやすいが、モブキャラが手抜きということはなく、凄く丁寧。
グロいシーンがかなりあるが、気持ち悪さはさほどでなく、北斗の拳の惨殺シーンを見るときの様な、奇妙な爽快感を覚えた。画力と表現の仕方なんだろうなぁとつくづく思う。
・キャラ
個性的でいい感じに立っている。役割もはっきりしていて、深みもある。
倫理性に欠けた発言が多く見受けられるものの、この時代背景には合っていると思う。
・ストーリー
自分はヴァイキングという存在すら知らなかったのだが、それでもうまく入り込めた。男らしい豪快でスカッとするシーンをベースに、王権争いや略奪を描いていて、良い案配。
ちなみにトルフィンよりアシェラッドの方が主人公っぽいのでは、という声があるが、個人的に、アシェラッドが脇役だからこそ、この漫画は深みがあるんだと思う。戦略家系キャラが主人公だとなかなか感情移入しにくいですし。

【悪い点】
自分は嫌でなかったから気にしなかったが、略奪、惨殺、強姦シーンがあったり、今の倫理ではぞっとする様な発言がある。良くも悪くも男らしいといった印象。

【総括】
最近のなよなよした男、漫画に飽きた人は読んでみると良い。汚くて、単純で、血腥くて、でも信念を貫く魅力的な男達と彼らが歩んだ歴史を楽しめると思う。
評価は言うまでもなく『最高』で。

2011/04/04 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2(67%) 普通:0(0%) 悪い:1(33%)] / プロバイダ: 9007 ホスト:8898 ブラウザ: 10766
【良い点】
画力が非常に高い
時代背景がしっかりとしていて、ストーリーも骨太で重厚
ヴァイキングの残虐性等がしっかりかかれている
それでも憎めない登場人物たち

【悪い点】
作者がものすごい遅筆
トルフィンよりアシェの方が主人公っぽい

【総合評価】
男なら嫌いな人は少ないでしょう、それほど男らしい漫画です
個人的に今人に進めたい漫画ナンバーワンです。
よって、評価は最高で!

2011/01/14 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:68(42%) 普通:50(31%) 悪い:44(27%)] / プロバイダ: 12606 ホスト:12550 ブラウザ: 8869
中世ヨーロッパの混沌とした時代を舞台に繰り広げられる人間模様。
素晴らしい点は王室・貴族の苦しみ、平民・奴隷・ヴァイキングの苦しみ、
様々な視点をもってテーマを追っていることだ。

主軸のテーマが基幹にあり、その上でのストーリーがまた面白い。主要なキ
ャラクター達が行ってきた蛮行には一片の酌量も許されるものではないが、
それぞれの人格には血が通っており物語を盛り上げる要因となっている。

物語は一つの山を越え新章に入ったとみられるが、今後主人公と国の争いを
どう絡めていくのか非常に気になる漫画である。

惨殺・レイプ・拷問はあまり好きではないのでそこを差っ引いて良い。

2010/12/26 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:81(65%) 普通:6(5%) 悪い:37(30%)] / プロバイダ: 26528 ホスト:26690 ブラウザ: 10415
中世ヨーロッパのヴァイキングを中心に物語が展開されるわけで、まだ連載が続いているのですが・・・・・・・・・・
かなりクオリティの高い作品だと感じています

※ネタバレあります

・トルフィンやアシェラッド、トルケル等キャラの掘り下げが本当にうまいです
ヴァイキングらしい性格がうまく表せていると感じました

・画力が素晴らしく高い
5巻までは作者の前作プラネテスよりの作画だったんですが、徐々にこの漫画の雰囲気に合う作画へと良い具合に変化していきました

・ほかの方も書いていますが悪人が多い
悪人と言いますが非常に「漢」らしいキャラが多く嫌悪感など一切感じません

・コマ割りも非常にうまく、スピード感の表現も完璧に近いです

・心情の変化の描写がうまい
画力の高さも相まってキャラの表情表現が素晴らしい

【これから】
今は奴隷編ですが胸クソ悪い展開ではないので安心して見ています
ゆっくりとトルフィンが覚醒していく様を楽しみにしています

まだ連載中なので「とても良い」で

[推薦数:3] 2010/04/02 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:12(55%) 普通:0(0%) 悪い:10(45%)] / プロバイダ: 12562 ホスト:12545 ブラウザ: 7232
【良い点】
・卓越した画力
・非常に良く立っているキャラ
・スヴェン王との心理戦や敵との駆け引き
・重厚なストーリーとメッセージ性

【悪い点】
・アシェラッドの決断による顛末

【総合評価】
プラネテスで一躍名を馳せた幸村先生の新作のヴァイキング漫画です。
プラネテス同様「愛とは?」をテーマにしながら、残酷でリアルなヴァイキング漫画といえましょう。
完結はまだまだ先でしょうが、早くも傑作の予感を感じさせる素晴らしい作品です。
以下から、評価していきます。

◎◎◎卓越した画力
プラネテスでも評価されていたあの画力が更に進化しており、「素晴らしい」としか言うことができません。
農民のキャラの皺や粗末な服からは、当時の過酷な労働や環境を想像させられますし、武器や防具や戦士たちの傷からは、「彼らがどのような修羅場を潜り抜けてきたのだろう」という妄想を掻き立てられます。
また、感情表現の方法が非常に豊かで、喜怒哀楽だけでなくそれらが混じった微妙な感情を表現することが可能であり、キャラの表情には惹きつけられる魅力があります。
戦闘も多分に有りますが、斧や剣のスピード感、トルフィンのダッシュの疾走感、ダメージ描写がとてもよく表現されており、臨場感を感じさせられます。
細かく書き込まれているにもかかわらず、見難さを微塵も感じさせない卓越したこの技術と表現力には舌を巻くばかりです。

◎◎◎非常に良く立っているキャラ
この漫画のキャラは善人がほとんど出てきません、主人公は勿論のことメインキャラ陣もどこかしら悪人です。
しかし、ただただ悪いという訳でもなく、逆に「過去にこんなことがあったから悪くなったんです・・・」といった悪であることへの女々しい言い訳もないので、爽やかさすら感じると思います。
また、一人一人キャラが良く立っているので、実際出てくるキャラ数はそこまで多くないものの、それを全く感じさせないほど作品に対して飽きを感じません。
何処かひょうきんさと人懐こさを持ちながら、戦場では笑いながら鬼のような強さで敵を蹂躙する戦闘狂トルケル。
意志薄弱で甘ったれた王子から、地上に楽園を取り戻すという鋼の決意と決断力を持った指導者へと成長したクヌート。
誇りだった父を殺され、復讐に燃えながらも結局それが遂げられず、道に迷った主人公トルフィン等等・・・どれも素晴らしいキャラばかりです。

しかし、特筆して素晴らしいのはやはりアシェラッドでしょう。
ウェールズ王室という高貴な血と野蛮なデーン人の血を引き、王族の指導力や知将とした面が基本ながら、根底ではその野蛮な血による残酷な行動力や判断ができる狡猾さも持っており、
愛する母や国を襲ったデーン人の血を憎みながら、自分もデーン人としての性格を隠し切れない矛盾を孕んだそのキャラ設計は非常に魅力的です。
アルトリウス公に憧れながらも混血ゆえに自身はその夢を絶たれ、彼の代替となる人材を長年探し続けていたという悲劇性もそれに華を添えています。
その経験豊富な人生観から出てくる言葉には説得力があり、金に縛られた人間が金で買った奴隷を叩く様を見て「みんな何かしらの奴隷なんだよ」という発言にはハッっとさせられるものがありました。
また、彼の最後も劇的で、彼の待ち焦がれた指導者と、彼と彼の母の愛した国のどちらを選ぶかで悩み、どちらも生かすため破滅的な行動を取った事には大変驚かされました。
そして、最後の最後でトルフィンを呪縛から開放させようとするその姿には、仇であるにもかかわらず父親的な愛情を感じました。
まさに、噛めば噛むほど味が出る素晴らしいキャラだと思います。

◎◎スヴェン王との心理戦や駆け引き
臨場感があって残酷な戦闘描写に目が行きがちですが、アシェラッドとスヴェン王の幾度かの心理戦や駆け引きも非常に魅力的です。
王たる者の心理や王個人の性格を見抜いた上での舌戦や機転には唸らされました。
デーン人らしい人の命を物としか思わないような影武者による自作自演や逆スパイの逆利用など、頭脳戦にもわくわくさせられました。

◎◎◎重厚なストーリーとメッセージ性
この作品は群像劇のように描かれており、それぞれのキャラに感情移入できるように作られた重厚なストーリーには、ただただ感心させられるばかりです。
奴隷、貧富、欲望、血筋、宗教・・・あらゆるものが混ぜこぜとなり、色々な疑問や矛盾を孕んだまま、人々が生き、戦い、死に行くため、作品全体がドラマティックだと思います。
特に前作でも出た「愛」への疑問は「本当の戦士とは何か?」に繋がる本作の最重要テーマだと思います。
作中でも語られましたが、「誰からも奪わず、そして不平を言わず、与えるだけの存在こそ愛」と神父は言っていました。
それは本当の戦士の体現者であるトールズの「奪ってよいものなど居ない、お前に敵は居ないのだ」「本当の戦士に剣はいらない」「剣が必要になるのは私が未熟だからだ」という発言に通じるものを感じます。
つまり、剣とは相手の命を奪う武器であり、「本当の戦士=愛の体現者とはそのような奪う武器を使ってはならないのだ」というトールズの考え方が読み取れます。
しかし、「本当の戦士」も「戦士」である以上戦うための存在であり、奪わないはずの「本当の戦士が戦うべき相手」とは何なのか?という部分にはまだ回答がなされておらず、非常に興味をそそられています。
私の思う結論は、「戦うべき相手」とは「与えること、奪われることによる痛み」なのではないかと思っています。
そのような自己犠牲的な行為は、人間である以上「痛み」が伴うことは避けられません。
その「痛み」に負けず、戦い、人々を守り与える生き方をするものこそ「本当の戦士」なのではないかと考えています。

△アシェラッドの決断による顛末
アシェラッドは回答できない二者択一を突きつけられ、スヴェン王を殺し狂人を装い最後を遂げましたが、どんな理由があろうとアシェラッドはクヌートの部下であり、それはアシェラッドを用いたクヌートによる王の謀殺と目されるのが普通ではないのか?という疑問が残ります。
しかし、それは現代での理性的かつ法治的な考え方とのズレを考慮すると無理ではないと思います。
野蛮なデーン人にしてみれば、狂人を仕留めて場を収め、王位継承権のあるクヌートのその後の振る舞いはまさにカリスマで力の象徴ともいえる存在であり、疑問を抱きながらも従わざるを得ない風格がありましたし
主観的には狂人が王を殺しているわけで、それに対してそのような王位継承権を持った人間に疑問や批判を突きつければ、逆に自分が叛意を示す反逆者とされかねないと諸将は思ったのでは?と考えるとそこまで無理はないと思います。
しかし、「力とカリスマ」という価値観は、法治社会に住む私を含めた現代日本人には想像しがたい価値観である事は否定できないので、唯一腑に落ちない部分だと思います。

この作品も「愛」をテーマとしていますが、クヌートもトルフィンも本願達成のために他人から奪いまくりの人生ですし、現在、クヌートは「王冠に命令されたスヴェン王」を髣髴とさせる、「権力を手に入れるために何でもする暴君」になる危険性を孕んでいますし、片やトルフィンは生きる目標を失って、守ることや進むことを放棄した人間に成り下がっています。
今後も波乱や劇的な展開が待っていそうで、これからに目が離せない非常に楽しみな漫画といえるでしょう。
文句なく「最高」を付けさせていただきます。

この作品は語るべき部分が多く、非常に長くなってしまいました。
最後までこの拙文を読んでいただいた皆様には特別の感謝の意を示させて頂きます。
本当にありがとうございました。

[推薦数:1] 2010/03/01 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:9(75%) 普通:3(25%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 22935 ホスト:23022 ブラウザ: 5941
【良い点】
まず、絵が素晴らしい。巻が進むごとに書き込みが緻密なものとなって行き、
描写も壮絶になります。ここまでまっ黒だともうベルセルク並みです。
作者さんの描きたいことが明確である点。
キャラクター達が非常に魅力的。

【悪い点】
他の方も仰っていますが、刊行が少し遅い・・・
現在でこそアフタヌーンで月間連載ですが、
かつて、「あの超遅筆漫画家が週間連載開始!」「無茶だ!!」
と雑誌の予告で書いてありました(笑)

【総合評価】
コミックス派なので、8巻までの感想です。
まずは、絵について。最初の方こそ、以前描いていらした「プラネテス」に
近い絵ですが、5〜6巻あたりから物凄い絵になっていきます。
幸村先生の絵に対する執着心は凄まじいものを感じます。
このマンガの絵を見た後だと、ジャンプの某マンガが逆の意味で凄まじい。

私は、舞台になっている時代のことは全くと言っていいほど無知なのですが、
人間の死というものが恐ろしく軽い。もちろんそれにこだわる人もおり、
トルフィンの生きる目的やヴィリバルドのエピソードなど、「死」が物語の中心となりますが、
キャラクター達は「戦士」であり殺人は日常で、
「戦場での斬った斬られたは恨みっこ無し」
と言うことらしいのですが、あまりにも淡白である点は凄絶でさえあります。
しかし登場人物達はみな人間味があり、確固たる信念のもとに生き、戦う様は非常にカッコいいのです。

「戦士」という存在を心底嫌悪し、憎みながらも自身を「ただの戦士」と呼び、
血筋も出自も隠しながら、テロリストとして殺されることを望み、信念に殉じたアシェラッド。
部下でも手駒でもなく、ただ、「友達」という対等の存在になることだけを望んだビョルン。
誰よりも強く、そして限りない優しさを感じさせるトールズ。
最愛の人間の死と共に、王たる者として本当の目覚めを果たしたクヌート王子。
かつてトールズに見た光をクヌートの中に認め、今でもトールズを追い続けるトルケル。

そしてトルフィン。成長することを拒否し、父の仇に対する復讐のみを生きる糧としていました。
しかし、その仇の死とともに、彼の生きる目的は無くなってしまった。
手塚治先生も「どろろ」の中で、
「目的を達したあと、主人公はどうなるのか、どこへ行くのか」
という問いをしていらっしゃいました。
今トルフィンは、まさにそこにいます。宙ぶらりんの復讐にどうケリを付けるのか。
エピローグでもないのにヒーローの「その後」を描くのは非常に珍しいことだと思います。

プラネテスの頃から、幸村先生の作品には、「愛とはなにか」という問いが出てきます。
ヴィリバルド神父は、「愛とは死であり、死が人間を完成させる」と言いました。
これから先トルフィンは、アシェラッドが憧れ、トルケルが追い求める、
トールズのような「本当の戦士」となり、そしてその問いに答えを出してくれるのでしょうか。

8巻の時点で物語はターニング・ポイントを迎えており、
これからさらに面白くなっていくか、それとも・・・といった印象を受けます。
完結したら再度評価をしたいと思っており、これからへの期待も込めて、あえて評価は「とても良い」です。

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「マガジンで連載していた時はプラネテスの作者かぁっと思うくらいで、また地味な作品描いてるな〜くらいの感...」 by だわわ


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2019/07/16 好印象 by (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 7105 ホスト:7109 ブラウザ: 8858 [編集・削除/これだけ表示]
感じた事感動/格好良い/考えさせられた 
ストーリーとても良い(+2 pnt)
キャラ・設定最高(+3 pnt)
映像とても良い(+2 pnt)

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