[漫画]C


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漫画総合点=平均点x評価数1,482位9,308作品中総合点7 / 偏差値50.73
1994年漫画総合点43位198作品中
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作品紹介(あらすじ)

女性と一線を越えようとすると、いつもインポになってしまう主人公。ある日、出会った女性と交際することになるが…(「男性失格」篇)。作中の物語は4本に分かれる。
・「男性失格」篇 (単行本1〜3巻収録)
・「マゼンタ・ハーレム」篇(単行本4〜6巻収録)
・「モンロー・ジョーク」篇(単行本7〜9巻収録)
・「ほんとうの行方」篇 (単行本10巻収録)
作者:きたがわ翔
出版:集英社
日本 開始日:1994 週刊ヤングジャンプ / 終了日:1997
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最終変更日:2013/11/04 / 最終変更者:永田 / その他更新者: 雪霞 / ろぎ / myu / 提案者:孔明 (更新履歴)
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2010/04/18 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:48(52%) 普通:24(26%) 悪い:21(23%)] / プロバイダ: 18119 ホスト:18008 ブラウザ: 7336
【良い点】
・個々のエピソードの質の高さ
・絵
・オムニバスらしさ

【悪い点】
・オチが弱い

【総合評価】
4つのエピソードからなるオムニバス形式の作品。1巻を読み始めた時から話に惹きこまれ、半日潰して何度も反芻しながら読み進めました。

≪男性失格≫
仕事・対人関係全て順調で脂の乗り切ってる主人公の格が唯一持つコンプレックス。
そのコンプレックスを中心に展開する恋愛ストーリーです。
連載してた時代がちょうど90年代ど真ん中という事もあって、まあ実際バブルは弾けてたんですが、作品全体からその残り香のようなバブル臭がぷんぷんします。
日本がどこもかしこも浮足立っていて活気あふれていた時代。自分はこの時代が青春というわけでは全然ないんですが、この頃の日本の雰囲気にはどことなく憧憬を感じています。
『エロティカセブン』の歌詞が出てきたときは少しテンションが上がってしまいました。

冒頭で述べた通りこの話の核となるのは主人公のコンプレックスで、ぶっちゃけるとただのインポという事なんですが、まあそれは人生花盛りの男にとっては大変な死活問題であります。
このコンプレックスの根の部分は主人公の虚栄心なんですが、不器用でもいいから人を一所懸命愛せばいいという由香里の言葉に救われ主人公はこの問題を克服していきます。
不能以外のもう一つの問題としては高校のころから両想いだったユカとの三角関係があります。
自らの体のせいであと一歩が踏み出せずに友達以上恋人未満のままずるずる付き合ってきた二人。
ユカが後輩の洞沢に告白された事で均衡状態だった関係が動き出し、格は由香里とユカは洞沢と付き合う事になります。
格が由香里とラブラブ生活を送っていた時もまあそれはそれとして読んでいて面白かったんですが、なぜかしこりのようなものが残っていてすっきりしない気分でした。
このボタンの掛け違いのように進められていく展開でこのまま終わっていくんだろうかと不安だったんですが、
ユカとの浮気が由香里に発覚という形で一旦ゼロにしたことによりユカとの間にも一応の決着がついたように見受けられます。(個人的にはあまり納得していませんが)
後半は前半と比べるとだいぶ駆け足になって、「これで終わり?」という感じで締めくくられたんですが、まあ実際の恋愛も全てがドラマチックという訳では無いですし無難な落とし方なんだろうと思います。

≪マゼンタ・ハーレム≫
美術生を主人公にした才能と愛情の話。
主人公的な立ち位置は美保という1年生の女の子だと思うんですが、大部分は若き天才である久住のコンプレックスと苦悩を中心に進められます。
絵の天才でもある父にエディプスコンプレックスのような想いを抱いている彼ですが、その根幹にあるのは何より父に愛されたい認められたいという気持ちです。
そして、その気持ちは小夜子との新婚生活の中で誰かに真に必要とされたいという願望へと膨張していき、彼自身を大きく苦しめることとなります。

持ち前の美貌と妖艶さで才能持つ男たちを次々と自らの愛の奴隷にしていく小夜子。誰よりも久住の側に寄り添い彼の内側を真に理解しようとする美保。
この対称的な2人の女性たちの間で傷つき愛される事により自分自身の弱さと向き合っていく久住。
これまで自らの足かせとなっていたコンプレックスを他人のせいにしてきた久住ですが、結局それは誰よりも自分自身が自らの事を認めていなかった為に起こったもの。
自らを許し認め、またそれと同様に他者の弱さも受け容れる事で少しずつ彼は解放されていきます。
個展の後、解放された久住は美保の下を去り姿をくらませ2人は別々の道を歩き出します。数年後、美保の個展に彼からと思わしきメッセージカードが届き、美保の何とも言えない表情で幕が閉じます。
恋愛的側面から見るとこれも腑に落ちない結末のような気がしますが、読み始めた当初からこのエピソードの場合は恋愛というよりも久住の成長物語といった色合いが強いと感じていたので、
そういった観点から観るときちんと決着はついたと言えるでしょう。

前のエピソードと比べると詩的な比喩表現が増え、往年の名画を取り入れたりとわりと専門的な凝った演出をしていると思います。
芸術の分野は全くの門外漢なのですが、それでも簡略に付け加えられた絵画の説明とその時の話の状況が良い具合にシンクロしていて、物語をより深く読みとることができました。
ストーリーとはあまり関係ないですが、佐藤ちゃんの出オチ的な髪型とその恋人である真面目な花小路くんが堕ちていく様は毎回のささやかな楽しみでした。

≪モンロー・ジョーク≫
テレビプロデューサーを目指すADの正宗と、彼を大物にするため同棲することになったサポート役の謎の女せいらの物語。
このエピソードでの“C"はそれまでのComplexとは違い、差し詰めComedyと言ったところでしょうか。それほど全編にわたりギャグ要素が濃く出ています。
ネタはべったべたなものが多いんですが、物語のテンポが良くなり前話の暗い雰囲気とはまるで対称的でさくさく読み進められました。

明るい感じの内容ではあるんですが、個人的には一番切ない話だったようにも思えます。
これまでの流れから、両想いのままの男女に何も発展が無いと破局するという作者の傾向が読めてきたせいか、正宗と夕菜の関係に一抹の不安は感じていました。
案の定、夕菜は後輩ADの小沢のことを好きになってしまい、正宗は半ば未練が残った状態で失恋してしまいます。
元々そういう事態を引き起こしたのは正宗自身も気づかなかったせいらへの想いであり、その想いに感付いた夕菜が寂しさのあまり小沢に惹かれてしまったということなんですが、
自分は夕菜寄りだったのであの終わり方はとても切なかったです。しかしその感傷に浸る間も無く訪れたあのオチ。まさしく狐につままれたような気分でした。
通常だったらあんなオチは「そりゃねーだろ」とツッコミたくなる所ですが、それまでの空気がそうさせるのかこの話らしい終わり方じゃないかと妙に納得できてしまいました。

≪ほんとうの行方≫
これまでの恋愛中心の話とは違い、このエピソードは遊多とおっちゃんの交流を描いた人間ドラマとなっています。
両親を事故で亡くし、心の殻に閉じこもり孤独になっていた遊多が父によく似たおっちゃんと出会った事で、もう一度人を信じてみようと変わり始めるというストーリー。
内容的にはありきたりなお涙頂戴もののような気もするんですが、起承転結が1巻にうまくまとめられており、量・質ともにとてもバランスが良かったです。
作品全体のピリオドにはふさわしい作品でした。

総評として、それぞれがバラバラのテーマを用い、エピソード毎に画風も若干変化していたりとまるで一貫性が無いような気もするんですが、
エピソードの配置の仕方といい、まるでフルコースを味わったかのような満足感で、オムニバスの利点を最大限に生かした良作品だと思います。
オチについてはしっくりこないようなものが多かったんですが、まあそれも悪くないと思えるほど読みごたえのある作品でした。

2006/12/23 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:338(64%) 普通:161(31%) 悪い:27(5%)] / プロバイダ: 24738 ホスト:24598 ブラウザ: 6812
本来なら、4本のマンガとして描いた方が良かったのかも知らないと思わせる作品。

「C」というタイトルの名のもとに、
・「男性失格」篇
・「マゼンタ・ハーレム」篇
・「モンロー・ジョーク」篇
・「ほんとうの行方」篇
の4つに分かれている。
一貫したテーマがないので、別物と言ってもいい。
それ故に、例えば、最初に「モンロー・ジョーク」を読んで、それ以外を読むと、「やっぱり、モンロー・ジョークが一番いい!」と言った感じで、一番最初に読んだシリーズを最高作にあげる。
それぞれのシリーズに沿った内容と絵柄を用いたため、各々の個性が出て、どうしても最初に読んだ一作のイメージが残ってしまうためでしょう。
わたしは、最初に連載時の「マゼンタ・ハーレム」を読んだ口なので、「マゼンタ・ハーレム」が最高作に押している。

ストーリーの構成に難がある。
「C]以外のほぼ全ての長編中編、そして短編に言えることだけど、ストーリーの構成が甘い。具体的に言うと、尻つぼみ。物語を大きく展開させることはできても、それをなっとっくでできる形で締めくくることができない。言い訳がましい展開か大味な展開になり、なんとなくすっきりしない形で、最終回にカルタシスや感動を抱くことなく、終わってしまう。
「マゼンタハーレム」では、あれだけ愛し合っているように見えた二人が、あっさり分かれてしまう。そこにドラマもなく、素っ気なさすぎる。
たぶん、物語に伏線を忍ばせることができないのでしょう。長期的な視野を持たずに、キャラクターと舞台(世界観)を作って、キャラクターを将棋の駒のように動かし、終わりがきたら切り捨てる。そう言う物語づくりをしているのでしょう。ヒット作「ホットマン」を見てもそれはわかる。個々のエピソードのキーマンを作り、それを主軸にひとつ物語をつくり、それが終われば別のキーマン(兄弟の誰か)を据えて、物語を作る。エピソードを数珠繋ぎにして、結果として長編に「なってしまった」という作品が多い。
話数が最初から決まった「C]でさえ、終わらせるためにこじつけた尻すぼみなエピソードで締めくくるので、絵柄7:物語3といったところでしょう。

それでも、はまったし、何度となく当時は読み返したし、最高の一作であることは変わらないので、「最高!」にします。

2006/03/16 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:363(80%) 普通:53(12%) 悪い:35(8%)] / プロバイダ: 8200 ホスト:8047 ブラウザ: 5234
この作品は4本に分かれているのですが、どれも主人公がより鮮明に描かれているような気がします。話のジャンルがコミカルなものから感動モノまで幅広いので多彩なジャンルを楽しめます。しかし、ジャンルがあまりに違うので、切り替えがちょっと大変でした。作者に振り回されている感が・・・。

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