[漫画]海のトリトン


うみのとりとん / Triton of the Sea
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原題:青いトリトン
作者:手塚治虫
出版社:秋田書店 講談社
日本 開始日:1969/09/01(月) 産経新聞 テレビマガジン たのしい幼稚園
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2019/10/12 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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69〜71年にサンケイ新聞(現産経新聞)で連載された手塚治虫先生の海洋冒険漫画。漁村で育った少年`矢崎和也'はある日、岬の洞窟で海藻に包れた赤ん坊を見つける。和也の祖母はその子を見るなり「忌み子」といい捨てるように進言するが、その舌の根も乾かぬうちに和也の村は地震に襲われ、押し寄せた津波により和也の父は命を失った。葬儀で祖母はかつて海から来た青年`トリトン'が謎の一族に追われ続けていることを和也に伝え、その子もトリトンの一族ではないかと言う。和也は父を殺した海を必ずや征服してみせることを決意し、母とそして“トリトン"の名を受け継いだ赤子と共に上京を果たす。しかし和也は悪徳業者に騙されて賃金を掠め取られ、乱闘の果てに殺人を犯してしまい、外国船舶の乗組員`六'と共に国外逃亡して海を征服する野望を燃やすこととなる。そんなことも知らぬまま和也の母と共に、人間ではありえない程の急速な成長を遂げる“トリトン"。井苔流泳法の師範`丹下全善'と共に泳法を極めていくトリトンは、やがて言葉を話すイルカ“ルカー"と出会い、己の出生と宿命を知って海へと戦いの旅に旅立っていくこととなる。

本作品は1969年2月まで『鉄腕アトム』を連載したサンケイ新聞編集部の要請により、手塚先生が新たに連載した新聞連載漫画である。連載時のタイトルは「青いトリトン」だったが、テレビアニメ化に伴い『海のトリトン』に改められる。当時はスポ根漫画が人気を博しており、編集部の希望で特訓等の要素が取り入れられ、また当初海棲人類トリトン族の赤ん坊“トリトン"を拾ってしまった漁村の少年`矢崎和也'を主人公とし、抗争に巻き込まれた第三者の冒険と根性のストーリーになる予定でしたが、作者の手塚先生が純然たる冒険活劇とした方が作品として面白くなると考え、物語中途で和也を失踪させ、主人公をトリトンに交代させます。同時に並行してアニメ作品が製作されますが、アニメ版のストーリーに比べて、トリトンが陸の人間として成長し、知識と武術を習得して海に出るまでを丹念に描き、水中でも息が出来るだけのようなトリトンが海の怪物にも等しい“ポセイドン族"と互角に戦える理由を説明しています。ポセイドン族との抗争の他、トリトン族と人間との好意的とは言い難い接触がストーリーのもう一本の柱になっています。

「トリトン族」とは超古代文明の生き残り。人類から進化した種族で、俗に言う“人魚"。但し下半身が魚状になるのは雌(女性)だけで、雄(男性)は人間と足の指が無いこと以外全く変わらない姿をしている。陸上は勿論水中でも永遠に活動可能。どんな寒さにも暑さにも耐えうる。生殖方法は不明だが、実は卵生生物である。人間とは異なり、成長速度が非常に歪で、何年間も同じ姿と思いきや急激に成長したりする。昆虫の変態のようである。ポセイドン族の迫害を受け、絶滅寸前まで追いやられている。海豚と仲が良い。
本作品の主人公“トリトン"は`トリトン族'の末裔であり、父の遺した法螺貝に遺された遺言を知り、己の運命に立ち向かうことを決意する。ナイフ投げは達人の腕前で、教室の端から投げて黒板に書かれた10円玉くらいのサイズの円に6本突き立てる程である。家を飛び出して`ルカー'と共に七つの海を回って行くうちに、最初こそガムシャラにポセイドン族を血祭りに上げていたものの、トリトン族の将来や人間と海の民の共存について思索を馳せていくこととなる。ドロテアの計略により漁村の住民から殺されそうになり、洋子に刺されて一時的に仮死状態になり、彼女がターリンから貰った強心剤で生き返るというロミオとジュリエット方式で生還を果たした。後にピピと結婚し、二男五女に恵まれる。“ピピ"はトリトン族の末裔の人魚。トリトンより13歳下(途中で追いついて同じぐらいの外見年齢に)で、おませな上にお転婆で、赤ん坊の頃はよくわからない言葉を喋っていた。成長した際には普通に話せるようになるが、幼い頃の生まれもあってか海鳥と話すことが出来る。 トリトンのことを溺愛しており、母親のことを口に出しただけで癇癪を起こすほど嫉妬深い。`トリトンとピピの子供達'はトリトンとピピの間に生まれた七つ子。虹の七色から名前が付けられている。`ブルー'は長男でしっかり者。後に父の死後トリトンの名を受け継ぐ。`レッド'は癇癪持ち。`グリーン'はおませさん。`イエロー'はお転婆。`オレンジ'は甘えんぼ。`バイオレット'はせっかち。`ダークブルー'は怠け者。
“ルカー"はトリトンの両親からトリトンのことを任された、知恵に長けた海豚たちのリーダー的存在。海ではトリトンを載せて人馬一体の旅をする。`イル'はルカーの部下の三バカの一匹。目の周りに白っぽい模様がある。しっかり者。`カル'は三バカの一匹。ちょっと慌てん坊で喧嘩っ早い。`フィン'は三バカの一匹。覇気のない顔つきをしており常に「フニャ〜」とやる気のない鳴き声を上げている。`大亀ガノモス'は沖縄近海に棲む、島と見まがうほどの巨体を持つ大海亀の老人。初登場時点で既に1000歳。亀の甲より年の功とはよく言ったもので、トリトンに対しても「正義の反対はまた正義である」「お前の旅は敵を滅ぼしても終わる物じゃない」「憎い敵程許す必要がある」と非常に徳の深いお説教を伝えている。トリトン族とポセイドン族の争いに介入せずに中立の立場を貫き、一族の仇討に燃えるトリトンを度々諭してきたが、終盤ポセイドンが卑劣な方法でトリトンを陸上人もろ共抹殺しようとしたことに遂に堪忍袋の緒を切らし、トリトンと共にポセイドン族の砦に特攻をかける。`ガノモスのひいじいちゃんの死体'は甲羅だけで2〓四方はあるが、2億年前に死んでいる。既に白骨化しており、ガノモスの好意によりトリトン族のねぐらとして提供された。`ウミワタ'は海綿状の群体生物。全身の殆どが水分で出来た不定形生物であり、くっついたり離れたりすることで変身することが出来る。この特性を生かし、ピピの影武者としてポセイドンの花嫁に仕立て上げられた結果とんでもない結果を招くことになる。ポセイドンはこんな超下等生物なんぞと子孫を作っちまったことを後悔して即座に処刑してしまった。

“矢崎和也"は序盤における主人公。トリトンを拾い育てた張本人であり、トリトンの義兄。父を奪った海に復讐すべく海の支配を夢見ている。上京してからは母と義弟の為に製本所で働きながら海の勉強をしようとしていたが、間鳥に騙され、喧嘩になって彼を殺害してしまう。殺人容疑で警察から追われていた所を`六'に拾われ、`無骨丸'の船員となる。船長(ドロテア)の悪事を暴こうとしてブラアに捕まり、10年間ポセイドン族の砦で奴隷として扱き使われる。その最中にトリトンの義兄であることを知ったポセイドン族により視力と言語を奪われ、人質として監禁される。後にヘプタポーダの受け渡しに際しトリトンに救出されたが、指名手配されていることから母の下に帰るのは断念しトリトンと別れる。ポセイドン族の東京攻撃に際し、人間に撃たれて気絶していたトリトンを救い出し、六と共にポセイドン族に復讐しようとした最中、ポセイドン族の潜水艇内で遂にポセイドン王の魔の計略を知ることとなる。`和也の父'は漁村の網本であり、和也の拾ってきたトリトンに対し「俺が酒を辞めりゃ済む話だ」とすぐ様育てる決意をした粋な男。ポセイドン族の巻き起こした津波に巻き込まれ、家や漁場諸共押し流されて命を落とした。 その死は一也の心に大きな禍根を残す結果となる。`和也の母'はトリトンを育てた女性。和也が間鳥に騙されて給料を盗まれてからは、育児に追われながらも清掃業を始め家計を支えた賢母。`和也の祖母'は和也の父の母。トリトンのせいで和也の父が死んだとして、彼を祟りの子として嫌い、成長して村に戻ってもなお嫌う。少女時代には海人との悲恋物語があった。`丹下全膳'は水戸水夫流の流れを組む井苔流泳法の師範で、矢崎家の近所の公園の管理人の胡散臭いじいさん。御年87歳。父親は幕末を生き抜いた武士であり、現代の「平和」という概念に疑問を抱いている。冬にも拘らず公園の池で泳ぎまくっていたトリトンを見て井苔流泳法の後継者の資質を見出した、トリトンの泳ぎとナイフ投げの師匠。渦の中に投げ込む、両手に石を持って立って泳ぐ、竹刀を持って素手のトリトンに殴りかかる等のスパルタ訓練によりトリトンを鍛え、海に関する知識を与えた。13歳になったトリトンに井苔流の全てを伝授し、弟子二人に見守られて天寿を全うした。`沖洋子'はトリトンの中学の同級生で、トリトンのことを思慕している少女。トリトンのことを知る為丹下に弟子入りしたが何も学ばないうちに師匠を失ってしまう。病弱で日に日に病状が悪化しており、ターリンから受け取ったポセイドン族の丸薬により命を留めている。トリトンと共に村に行った時ドロテアに毒の海に投げ込まれ、心臓発作を起こし死亡する。`沖波三'は洋子の父親で海運業者「沖重工」を営む大富豪。ヘプタポーダによって洗脳され、ポセイドン族相手に物資の取引を行うことになる。娘に近づくトリトンのことを快く思っておらず、その心をターリンに利用される。`出唐子博士'は水産教授。お茶の水博士そっくりだが眼鏡をかけている。海上保安庁に捕らえられたピピを研究しようとしていたが、トリトンの説得により思いとどまり和解した。`六'は無骨丸の船員。川で溺れかけていた和也を救い、「時効まで国外に逃げりゃいいじゃん」と浅知恵を仕込んだ。戦争も含めて既に39人も殺しており、腹に正の字の入れ墨を入れている。マストを棒切れのようにへし折る程の怪力を有し、物凄く喧嘩が強いが、怒ると見境が無くなってしまい、逃げる敵には逃げられっぱなしになってしまう脳筋男。ブラアに捕まり奴隷としてポセイドン族に奉仕させられていたが、砦のトラップで氷漬けにされたトリトンと三バカを見つけ出して救出した。5000人の奴隷たちと共にポセイドンへの造反を目論んだが失敗し、海に放り出されてサメに食われかけていた所をピピ子に救い出され、航行中の船舶に乗って陸に生還した。`長久尾'は無骨丸の船員。その名の通り首が長い。六の弟分的存在で出番も多い。`リー'は無骨丸のコック。ちょっと訛りがキツイが気のいいオッサン。似たようなキャラが「すきっ腹のブルース」にも登場する。`一本足のブラア'は右脚の無い見るからに人相の悪い船乗り。ドロテアの手先であるが、ポセイドン族なのかどうかは不明。松葉杖には仕込み銃が内蔵されている。`間鳥'は上京した和也に職業を斡旋した男性。しかしその実態は子供をカモにして給金を掠め取る詐欺師。和也と喧嘩になって腹を刺されその傷が元で死亡。

「ポセイドン族」とは超古代文明の生き残り。海生生物を始めとする、様々な生物の遺伝子を取り込んだ改造人間たちの子孫。歴代の王“ポセイドン"は自らを海の神として地上人に対し服従を強要させていた。ポセイドンは如何なる相手とも生殖・繁殖を行えるよう、体外受精が可能な装置を用いて子孫を残す。海の掟として「陸上の生き物を殺してはならぬ」というものがあるらしい。
“ポセイドン150世"は海を支配するポセイドン族の王。ゴリラと虎と牛を足したような姿をしている。歴代のポセイドン族の中でも最も残虐と言われており、脈々と受け継がれていたトリトン族狩りを急激に推し進め、トリトン族を事実上の絶滅にまで追い込んだ張本人。かつてのポセイドン王たちが作り上げてきた掟に背き、陸の人間をミサイルで皆殺しにして陸上を征服しようとしている。雷を発生させ、嵐を巻き起こす超能力が使える。悪の親玉だが非常に言動はコミカル。何故か王だけは独自の言語で語っており、時に部下のポセイドン族でもよくわかっていない。聞こえないらしい。`ドリッペ'はポセイドン族の3番目の子供。頑丈な甲殻と巨体の持ち主で、1コマ遅れて台詞を発するなどどこか抜けている。体を丸めて相手を押し潰すのを得意とする。額からは毒の塊を飛ばすことが出来る。兄弟を殺しまくったトリトンに復讐を目論むが、頭が悪すぎるせいで攻撃を悉くかわされてしまい、最後はトリトンの計略に引っかかって深海の底から急上昇したため体が水圧変化に耐えきれなくなって死ぬ。死ぬ間際にガノモスについて教え、「一匹オオカミは辛かろう」と心配までしてくれた。頭は少々悪いがトリトンの身を案じてくれたり、ポセイドン一族ながらガノモスを尊敬している等、性格や性根的には父や他の兄弟たちよりはまともな模様。`オクトポーダ'はポセイドン族の13番目の子供。翼を生やした巨大な蛸。ヒョウモンダコのように毒墨を吐く。北極海を支配する。北極海に取り残されたピピを殺そうとしたが、トリトンに眉間を切り裂かれて失血死した。`ドデカポーダ'はポセイドン王の17番目の子供。額に長く伸びた触角を持つ黒ずくめの大入道。霧を発生させ、触角で相手を探し出して捕まえ捕食する習性を持つ。トリトンのダミー作戦に引っかかり、ナイフで刺されまくって死亡。死ぬ間際にトリトンに対し今後の旅の困難さを吐き捨て、最後の言葉は「考え直せ 倒すのはわし一人で十分だ」で意外と潔い奴だった。`イボリロ'は全身真っ黒な皮膚の褌男。ヘプタポーダの引き渡しに際し、人質の和也を連れてきた。長く伸びた髪そのものが本体であり、この部分を人食い鮫に変えて相手を噛み殺す習性を持つが、トリトンを襲った瞬間あっけなく返り討ちにされた。`ヘプタポーダ'は額の部分が下に突き出た兜のような帽子を被った美女。憎悪の精神エネルギーを物理エネルギーに変換する光線銃を武器に使う。最も人と似た容姿の為、地上から資源取得の為に赴いており、波三を毒真珠で洗脳しポセイドン族相手の商取引契約を結ぶが、帰ろうとした車をトリトンに襲撃されてボコボコにされる。しかし情が移ったトリトンにより矢崎家に連れ帰られて看病を受けることになり、人質として引き渡されそうになる。だがポセイドン族はこの申し出を破りトリトン族全滅を言い出したことでヘプタポーダはそれを止めようとして絶縁を申しだされ、トリトンを守る為に銃を自らの頭に当て、引き金を引く。`三匹の殺し屋'はトリトン抹殺に送り込まれた三人組。人食い藻を育てている河童顔の奴・あらゆる匂いを触角から作り出すことのできる一つ目の奴・剃刀より鋭い皮膜で相手を切り裂く奴の3人で、トリトンの根城にしていた島を襲撃したが、トリトンのダミーがくくり付けられた沈没船を撃ってしまい、内部にトリトンたちが大量に投げ込んだアセチレンガスを吹っ飛ばして三人仲良くあの世行きになる。`ドロテア'はポセイドン族の33番目の娘。ポセイドンの一番のお気に入りの娘にして無骨丸船長の正体。地上の人間を見下している。頭の中に全ての内臓が詰まっている頭足類に似た生き物で、首から下はいくら刺してもすぐに再生する他、蛸のように保護色を使うことも出来る。無骨丸を使って積み荷を深海に投げ込み、ポセイドン族の資材としていた。トリトンを陸の住民を使って殺そうとするが失敗し、誤って洋子を殺したことでトリトンを始末して証拠隠滅を図るが、怒りに燃えるターリンに頭を刺されて瀕死の重傷を負い追い詰められる。最後は無骨丸を自爆させてトリトンを道連れにしようとしたが間一髪で逃げられてしまい、自滅。`ゴーブ'はポセイドンがピピ子に化けたウミワタとの間に作ってしまった34番目の子供。底なしの食欲を持つ巨大怪獣であり、敵味方の区別なく生きているものは片っ端から食ってしまう大馬鹿。体はウミワタのため全身が泥状であり、いかなる攻撃も貫通してしまうため効果が無い。小便は強酸性の猛毒で、触れれば一瞬にして生物を溶かし、海に撒き散らせば赤潮を巻き起こす。放っておけば陸海を問わず全ての生物を食い殺しかねない為親であるポセイドンからも見捨てられ、トリトンとポセイドンの協力により引き潮で陸地に追い込まれて乾燥と日射病で乾き死んだ。`ポセイドンの残り24人の王子王女たち'はヘプタポーダの銃を拾って適当に撃ったトリトンの攻撃に巻き込まれ全滅した。
“歴代ポセイドン族"は引退すると一か所に集まって冬眠していた、歴代のポセイドン王。トリトンとガノモスの殴り込みにより眠りから目覚め、一族149人全員が覚醒してトリトンを抹殺にかかる。`ターリン'はポセイドン王からトリトン族の全滅を命じられたポセイドン族の殺し屋。常にグラサンをかけた蛙みたいな顔の中年男。トリトンやピピの親を殺した張本人であり、銛・剣・毒等様々な海の武器の扱いに慣れている。投げナイフも得意。蟹や海老のように皮膚を脱皮して、刺突斬撃から身を守ることが出来る。地上では素性を隠し`沖家'の運転手に扮しているが、その仕事の中一人娘である`洋子'に好意を抱き、ポセイドン族の秘薬で彼女を延命させていた。トリトンを殺すことに執念を燃やしており、特に洋子の死後は唯一の生き甲斐となっていたのもあって、トリトンが氷漬けの果てにかき氷にされて死んだと勘違いした時には燃え尽き症候群に陥っていた。砦から脱出を図るトリトンに三バカを人質に取って最後の決闘に挑む。最期は要塞でトリトンと対決し、対等な形での勝負を図るが皮を脱いだ時点で隙を突かれ、落ちて来たイルカに潰されて敗れる。`ミイラス将軍'はポセイドン軍の幹部でローマ兵みたいな冑の方。全身に着込んだ鎧からは、攻撃を受けると鋭利な鍼が飛び出す仕掛けが内蔵している。人間に対しトリトンが地上を攻撃した張本人であると吹聴する一方で、地上人に攫われたグリーンが猫に襲われて死んだとトリトンに嘘を伝え、双方の対立を煽り立ててトリトンを死に追い込もうと目論んだ。しかし和也たちによりその計略は暴かれ、東京湾でトリトンに鎧を脱がされてしまい、海面に浮上して人間に救助を乞うたものの、海上自衛隊にトリトンと間違えられて滅多撃ちにされてあっけなく死亡する。正体はタツノオトシゴだった。`レハール長官'はポセイドン軍の幹部で白いヘルメットの方。吸血虻を従えており、侵入者を襲わせている。熱線銃の達人で、トリトンの投げた投げナイフも次々に蒸発させてしまう程の腕前を持つ。砦に侵入したトリトンをポセイドンと共に襲撃するが、攻撃を受けて倒れたポセイドンに駆け寄ろうとしてトラップに引っかかって死ぬ。`大僧官'は神祇官。ポセイドンの34番目の子供の母親となる妃候補を捜そうとする。`親衛隊'は下っ端戦闘員。シャチのような潜水服を着ている。`鮫'はポセイドンの手下の中でも一番代表的な奴ら。`カツオノエボシ'はヒドロ虫の仲間の毒水母に似た生き物。知能は低いが、集団でトリトン族を襲うように訓練されている。`ターリンの剣'は生きた毒魚であり、普段は剣に擬態しているが水中では文字通り水を得た魚となる。牙には猛毒があり、海豚程度の大きさの相手であれば1秒で死に至る。トリトンにけしかけられたが陸上に追い込まれ、ヒラキにされて死亡。

ストーリーは海の支配者である`ポセイドン一族'に皆殺しにされたトリトン族の最後の生き残り“トリトン"は人間に育てられ、やがて海へ帰り海豚の“ルカー"たちに助けられながら成長して、やがてもう1人生き残っていたトリトン族の人魚の“ピピ"と出会う。やがて2人は結婚し、7人の子供が生まれる。だがトリトンはポセイドンのワナにはめられ、人間の敵に仕立てられてしまう。トリトンは立ち上がり、ついにポセイドンとの決戦を決意するというもので、トリトン族の最後の生き残りである少年“トリトン"が、海の支配者`ポセイドン一族'と闘う海洋冒険SF漫画となっています。当初はトリトンを拾った“矢崎和也"が主人公になる筈だったのが、海を舞台にした冒険ドラマのほうがいいということで“トリトン"が主役となり、和也は脇キャラとなってしまいます。まぁそれが良かったのか、その為にアニメ化されることになりますが、こちらは原作である本作品とかなり設定が違っていますが。本作はトリトンとポセイドンとの運命的な種族の戦いというだけでなく、和也を初め`沖洋子'や`六'・`出唐子博士'・`丹下全膳'といった人間たちも登場して、『ミクロイドS』同様いろんな意味で人や種族の存在価値を問いた内容となっています。本作品の最後はアニメ版と違い、暫くは平和に暮らしていたトリトン一家だったが、息子を全てトリトンに殺されて復讐に燃えていたポセイドンが陸の人間達と共謀してトリトン達を襲い始める。子供達にまで危険が及んだのを知ったトリトンは、ポセイドンと最後の決着をつける為海底にあるポセイドンの要塞に単身乗り込む。そこでは地上を支配する為のミサイル基地が存在していた。不死身のポセイドンを倒す為、トリトンはミサイルの中にポセイドンを誘い込み、死を賭してポセイドンと2人ミサイルで宇宙の彼方へと飛んで行く。こうしてトリトン族とポセイドン族との長い戦いはトリトンの死によって終止符が打たれた。トリトンの死を知って悲しむピピだったが、彼が残した子供達がやがて大きくなり、トリトン族はこれからも生き延びていくだろう。広い広い海のどこかに、今でも伝説に生きる人魚のトリトン族が暮らしているという形で終わっています。

本作品は当時流行っていた海を舞台とした海洋ものの煽りを受けて手塚先生が描いた冒険ファンタジー作品で、ある意味一族の戦いを主題として上げた戦争における人類への警鐘を促したドラマとなっていて、『ミクロイドS』と比べるとそれなりにいいドラマとなっていて、それなりによくできていると思いますので、評価は【良い】。アニメ版のほうはかなり衝撃的で印象に残った最後という感じでしたけど、本作品はあくまで勧善懲悪の状態を保ったままでしたね。最後トリトンが死んでしまうというのがちょっと酷い感じがしないでもありませんが、息子の`ブルー'が後を継いでトリトンの名を受け持っていくというのは、未来への引継ぎを現しているのかもしれませんね。

2016/11/19 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:1619(52%) 普通:810(26%) 悪い:703(22%)] / プロバイダ: 36912 ホスト:36972 ブラウザ: 8633
トリトンを拾ったことで和也の運命が動き出していき、トリトン族とポセイドン族の海の覇権争いに
巻き込まれていく、、、というストーリーでしたが、だんだんと王道の海洋ロマン活劇になっていきました

序盤がそんな感じではなかったので話の運びが若干不自然で不思議だったんですが
これは手塚さんが「これは王道の海洋活劇にしたほうが良い作品になる」と方向転換した結果らしく
私としては序盤の親子で上京しながら都会の荒波(海が題材なだけに)にもまれながらも
和也たちがどうなってしまい、どう海の戦争に関わっていくのか、という辺りも読んでみたかった気もします

しかし読んでみると、王道にテーマを込める手塚さんの手腕は凄いなぁ。と再確認できます。
善悪の価値、人類の愚かさや身勝手さ、恨み合うことの末路、環境破壊など、思い起こすだけで
これだけのメッセージが詰まっていて、王道の少年漫画にこれだけのメッセージを込められるというのが
神様、天才といわれる所以なんでしょうねぇ

本音をいうと初期構想を貫いて、トリトンは海の帝国から指名手配され、また和也も人間の社会から指名手配され
それぞれお尋ね者となってしまった種族の違う義理の兄弟がどうなっていくのか、という壮大で重厚な2視点ダブル主人公の
物語も読んでみたかったですけど、それを差し置いても十分良作だったといえるでしょう

2012/08/06 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 25661 ホスト:25662 ブラウザ: 8423
【良い点】
なんといっても後半のポセイドン戦は読み応えがあります。何回も読みました。

【悪い点】
物語の出だしはいいとしても、幼少期はもう少しなんとかならなかったかなぁ、と思います。
全体的にトリトンがちょっと子供すぎ。まぁ子供なんですけども。

【総合評価】
最終巻から読んだほうが好きになる人が多そうな作品。
最後はとても印象に残ってます。後半はいい作品です。

2010/10/11 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴 / プロバイダ: 823 ホスト:861 ブラウザ: 6425
【良い点】
物語は勧善懲悪で見ていて面白い。
海を舞台にしたファンタジー(当時は凄く珍しかった)
引き取って育ててくれたお兄さんのドラマ(義弟以上にハード)
トリトンとピピの子供たち。
【悪い点】
トリトンの死(まさか宇宙で死ぬとは思っていなかった)そのためお兄さんとも再会できずに、子供が彼に会うことに。
トリトンの唯一の親友の女の子の死(彼女の優しさは、ポセイドン族の男の心も善に変えるぐらい暖かく彼女が殺されたときは、殺した刺客の弱点をトリトンに教えるほど)
ポセイドン族がなかなか死なない一族だということ(正直穴にぎゅうぎゅう詰めになっている描写は気持ちが悪かった。

【総合評価】
トリトンさえ死ななければなーーーーーーー!と思わせるラストでしたね。
アニメは現在ローカルTVで放送しているので視聴が終わってからにします(しかしアニメはおじいさんが引き取っていたんですね)。
海を舞台にしたファンタジーって夢があるんですが主人公の死はいくらなんでもと思います。

2009/04/04 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 35635 ホスト:35571 ブラウザ: 6520
この作品はアニメ版と比較してみると、漫画版のほうがキャラクターも異なっていて、ストーリーも深くなっています。「ドラえもん」と比較してみるとギャグよりも大河ドラマ式の冒険や、根性が含まれています。

2009/01/04 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2038(50%) 普通:793(19%) 悪い:1257(31%)] / プロバイダ: 11024 ホスト:11112 ブラウザ: 6342
こっちのトリトンが本物なのか、それとも、富野、西崎コンビが作ったアニメの方が本物なのかはよく判りません。只、こちらの方がアニメほど壮絶ではないのですが、それでも最後にはトリトンとポセイドンが宇宙で相討ちになるというのが、後味悪いのか、その後で子作りをやってたり・・・と結構無茶苦茶です。

富野の方のアニメが注目できるといえば、いえるのですが、そんな富野作品にしても、可愛らしいタッチとEDとは裏腹のあまりに重い結末というのが、なんとも・・・というものでした。

一言で言えば、この手塚版原作にしても、富野版アニメにしても、万人向けとは言い難い作風なので、グロテスクだったり、ショッキングな内容があったりいろいろと賛否が分かれます。映像である分、富野版の方が迫力はあるのですが、それでも、トリトンという作品を考えれば、手塚原作は弟子である富野製作の映像に比べて・・・という感じがします。でも、この時の作者はややスランプの時期だったので、そういった富野作品のインパクトに劣った部分は否めません。

かといって、富野作品も名作ではあるけれど、いろいろと賛否が分かれるのも仕方なしですが、そういった意味では原作にしても、かなり異論が出てしまうと言う意味では、この原作版の方が上かも知れません。

2008/03/10 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2280(50%) 普通:1143(25%) 悪い:1144(25%)] / プロバイダ: 11009 ホスト:11078 ブラウザ: 5234
やはり「トリトン」といえばアニメ版の方が認知度が高いでしょうね。
この漫画版は新聞に掲載されたんでしたっけ…?
手塚氏は「当初は海の男の活劇モノと考えていた」とかコメントしており
前半と後半で主人公が変わるなど石森作品「キカイダー」よりも
一つの作品として前後の繋がりに難があるような…。
それなりにテーマもありましたがエンターテイメントとしての読み応えに難。

2008/03/10 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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何かいまひとつ印象の薄い作品。現実離れした設定なので子供の時に、
読んでたらそれなりに楽しめたかもしれませんが・・・。
気にいらない訳じゃありませんが、そんなに愛着は持てない作品です。

2008/01/25 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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海をテーマにした冒険ファンタジー。イルカが味方になり、敵と戦います。敵地にのりこんでつかまったりハラハラするシーンもあり、なかなか面白かったです。

2007/07/03 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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「海のトリトン」と言うと声優・塩屋翼氏の出世作であるアニメが有名ですが、手塚氏が手がけた漫画は随分アニメと違うみたいですね。後半の主人公はトリトンの子供ですし。

ポセイドンもアニメに出て来た神像とは違いずんぐりむっくりの変な怪物ですな。しかも、最後は先祖までぞろぞろ出てきてます。その上、訳の分からない言葉で話して人を煙に巻くなんて言われて威厳ナッシングでした。

まあ、普通に読めましたかね。

2005/05/08 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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どうしてもOPソングのインパクトに「トリトン」と言うとまずアニメ版、
という反応が多いが、原作は恋愛・エロスをかなり正面切って描いてる点で
アニメ版と随分印象が異なる。先生自身は前半・後半と2分したかのような
構成を失敗と評されていたようだが、全体を通して生と性、死、継承まで
含めた踏み込んだ内容で、娯楽でありながら単なる活劇以上の深みを見せている。
対象年齢は「少年漫画」よりやや上を狙っていると思われる。
批評的に書き連ねると堅くなってしまうが、非常に楽しめる作品。

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2014/02/02 好印象 by (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 21970 ホスト:21972 ブラウザ: 1975(携帯) [編集・削除/これだけ表示]
感じた事熱血/友情/可笑しく笑える/面白い/格好良い/可愛い/びっくり 
ストーリー良い(+1 pnt)
キャラ・設定とても良い(+2 pnt)
映像良い(+1 pnt)

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