[日本映画]葛城事件


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かつらぎじけん / Katsuragi jiken
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日本映画総合点=平均点x評価数1,172位2,824作品中総合点1 / 偏差値49.58
2016年日本映画総合点28位81作品中
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監督:赤堀雅秋
原案:赤堀雅秋
脚本:赤堀雅秋
エグゼクティブプロデューサー:小西啓介
日本 公開開始日:2016/06/18(土)
公式サイト
1. http://katsuragi-jiken.com/
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最終変更日:2016/06/25 / 最終変更者:mosukuwa / 提案者:mosukuwa (更新履歴)
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2018/12/28 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:1402(50%) 普通:0(0%) 悪い:1428(50%)] / プロバイダ: 13373 ホスト:13260 ブラウザ: 4721
素晴らしいとしか言いようがない。
てっきり実話を元にした作品かなーってずっと思っていて、でも通り魔事件も一杯あるしどんな事件たったかなー?こんな事件あったかなー?って思っていたけどまさかのフィクションでそれにまずビビった。
メチャクチャリアルであまりにもありふれた家庭環境でどうしたらこんなのをフィクションで作れるんだってぐらい、恐ろしく感じた。

まあ色んな通り魔事件を取材したり参考にして作られてるのかも知れないけど、実際にこういう親父いるし家庭が崩壊して行く様が自然過ぎる。

何より凄いと感じたのが、田中麗奈の存在。
何でこんな役所のキャラクターを作れるねんって感じだった。
死刑囚と結婚したがる女なんて普通だったらあり得ないから、避けそうというか考えもしないだろうに当たり前のように置いている。
でもこのキャラクターも絶対に必要で死刑制度を反対していて、とにかく自分みたいな人間が必要で自分だったら凶悪犯罪者の心を救えるんだと思っている。
この作品はおかしな奴らばかりだけど、客観的に見てやっぱりこの女もおかしくて独り善がりの正義感を持っていて踏み入れてはいけないところに無闇に足を突っ込んだ。
恐らくだけど何かに付けて反対してる人達はこういう人なんだろ?っていうのを訴えてる気もする。

こういうキャラクターを置いたら、フィクションならどこか綺麗事に描こうとして最後は死刑囚と打ち解けたりとくに日本なんかはそういう作品多いのに最後にどんでん返しが待っている。

ずっと重たくてキツくて辛くて観ていてもしんどくなる内容が続いていて、最後の最後まで地獄しかないっていう。

兄貴も期待されていて抑圧的な家庭環境で育って、父に口答えするなんてもってのほかで当然リストラされたなんて言えるはずもなかった。
その期待に応えるために家では出来る兄を演じていたけど、実は緊張しいで営業に向いておらず面接も落ちまくったりしていた。
ある意味言いたい事も言えなかったこの兄が一番重荷を背負っていたかも知れないし、妻と暮らしているマンションの家を出て行く時に息子にバイバイと言われて兄の何とも言えない表情。
いつも通り公園で暇な時間を潰していると恐らく子供が出来て止めていたタバコを吸って、それを地面にポイ捨てする。
だけど戻って来てタバコを拾う生真面目な兄。
そのあと葬式に移るっていうこの転換の仕方も見事だった。

一番印象に残ったシーンでは母親が出ていってマンションで弟と二人で暮らしていてそこに兄がやって来て、思い出話や何気無い日常会話にふける。
この作品で唯一と言っていいぐらい温かい光景だった。

だけど父がやって来ていきなり母親が住んでいるマンションのケチから付け始める。
一瞬にして温かい光景がぶち壊れる。
それに止まらず弟を蹴り飛ばし紐で首を絞め始める。

一つ一つの心情に理由があるというかだから納得も出来るし感情移入も出来る。
決して何か大袈裟な事をやった訳じゃないのに、そこら辺にありふれてるかも知れないような収拾が付かなくなったどうしようもない家庭像が描かれてる。

演出も見せ方も見ごたえあって、兄が死んでちょっと母親がおかしくなって兄の嫁と対峙するシーンの母親のカットとか一種のホラーかよってぐらいの恐ろしさがあった。

三浦友和、南果歩を初めとする役者陣も圧巻だったし弟役の若葉竜也って人は初めて聞いたけどこの人もスゴかった。
若葉竜也と田中麗奈が言い合うシーンも見入ってしまったし、なんとか田中麗奈が生きる活力を与えようとするんだけど言いくるめられて結局自分の無力さを知る。

南果歩のやつれた感じや、三浦友和の若い時の生き生きした感じからの老いぼれた時のギャップも良かったし、役者のキャラクター作りから生活感や家庭環境の背景などの匂いが伝わってくる。

こういう作品は犯行を行った人物が主役になりがちだけど、その裏にはやっぱり環境や背景が必ずあってそこを徹底的に掘り下げた作品。
こんな父親に育てられたらそりゃそうなるわなって思う反面、どこにでも起こり得る怖さもあるから出てきてしまうのも仕方ないと思える。
死刑囚の息子の言葉じゃないけど、そういう人物に出会したら事故に遭ったと思うしかない。

最後は孤独になった父親を映しそれでも生きて行かなければいけない、当たり前の日常は続いて行くっていうそれもまた辛い。

2018/03/16 悪い(-1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2301(50%) 普通:1150(25%) 悪い:1152(25%)] / プロバイダ: 35550 ホスト:35435 ブラウザ: 5173
【良い点】
シナリオ構成。
導入の法廷で死刑を宣告された葛城稔が聴衆の中にいる唯一人の肉親である父の清に対して
不気味に笑いかけるという異様な場面からのスタートで観る者の興味をまず引きます。
ここから現代パートとそこに至るまでの過去パートを交互に差し挟む形でストーリーは進行しますが
葛城家の中でも、この二人にまず焦点を当てていく中で
「衝動的に攻撃的になる」「日本人の国民性云々などの屁理屈を並べ立てる」「やたらと他人に責任を求める」等の
共通した描写に重点を置き、後から登場する長男の保より次男が父親似である事が示されます。
実質、主人公である父は家長として君臨し、抑圧されてきた家族の歪みとして次第に表れ家庭崩壊に至り
最初の発端として引篭ってしまった稔は「その内、一発逆転してやる」を連呼しながら
父親譲りの短所を克服して成功し清を見返すのとは逆方向に突っ走ってしまうという流れ。

【悪い点】
演出が弱い。
駅構内の通り魔殺人は本作、最初のピークのはずがカメラワークが凡庸で理由も無く殺傷される人々の阿鼻叫喚ぶり、
そのインパクトが弱く事件の異常性が観る側に伝わり切れないように感じる。
ラストの一人になってしまった清が家の中を無茶苦茶にして自殺未遂を起こすシーンも同様。

ヒロインである星野順子の存在意義の無さ。
過去パートで葛城家の崩壊を描く以上、現代パートで奔走する彼女を通じて再生か、その兆しが描かれるかと思えば
よくて狂言回し以上にはなっておらず、演じた田中麗奈が三浦友和に押し倒されるシーンをやりたかっただけでに見えてしまう。

【総合評価】
池田小学校殺人事件をモデルに舞台化もされたという邦画作品。ヒロインを間に挟んでの父と息子の対立や
時系列をいじった構成など先駆作品として「復讐するは我にあり」を意識した節があります。
ただ「復讐」における緒形拳と三國連太郎の鬼気迫る演技によるテンションの高さと比べればパワー不足は否めない。

全編に渡って淡々とストーリーは進行しており、リアリティ重視のドキュメンタリー的作品を目指しているかと思えば
それでいて実話でも死刑囚と獄中結婚をして死刑制度廃止を訴えた女性をヒロインとしながら
「殺人犯も彼女の愛情にだけは感謝して死刑を受け入れた」という部分を改変し立ち位置が中途半端な作品の異分子にしてします。
このため死刑制度の是非を問うようなテーマを掲げている作品にもなっておらず
「諸悪の根源は父親」という以外に何を言いたかったのか曖昧になってしまいました。

主演の三浦友和はさすがに存在感がありますがラストシーンは彼ですら作品のスタンスが解らなくなっていたのでは?
評価は「普通」よりの「悪い」で。

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