[日本映画]隠し砦の三悪人: 2008/08/31 バーダック


かくしとりでのさんあくにん / The Hidden Fortress (Kakushi toride no san akunin)
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2008/08/31 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:78(55%) 普通:16(11%) 悪い:49(34%)] / プロバイダ: 6794 ホスト:6761 ブラウザ: 8090
黒沢作品の中でも特筆すべき作品で、七人の侍ほどの一般的な名声はないものの七人の侍くらい面白かったです。。絶対的に脱出不可能な状況で登場人物のキャラクタを十二分に活かしながら、次から次へとピンチをすり抜けていく時の、手に汗握るスリルと痛快感。これは、シナリオ作成にあたり無理難題を最初に設定し、それを4人(菊島隆三、小国英雄、橋本忍、黒澤明)の知恵を絞って解決策をみつけるという独特の手法によるものと言われています。
この作品で雪姫に大抜擢された上原美佐の圧倒的な存在感。どことなくエキゾチックな風貌で、一国の姫である気品と、女性ながら凛としたこの存在感は、後に映画スターウォーズにてレイア姫キャリー・フィッシャーのキャラクターにそのまま反映されているという影響を与えています。上原美佐の映画初出演と言う事での素人臭さを、表面上ぶっきらぼうに見える雪姫のキャラそのままに活かし、台詞の棒読み感(?)が心地よくさえあります。
六郎太(三船敏郎)と田所兵衛(藤田進)との珍しい槍同士の殺陣は、両者が槍の達人である設定とはいえ、あまりにもリアルで壮絶です。達人同士の、殺し合う為の武道ではなくお互いの技を競い合う為の武道であるという精神が貫かれています。三船の登場により黒沢映画の主役から降りる事になった真面目だけど不器用な藤田さんのイメージが、そのまま田所兵衛に重なって、黒沢映画の新旧の主役という意味でも感慨深いです。その関係が、ラストの名台詞にさらに活かされています。
六郎太が雪姫を連れて逃走中、山名家の兵に見つかった際に敵の刀を抜き一刀両断。その後本陣に知らせに行く敵を馬で追いかけ、馬上で殺陣を展開して斬りおとすという場面は見所です。ちなみに、このシーンでの三船さんはノースタントで、黒沢明監督が、最も影響を受けたとするジョン・フォード監督の駅馬車でジョン・ウェインが馬上でライフルを片手で扱う場面を彷彿とさせます。
クライマックスで六郎太、太平、又七が岩陰に隠れて火縄銃をやり過ごすシーンでは、銃撃の着弾があった後に煙が瞬間的に消え、直後に三人が顔を出しているシーンがありますが、これはカメラを固定したままで着弾前後のカットを別に撮影しといて、編集でフィルムを繋いだもので、俳優の安全への配慮からは止むを得ない処理だが、「七人の侍」「蜘蛛巣城」などで役者を危険にさらすような撮影を強行した黒澤監督としては、かなり珍しいと言えます。
しかし最初は、実弾で俳優を狙い、間一髪避ける、と言う構想だったらしいのですが、かなりに危険過ぎ、断念したらしいです。(危なすぎるぞ)これも、一連の黒澤伝説の1つと言えるエピソードです。

評価
無論「最高」で。



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