[日本映画]シン・ゴジラ


Godzilla: Resurgence
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●スタッフ
製作:市川南 企画協力:神山健治浜田秀哉川上量生 エグゼクティブプロデューサー:山内章弘
監督・特技監督:樋口真嗣
音楽:鷺巣詩郎

※ この説明部分にはWikipediaを参考/または引用した部分があり、GFDLのラインスが適用されます。
日本 公開開始日:2016/07/29(金)
公式サイト
1. http://shin-godzilla.jp/
プロモーションビデオ (2個)
『シン・ゴジラ』予告『シン・ゴジラ』予告
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最終変更日:2016/09/22 / 最終変更者:霧の童話 / 提案者:mosukuwa (更新履歴)
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[推薦数:14] 2016/07/29 最悪(-3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2037(50%) 普通:792(19%) 悪い:1253(31%)] / プロバイダ: 11390 ホスト:11566 ブラウザ: 7904
庵野がメガホンを採る!と聞いてから、全く期待しないで観にいったのだけど、良くも悪くも庵野らしい作品に仕上がったとは思う。

【良い点】

歴代作品のネタや音楽が散見される(どーせ庵野やスタッフの趣味だろうけど)ところと、ゴジラにしてみれば、無力で壊される対象でしか無い電車がゴジラ攻撃の特攻兵器に使われたというところ。

第1作やキングコング、84ではただ壊されるだけの鉄道がゴジラ攻撃として、B2よりもずっと有効兵器として活躍したという点は面白かったかもしれない。

『スペースゴジラ』の柄本明、『GFW』の國村隼も出演し、ゴジラ退治のネタに、さりげなく柄本明がスペゴジでやったゴジラに血液凝固弾を撃ち込むなんてネタを活かしているのも興味深い。

【悪い点】

東宝特有のSF兵器が出ないので、オキシジェンデストロイヤーのようなものも無いのだから仕方が無いのだけど、結局ゴジラを凍らせるなんて対処方法は『ゴジラの逆襲』や『デストロイア』(そーいや冒頭の海底トンネルのシーンは絶対デストロイア意識だろう)、GFWと同じなのは仕方ないにしても、肝心のゴジラが全く愛嬌を感じない造形になっているのは酷い。

ギョロリとした目は一応は初代意識なんだろうけれど、幼態時はオタマジャクシのお化けのような具合で、ミニラやリトルのような可愛さは無く、どちらかといえば、マグロ食いのジラの幼体のような感じで気色悪いし、いちいち赤い体液を撒き散らすのも結局庵野だからと云ってしまえばそれまでだけど、もうこんなモン撒き散らすなよと思ってしまう。

そしてゴジラの放射能が背鰭から発射されるのは、エヴァのS2機関露出の弐号機である以外に、「ゴジュラスギガのゾイドコア砲かよ・・・」とゲンナリしてしまうし、ゾイドのゴジュラスがゴジラモデルであっても、そのゾイドまで真似るというトコに、庵野のパクリしか造るモンがないというのを見せられてしまった(庵野は昔、ゾイドの亜流であるZナイトのアニメに参加してたんだし、ガイナックスもPSゾイドゲームのCGづくりやってるし)。

おまけに肝心のゴジラは尾の先と背鰭、口から放射能を全開砲しても、それで直ぐにガス欠になってしまうのは変に生物というところを出すのに矛盾を感じるし、無力な人類側に対し、そういうハンディキャップを付けなければならなかったとはいえ、ガス欠になって動けなくなるゴジラは、下手したらマグロ食いのジラよか弱いんじゃねーの?と意地悪な見方もしてしまう。更に冷却剤もどんどか造る必要あるのか?というのもあまり必要無かったような気もする(つーか、スーパーXなくても、カドミウム位はあるんじゃない?と意地悪なツッコミも出る)。

【総合評価】

ぶっちゃけ、ストーリーと設定が『84』の劣化版のような感じもするし、人間ドラマや政治ドラマに関しても、冗長で退屈だし、眠くなってしまった程。随所に旧作の伊福部音楽を流しているのは、正直伊福部音楽を冒涜してるような感じすらしてしまう(『GMK』ですら、無理ないようにしてるのに、庵野は金子の真似までしたのか?)し、どうにもぶれまくりで鑑賞者と気持ちを一体にしないのも悪い意味で庵野的な造り。

CGで動くゴジラはただのスライムのような感じもするし、縫いぐるみを使わない事に異論は大きかったと思う。CG合成も多すぎて、街が壊れるミニチュアよりも美麗で迫力のある映像かもしれないが、特撮の魅力はそんなもので片付けられないと思うのに、樋口にしても、庵野にしても、リアリズムの意味をはき違えているように思える。リアリズムは物語を面白くなくする要素も少なからず含まれている危険性を見落としているとも感じる(勿論、縫いぐるみ特撮より、CGの方が安心で低コストで済むかもしれないが)。

ラストのゴジラの尾から出てきた第5形態は、これまたGMKの人々の残留思念の集合体のような具合にしているのかもしれないが、それにしても庵野に任せた結果がパクリばっかだし、作中の放射能の除洗だって、あれは本当は除洗ではなく、水で放射能を分散させているだけという現実を虚構にして描いているのも本末転倒である(バックスポンサーが問題だし)。

空気の読めないギャグのようなのも笑えないし、日米関係の問題点を描いているようでも、それでさえ奥歯に物が挟まったような違和感がある。そうした意味でゴジラと云うより、悪く云ってしまうと、ゴジラの名を借りたパワーゲームもどきの茶番劇映画と見られても仕方が無い感じがする。

どちらにしろ、平成VSシリーズはおろか、ミレニアムシリーズにすら劣る完成度である事に変わりは無いし、旧作の効果音や音楽をバシバシ使っても、メッキを張って誤魔化しているような感も否めないし、庵野を始めスタッフ達は旧作への敬意を込めていたのかもしれないが、それも逆効果で、ファンによっては旧作への冒涜のようにみえたかもしれない。

「ゴジラを造るのは、世界のどの映画を造るよりも難しい」

VSシリーズを手がけた大森一樹監督の言葉だが、その言葉の意味を庵野も庵野なりに理解していたのかもしれないが、結局はこうならざるを得なかった・・・と思えるのが本作だったと思う。
[共感]
2016/08/07 確かに『ゴジラ(1984)』の要素を悪い方向に変化させたような印象がありました。ゴジラのデザインが気色悪いというのも同感です。 by エリクサー

[推薦数:1] 2016/08/01 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:752(75%) 普通:143(14%) 悪い:110(11%)] / プロバイダ: 11433 ホスト:11538 ブラウザ: 8385
初めてクリエイターとして庵野監督を評価できる作品を見ることができたというのが率直な感想。同時に全く
もっていい意味で「期待を裏切られた」。今後しばらくゴジラ映画の一つのベンチマークとなるだろう。

庵野監督の代表作と言えば「エヴァ」「トップ」「ナディア」だろうが、これらはいずれも優れた点を持ちこそ
すれ「パッチワーク作品」という評価はどうしても付きまとう。庵野監督と我々が「見たかった」「どこかで
見た」絵を高次元でつなぎ合わせる手腕は十二分に評価できるのだけれども。「カレカノ」はガイナックス作品
としての作風を確立しつつ庵野カラーもキープしていて「おっ」と思わされた(し私も好き)けど悪い癖の
「投げっぱなし」を発症したしね。
だから、昭和特撮とヤマトやイデオンが大好きなのが周知の所な庵野さんだから、またぞろ「パッチワーク作品」
になるだろうな、と思い込んでいたし、過去そのパッチワークを楽しめてしまっていた自分だから、それでも
良いと思っていた。庵野さんや樋口さんは、80年代には間違いなく我々アマチュアの代表であり、彼らが見たい
物は我々アマチュアの見たい物であったんだから、そう思ってしまうのを許して欲しいと思う。ところが違った
のだ。

謎の生物出現、東京上陸。それに対応できないお役所な政府。ずるずる拡大する被害、そして謎の生物の
「変貌」。
「巨大な生物が出現、上陸したらどうなるか?」というドラマを経過と段取りを追って見せていくのは樋口監督の
平成ガメラシリーズを踏襲しつつ更に上を行く。政府の対応の「ムダ」が見せられるからだ。だから序盤は若干
コメディー的に見える部分がある、と言うか政府の対応、保身、官僚任せが滑稽。ところが被害が拡大して行くに
つれて優柔不断で無能だった政治家がしっかりと仕事をして行く様になるのがなんと「燃えさせる」のだ。
いわゆる「東宝自衛隊」が登場せずリアルな現有兵器がゴジラと対峙するのもミリオタの端くれとしては嬉しい
限り。日本国内の政治家の思惑からさらに国連、米中露ほかの思惑、外交的駆け引き、献身的に協力する自衛隊
と在日米軍、そしてその犠牲、それらに突き動かされる様に日本の為に行動する政治家。最終的に登場人物みな
が全力で物事に立ち向かう気持ちの良さ ! 絵面的に派手なドンパチや怪獣プロレスでは得られ無い、大人を
盛り上げる脚本が見事だ。

フルCGな特撮は、それでもやっぱり「特撮大好き」な庵野・樋口コンビ、やたらと瓦の民家が壊れたり電柱
越しのローアングルからの構図とか平成ガメラ、いやゼネプロ実写作品を思い出させてニヤニヤしてしまう。
まいどおなじみの自衛隊の協力で織り込まれた実写映像と交信がまたリアリティを醸し出していて良。音楽は
伊福部マーチを基本にしながら、「あの」エヴァの曲を使っちゃったのはやめた方が良かったんじゃ?合って
たけどね。

いつもの庵野監督なら過去作の、良く言えば「オマージュ」で溢れかえるだろうな、そう思っていたのにホント
肩透かし。そういう意味では庵野作品と言われないと分からないかも。ゴジラ映画が「VS物」であり続け、
我々が「良かった探し」で自分に嘘をつき続けてきた、それに終止符が打たれたある意味記念すべき作品だろう。
もっとも、平成ガメラにやっと追いついただけか。いや「追い越せた」のだ。続編はどうせ庵野さんはムリだろう
から誰かが、樋口さんでいいか、このカラーで引き継いで欲しい。このベースラインがあって初めて「VS物」
が可能になるんだから。

余談:やっぱり緊急事態条項は必要だよね。

[推薦数:1] 2016/08/01 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2204(58%) 普通:769(20%) 悪い:856(22%)] / プロバイダ: 44336 ホスト:44389 ブラウザ: 9081
今作は、『ゴジラ』でありつつも、やはり「東日本大震災」を踏襲して、また新しく「今作られるべきゴジラ」になっているのが特徴的な一作でした。「こうなるだろう」とは思っていましたが、そこに「エンターテイメントじゃないようなエンタメ性」が付随して、なかなか傑作と呼んで良い一作になってます。

まあ、大前提として、昭和期に信じられていた「原子力」に対する未来的なイメージ(原爆を受けた事も踏襲したうえでもアトムのような原子力への希望的イメージがあったのは確かでしょう)が、チェルノブイリや福島を通じて「脅威」という側面を大きく出してきた現代、やはり放射能を吐き出すゴジラの解釈を大きく変えるのが当然というのがありますね。
今作では、その辺をどういう風に見せたか。
それは、「生活の光景」を現代日本らしくするという形で出ていました。「除染服を着てのゴジラ退治」「テレビの中の映像」「若者たちの光景」「避難地域」「未曾有の大震災が起きている中でも重要な決断を渋る非合理な政府と、それへのいらだち」といった「震災を経験した人間が見てきたリアル」をそのまま見せて、「震災を客観的に追体験する映像」として具象化したのが見事でした。
とはいえ、「人間心理がリアルか?」っていうところはまた微妙で、人物描写を嫌う庵野らしく歪である種ユニークに描かれちゃっているので、それよりは「生活描写」がリアルに描かれていた、と注釈を入れたいです。

なんだかんだ言っても、地下鉄やらアパートやら対策室やらが「現代の映像」で、つまりは震災の頃にみんな見た物そのままなんですよね。津波から逃げる人、ゴジラから逃げる人の全力ダッシュの絶望感であったり、近年ニュースでよく見る「車内カメラ」みたいに運転手主観での事故映像に近い前兆であったり、とにかく見せ方は「今」でした。
だって、もう「ただちに影響はありません」とか、震災リアルタイムの人はみんな知ってるんですよね。これ見る子供はもうわかんないくらいかもしれないけど、ずーっと「ただちに影響はありません」と言い続けたり、福島のメルトダウンの公開を渋ったり、とにかくその時々イライラさせられ続けた。
事後的に見ると、その辺も忘れられがちで、原発反対派が騒いでんのを横目で笑うくらいしか出来ないくらい平和になっちゃいましたけど、震災直後くらいは原発への風当たりは日本中でマックス級だったし、方向の思想は置いといて、誰もが「緊急時にあんな感じ」な政府の対応にイライラしたのは確かでしょう。
それを客観的に追体験し、「政府の内側から」という見方もされ、あの震災を経験して半分パニックになっていた人間が、冷静に一体となって不謹慎に風刺を見られたのがコレです。

ここまでは「震災後としてのゴジラ映画」の話でしたが、今作の特徴は何といっても「怪獣・ゴジラ」。
どうあっても倒せず、どうあっても理解できない「単純な破壊」が今回のシン・ゴジラでした。形態が変わっていく姿もひたっすら気持ち悪くて良かったですし、兵器を撃ちまくっても全く効かない圧倒的な絶望でした。
更に、今の高いビルが建ちまくっている東京から見てわかるくらいこのゴジラはデカいんです。避難完了済とはいえ、東京中のあらゆる物を熱線で壊していくゴジラの姿には凄まじい恐怖を覚えましたわ。
ゴジラから逃げる人々もまた、「大量のバス渋滞」のような逃げ場のなさの中で必死こいているのがわかりますし、「地下」という逃げ場のない場所に逃げる事の焦燥感もまた彼らの恐怖に共感するに充分な「うまい悪趣味」の描写だったと言えます。ここもやっぱり「震災後」でした。
それでいて、マンションが倒れて家族が死ぬあたりなんかは、まさしくゴジラの恐怖を見せるに充分な不快描写で、こういう「やっぱり庵野はコレも人間社会への憎しみで作ってるんじゃないの?」みたいな描写が、最後にはある種の「人間はこういう生き物だよ」を綺麗にも見える描き方で〆るラストなんかは秀逸でした。
要するに、どんな絶望の中でも、これから絶望が待ち受ける中でも、ほんの少しの間の平和の中で、一回笑えればそれがもう「人間は最悪だ」なんていう想いを打ち消すくらいの、最大の破壊力なんですよね。ああして安心して笑っている人間の姿を見れば、もうそれでゴジラと戦う価値があるっていう、理屈抜きのワンシーンでした。

最終的なゴジラ退治は、なんと「超兵器が出ない」という今までのゴジラに無い戦法で、冷静にゴジラの対策方法を練り、見事なまでに「現代にあるもの」だけを使って理詰めでゴジラを倒していくのも燃えます。
東日本大震災を想起させるゴジラでありながら、最後には消耗戦という手法を取り、「戦争」を想起させるほぼカミカゼのような殺し方でゴジラと決戦する姿は、まさに「新」と「真」を踏襲した「シン・ゴジラ」だったと言えます。
これもやっぱり「震災後」的なのは、マスクなど放射線対策がしっかり成されているのは勿論、クレーン車による冷却措置という対応を行う事です。このへん、本当に「まさか」の倒し方ですよ。
超兵器という「シリーズの文法」を頼らずに、「いや、現代日本人だってこうすれば勝てるんだ!!」っていうゴジラへの対抗意識の強さが本当に熱い気持ちになれます。ゴジラが現代日本を壊すなら、現代日本で出来る倒し方を、って事ですね。
そこまでのリアルをやるのか、って気持ちで、一番感動した箇所でした。

破壊描写だと、戦車が必死に逃げている中にも、その中の人間の必死さや声が詰まっているのが見えてくるのが最高(戦闘機はもうちょい身近さとかけ離れてる感じでアレですけど)。この辺は、ガンダムが魅せてきた領域でしたね。
それらが全部静かな環境の中で描かれていくからこそ、この作品は良かったと思えます。
あとは、画面に映るあらゆる物が雑然としているのも良かったです。『VSシリーズ』に出てくるものはもうちょっと片づいていたし、これまでのゴジラの対策室は未来的で映画的な光景でしたが、新しい作品でそういう描写が映し出されたら、その時「震災経験者」は物語の中にフィクション性を認めてしまって冷めちゃうに決まってるんですよね。

演技の面では、「ただ読むだけ」な人物たちが、実に昭和ゴジラチックで良かったと思います。どうせなら、ベテランは全部消した方が良いくらい。
演技らしい演技をしてしまう大杉漣のようなベテランは却って浮いてしまうので、むしろ邪魔にさえ思えてしまうんです。
ハセヒロは、その辺どこかキャラと合ってない挙動不審さみたいなのも見られて良かったですし、石原さとみは敢えてヘンテコキャラを演じさせられている事であまり演技らしさを見せなくなっているのは良かったですが、「一言喋って溜息」みたいな、いかにもフィクション性の出ちゃう演技をしちゃうのはやっぱり知ってる俳優ばっかりで、そこだけ残念でした(もっと棒演技が出来たり、台詞噛みまくったりする人にやってほしかった)。
だから、もうリレーのようによく知らない俳優が一言ずつなんか言ってるのを見せてくれたのが良かったですね。
どこか明治文学・大正文学を映画化したような喋り方が見られるのも、そうした「旧」への回帰のようで、そこも楽しめました。

結論を言うと、これを見る事が出来るのは、確実に「震災」の中に生きた人たちなんですね。ここまで、何度も「震災」を引き合いに出しましたが、そりゃそうですよ。これはもう、震災の追体験です。
初代ゴジラが確実に「戦後」の文脈で見なきゃいけないものであるように、現代の日本人が経験した「東日本大震災」を描いていくところなんかは、まさしく「初代ゴジラを現代に翻訳した」という意味で正しい解釈であると言えます。
今の人間(この先10年後に20代の人たち)がつけなきゃ、正しい「最高」とは言えないのが今作でしょう。だから、僕は初代ゴジラに最高をつけるのを躊躇っちゃいましたが、もうこれが今みたい初代ゴジラなんだと思います。
そういう意味では、もう仕方ないので、「とても良い」か「最高」か迷った挙句に、「最高」をつけます。

2016/08/03 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:229(72%) 普通:48(15%) 悪い:40(13%)] / プロバイダ: 12238 ホスト:12253 ブラウザ: 8265
正直心配と不安が入り交じった感情で鑑賞しましたが……。
粗というか庵野・樋口コンビのダメな所はそのままでしたが、総合的に見て「面白い」作品でした。

【良い点】
・着ぐるみを捨てモーションキャプチャーで甦ったゴジラ。この作品によって根強く生き残っていた着ぐるみ至上主義者が一掃されることを願います。
・フルCGでありながら巨大感をしっかり描いたこと。とくにゴジラの足元アングルにはすごい迫力があった。
・ほぼほぼエヴァの文法で描かれた物語。直撃世代としては懐かしさというか安心感さえ感じられる展開と演出でした。
・大戸島の学者、伊福部サウンドなど過去作品のオマージュはやりすぎない程度のバランス感覚が良かった。
・ちゃんと現実と整合性を持って描かれた特撮描写。これは文句なしに樋口監督の知識と経験に舌を巻きました。
・日本らしい建前至上主義の中であがく主人公。ご都合主義こそあれ感情移入しやすい人物でした。
・ゴジラの熱線描写。個人的にはゴジラというよりゾイド的な描写に感じましたが迫力がありました。
・平成ガメラにも通じる自衛隊の地に足のついた描写。災害対処の専門家としての部分がよく描かれていてよかった。
・クライマックスは正に使えるものは何でも使うといった感じで「ニッポンVSゴジラ」のキャッチコピーに違わぬ総力戦という感じが伝わった。

【悪い点】
・宣伝が悪い。本作の広報・宣伝の担当者や予告編をあれでOKにした人はクビになってもおかしくないレベルだと思います。
・テレビ局が複数スポンサードしながらゴジラの露出がクレしんとのコラボ程度だったのはおかしい。
・役者の台詞のわかりづらさ。演技指導をしていないというかできない人たちだと再確認できました。
・主要人物が天下国家でしか事態を語っていないので庶民からみたゴジラの脅威が伝わりづらかった。
・ゴジラにアレがちゃんと注入されているのかのわかりづらさ。口内の視点で一気に流れ込んでいく描写が欲しかった。
・エヴァBGMの使い方の唐突さ。一時期ブームになった何の動画でもUNICORNを流すやつのようで半ばギャグだった。
・尻尾がカチッと鳴ったりラストのアレだったりは何かの伏線かと思いましたが特にそんな様子もなく消化不良感があった。
・映画の文法ではなくアニメの文法、もっといえばガイナックス・カラーの文法で作られているのでどうしても画面から同人作品感が滲み出ていた。
・個人的には眼の形状は最初の形態のままのほうがよかったと感じた。最終形態の眼には恐怖より無機質感が目立った。
・放射能の脅威はとってつけた感じが否めなかった。半減期云々はオタク特有のいらないことまでオチをつけたがる悪癖にしか見えず、語らないほうがマシだった。
・自分のやるべきことをほっぽり投げて制作したという本作の出自。夏休みの宿題を放り投げる小学生のようで正直子どもには見せたくない。
・一般客が一般向けの映画に金を落としたおこぼれで本作が制作されたことを忘れ、自分たちがノイジーマイノリティだと判らず
「本作がヒットすれば日本映画から恋愛要素やタレントやお涙頂戴が一掃される」などとほざく一部層の独善的な認識。

【総合評価】
心配していたような「物語以前の問題」がなかったことにまず安心しました。まぁ進撃のアレのことですが。
特撮博物館で見せた特撮に対する衒学っぷりをプラスの方向に全部出し切った作品だという風に感じました。
様々な立場の人間が困難を乗り越えてゴジラ撃退のために一つになるという流れは共感しやすいものがあったのではないでしょうか。

しかし政治家が基本的に皆有能として描かれたことに対してはいろいろな方面への配慮を感じましたね。
特撮、それもゴジラ絡みで過去に色々あった身としては政治には敵か味方かしかないなどと言い出す主人公を初めとして
政治家をああいう風にしか描けないことには今の時代にゴジラ映画をつくることの限界が見えてしまいました。
中盤以降のご都合的な団結を手放しで褒める人は人間の表裏の複雑さというものについて楽観的に考えすぎでしょう。

いろいろ言いましたが一個の作品としては普通に楽しめたので「良い」で。
本作は確かに面白いですが特撮ファンの一部が騒ぐような日本特撮の復興の先鞭ではなくあくまで「庵野・樋口コンビの趣味の結晶」であり
作った本人たちは微塵も思ってないでしょうが結果的にCGに乗り換えるチャンスは何度もあったのに未だ過去の遺産と着ぐるみに固執し
つまらない人材につまらない作品を製作させている巨大特撮の現状を「時代錯誤」だと断罪する存在だという事は留意しておくべきでしょう。
(新展開がアニメ化だったという事実がそれを裏づけています)

2016/08/03 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:274(70%) 普通:52(13%) 悪い:63(16%)] / プロバイダ: 2106 ホスト:2259 ブラウザ: 5213
早速MOVIX三郷にて視聴してきました。
マイミクの方(55歳のギタリストの方)が絶賛しておられたので期待7割不安3割って感じでしたけど。

結論から言いますと力作であることは間違いありません。
少なくともギャレス版ゴジラやエメリッヒ版ゴジラよりも映画としての出来は数段上です。
怪獣の破壊スペクタクルシーンを期待する向きには物足りないかもしれませんが
テンポの良さや構図の取り方、見せ方は実にうまいです。

官僚たちが対応に追われて右往左往する描写がメインでしたけど
その中で上手く立ち回りしっかり自分のポジションを確保していく竹野内豊の姿が印象的でした。
よく観るとこの男だけゴジラのことを最後まで「未確認巨大生物」って呼称していて
「ゴジラ」って呼んでないんですね。
そういう細かい所でのキャラ描写が徹底してるのには感心しました。

日米仏の思惑とかパワーゲームが描かれているのも興味深かった。
完全に大人向けの映画で昭和ゴジラのファン(ゴジラはこうでなきゃ云々・・とか注文多い人々)
とかはすっぱり切ってるところも潔い。

市井の被災者からの視点が欠けているという批判もあるでしょうけど
そこまでいちいち描いていたら上映時間がいくらあっても足りませんよ。
描くべき題材にのみ焦点を絞って余計な情緒を切り捨てているところがこの映画のミソです。

日本映画とは思えないほどドライで冷めてますね。
そこが逆にいい。

【良い点】

ゴジラの戦闘シーンが明るい日中がメインで何をやっているのか視聴者が完全に把握できたところ。
ギャレス版ゴジラが最低最悪の演出だったのに比べるとはるかにいい。

そのゴジラ対自衛隊の戦闘シーンも上からの俯瞰映像を使ったり
自衛隊の装備をしっかり見せてくれて迫力ある映像が使用されてる。

官僚たちや研究者たちのキャラもしっかり立っているし
最後のほうで一丸となってゴジラへの対策を講じていく描写も優れてます。

見ごたえは確実にあります。

【悪い点】

会議シーンが全体の6割近くを占めており
早口でまくしたてるように状況説明をするので視聴者が内容を把握するので手いっぱいになっちゃう。
たぶん評価が分かれるのはここんところに不満を覚えるか覚えないかでしょうね。

あとやはり舞台がほぼ関東〜都内に限定されているんで
絵面のわりにはスケール感に乏しいところ。
せめて鎌倉に上陸するんだったら江の島を破壊するシーンなんかあっても良かったんじゃないのか。

会話シーンをあと20%くらい削って登場人物のキャラクター描写に当てていればもっと
バランスが良くなったと思うんだけど。

横山光輝のマンガのように情緒に乏しいところがこの作品の長所であり欠点かな。

【総合評価】
予想していたよりもかなり出来は良かったです。
ここの評価欄を読んで劇場に足を運ぶかどうしようか迷っておられる方には
「劇場に足を運ぶだけの価値はある作品」とだけお伝えしておきます。

少なくともちゃんと「怪獣映画」にはなってました。
お子様向きではないですけどかつての怪獣少年世代(現在50代〜60代)の人々が観て満足できる内容には
なってました。
庵野監督のアンチの方には癪に触る映画でしょうけどね。(テロップの出し方とか)

エンドロールで岡本喜八監督の名前が出てたので驚きましたが
ゴジラの遺伝子を研究していて行方不明になった科学者の写真が岡本監督だったんですね。
そういう遊び心を残してあるのも良かった。

評価は【良い】にしておきます。

【とても良い】にするにはちょっと映画としてのバランスが悪いのは確かなので。

2016/08/04 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:45(56%) 普通:4(5%) 悪い:31(39%)] / プロバイダ: 3383 ホスト:3600 ブラウザ: 4721
【総合評価】
内容が凄く濃くて良かったです。
今作は、政府の視点で描かれたもので、ゴジラが現れた事により対応に追われる官邸の様子に、
日本政府を取り巻く海外の事情も有り緊迫の展開で目が離せませんでした。
鑑賞した後個人的には、憲法改正をする必要が有ると考えました。

2016/08/07 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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【総合評価】
協力企業、機関の多さに対して宣伝が少なかった本作のゴジラ
これには、消極的というよりも興味がある人だけ見てくれ!というミーハーお断りな印象を受けた
それに今回は同時上映ハム太郎みたいな子供や親御さんも見に行ける娯楽作品にはなってないからね

あとこの映画のキャッチコピーのニッポン対ゴジラのキャッチコピーも視聴後にこの映画にふさわしいと気が付かされる
日本の前例ありきでないとスムーズに動けない官僚たちが右往左往する様は、まさにリアルな日本であると思う
記者会見を開くだけで時間を無駄に使ってしまったり攻撃するのにもかなり時間がかかる。

こういったシーンや街中での避難民の様子などは東北の震災を思い起こさせた
確実に意識はしているし、こういった日本人にしか伝わらないだろ!的な部分も含めて日本のゴジラって感じですね
で、そういったリアルな日本を書いているんだけど 感情移入は求められていない
どちらかというと第三者視点で眺めているように映し方

心情は映されないが、役者の演技に助けられていると思う。本当に顔やセリフに出てるんですね 良い役者ばかりです
今回はゴジラをどうするべきか?に重点を置いた作りなので人間サイドは濃くなかったですね
そういうところは人間ドラマを求めていた人には不満かもしれぬ

どちらかというと今作のメインはゴジラの破壊とゴジラをどう止めるのか?と言った部分
先ほども書いたようにあれ?東日本震災のニュース映像でこんな光景があったような…というデジャビュが破壊シーンでもかなり目立った
特に交通マヒと体育館での避難とかね。意図的だと思う

破壊から次の日で普通に暮らす人々が写るシーンもかなり現実でも似たようなもんだったので少し笑った
特に京浜東北以外は電車が全部運航しているシーン 京浜東北線マジですぐ止まるし人身多いんですよねぇ…

逆に同じリアルでも駄目だったのが、破壊中のときの人の映し方がPOV形式っぽく映されるのですが、そちらはやや不満。
他のシーンが俯瞰的というか第三者的なのだから統一して欲しかった
まあ、最近の人のリアルを映そうとツイッターに呟いたり、ニコ生やったりとかやったのは素直に面白かったよ
ただそれとは別に避難したり逃げたりをもっと落ち着いた視点で観たかったかな
なんかそこだけ情緒不安定と言うかなんというか

あと破壊シーンで忘れられなかったのが監督が庵野さんということもあってかあの有名な巨神兵が薙ぎ払うシーンに似た構図がちょっとだけある
しかし、仮にエヴァとナウシカを見ていても総監督がこの人だと知らなければ、たぶん関連付けしなかったかなぁ
仮に本人があのシーン入れたとしてもファンサービスとしてというだけで特に意味は無いシーンだと思った
だって米軍が攻撃してるシーンなんだもの もう街が破壊とか一々映すような場面じゃないんだよ

米軍と言えば忘れてはいけないのが核の描かれ方
本作では抑止力として使うと明言されるけど使わせない!と抑止力としての存在否定ではなく ただただ断固として使わせないぞ!というのが印象に残った
使ってはならない、じゃなくて使わせない!なのがこれまた日本人にしか出せないなぁと思う

悪くない作品 とても日本的だけど良く言えば日本人にしか作れないものだと思う
ただ逆に言えば世界的な作品とは言い難く、海外上映は今のところ未定だが大人しく日本のみでの上映に留まったほうが良いような気がする
特に前半の会見とか攻撃許可で手間取るシーンとか絶対外人受けしない

2016/08/10 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:165(44%) 普通:92(25%) 悪い:118(31%)] / プロバイダ: 2630 ホスト:2661 ブラウザ: 7914
この映画を見るきっかけとなったのは想像以上の好評の意見と漫画家の島本先生の敗北感のあったつぶやきでした。
じゃあ、どんなんだろうと見に行ったのですが。確かに面白かったです。
この作品の監督といえば新世紀エヴァンゲリオンでなんか暗い作品ブームを創りだして映画のエヴァQで叩かれまくっ
たというイメージが有り
十二年ぶりの和製ゴジラのこの作品もいろいろ疑って見たのですが想像の逆をいっていました

感想としては怪獣映画かとおもえば国のドラマでキャッチコピーにあるように確かに日本とゴジラの戦いでした。
ゴジラかと言われると設定やデザイン的には別物感はありますが雰囲気は確かに初代ゴジラに寄せてきてると思います。
だからジャンルとしては怪獣や特撮よりも政治劇とかでセリフ量はすごく多いですが
なんとなく何がいいたいのかわかりやすいですし、テンポもいいし、若干空回りしているのはあるけど
ちょっとおもしろい事も言っていたりしてました。
とにかく見やすい感じでした。
また、この手の政治とかは黒くてどろどろして見終わった後に後味が悪いものが多いですが
この作品に関しては程々に毒、皮肉もありましたが、前向きなところも多くかなり良かったと思います。
自分も家族も離れていて実感が薄いのですが数年前の地震や最近の熊本地震とかを思うと
こういう感じに前向きなのもいいなと思いました。

登場人物に関してはあんまりその人物像が深くまでは見えずに「熱血気味」「現実気味」「腹に一物」とかのちょっとした性格の特徴に
それぞれの役職という感じでした。
尺的に深くまでは切り込めないのでしょうが個人的には切り込まないほうが良かった気もします。
なんというかこの映画で書きたいのは個人のドラマではなく国民や国のドラマだったと思います。
ゴジラの脅威をどうにかした後のシーンでも疎開先、避難先でも笑顔があったりとかみたりすればそうおもいました。
完全に個人として動いたのはゴジラの鍵を握っていた元教授だけだった気もしますし。

怪獣ゴジラに関しては私は平成以降の世代なので怖いけどかっこいいとかそう言うイメージが有りましたが
このゴジラはとにかくおぞましく恐ろしく危険な化物と描かれてそこらの扱いは平成以降よりは初代とかに近いのかなと思います。
最初に出てきた時はグロクてでかいウーパールーパーが体液撒き散らしながらただ歩いているだけなのですが
その巨体ゆえの大迷惑で逃げ遅れた家族がアパートごと壊されたりとゴジラにとって何気ないことでも危ないことと恐ろしさが伝わりました。
そしてまた出てきた時はシルエットだけならよくイメージされるゴジラなのですがおぞましい感じのリファインされたものでした
更に暴れまわる大量の砲弾やミサイル食らっても無傷でちょっと驚いた程度で何事も無く全身というお約束もちゃんと描写されました。
そしてなんといっても熱線、チャージや準備段階でもすさまじい威力で広範囲でやばい威力ということを描写し、
更にイデオンやガンバスターみたいな背中からのビームや後からやる尻尾からも熱線で
爆撃機を撃墜というのをみて「これどうすんのさ」と思わず心のなかでつぶやきました。
戦闘能力とかは設定的におそらくゴジラの中でも弱い方とは思いますが超兵器がないし政治劇要素がある本作にはほどほどだったと思います。
デザインについては好意を持たれないという感じがしますが、持っちゃあいけないものとして描写をされているために
まあカッコつける気はなかったんだろうなと思いました。
また、最後のシーンの尻尾に付いているアレはゴジラの進化は作中でも言われていた最も恐ろしい存在になりつつあったんじゃないかなとか
個人的には思いましたし。
動かせないし管理しないといけない脅威となったのも核や自然の化身とも言えるゴジラで現実の我々に向き合い続けないいけない
そんなメッセージなのかもしれません。
そうするとシンはラテン語とかの罪の意味かもしれませんね(よくよそでも考察されているものですが)
ゴジラの誕生も人間の罪ですし、元教授もそれに飽々してたようですし。
そんなゴジラを核ミサイルで東京ごと照度にするとかも罪の塗り重ねかもしれません。

エキストラに感じては序盤はなにかとスマフォやネット動画でそれっぽい感じも出してるし。
さり気なくマスクをつけたりで現地で流れているであろう根拠が薄いであろう対汚染対策とからしい描写でなんとなく
それっぽさを描いていたと思います。
逃げている描写もやっぱりそれっぽい感じもしました。

悪いところといえば
やっぱり良くも悪くも日本が美化してるし米や中露が完全とは言わないですが敵に近い感じで描かれ
(味方も結構いましたが少数派扱いは否めません)
と思うところもあるのでそういうのが嫌いな人には嫌いでしょうし。

特撮技術に関しては悪くはないけどハリウッドには勝てないやと思っちゃいました。
大量の弾を打ち込んでいるのですが現実に寄せているのかはわかりませんが絵面的にはちょっと地味め
自衛隊の砲撃も遠くから打ち込んでいるのがわかるのはいいし、いろんな兵器があるなあと思いましたが
これしか自衛隊から許可されなかったかなと思うような古めな資料映像で他のシーンとの浮くのもありました
(米の兵器も同様に古い映像もあり)
ゴジラとの最終決戦にしても絵面的にもごくごく口に薬とか地味でした。

あと、エヴァで使った音楽を使うのはどうかなと思いました。
マイナーならともかくエヴァをある程度みてれば知っているものでしたし。

どうでもいいですが
ウルトラマンとか怪獣が出たらすぐに迎撃できるっていいことだなあ
国直属設定ではない幾つかの戦隊の世界は裏でこういう事あるのだろうか
ってこの映画を見て思いました。。

[推薦数:1] 2016/08/10 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:65(60%) 普通:2(2%) 悪い:41(38%)] / プロバイダ: 5845 ホスト:5847 ブラウザ: 9081
この映画は理解したり、感情移入して観るものではなく、体感するものなんじゃないかと思いました。

ゴジラという人智を超えた脅威に、僕たち普通の人間は何をどうすることもできない。ただひたすらわけのわからない恐怖に怯えながら国の対応に文句を言うか、自分が生き残れることを願うだけ。
劇中流れる膨大な量の専門用語や情報は到底理解できるものではなく、目が縄るような状態で見せつけられるゴジラの圧倒的な強さ。
ギャレス版を超える迫力の演出で放たれる放射熱線に、呆然と、絶望するだけ。
短い時間で描かれる呆然とする人々、逃げ惑う人々だけでこの恐怖はじっくりと味わうことができると思います。

この映画は人智を超えた脅威に挑む人間たちに焦点を絞ったことで全く無駄のない、常に緊迫感を保つ映画になっています。
よくキャラクターの人生や家族が描けていないから感情移入出来ないという意見を見かけますが、果たして本当に必要でしょうか。
ゴジラに立ち向かう人間たちのドラマに無駄な家族、恋人との絆はむしろ今まで批判されてきた邦画の悪い部分(恋愛や家族愛が不要という意味では勿論ない)。
またメカゴジラやスーパーXのような超兵器ではなく、可能な限り現実的な手段でゴジラと戦ったことでリアリティもあり、シミュレーション色の強い本作の作風を崩さない。

事あるごとに会議を開いては、すべての決定の責任を総理に任せ、どこか他人事のような楽観的思考で事が過ぎることを待っている一部の政治家たちへの強烈なアイロニー、退屈なようで痛快な会議シーンから感じる政治的意思決定力の弱さ、そしてゴジラによる破壊のすべてが絶望ではない。スクラップ&ビルドで立ち上がるという前向きなラストは非常に爽快で、上っ面ではない、筋の通った「あきらめない」という力を感じました。

と色々書いたのですが、もう単純にかっこよかった。あの不気味で悍ましいゴジラの怖さ。しっぽや背びれからまで熱線を放ち都市を蹂躙するシーンは圧巻でした。これほどの絶望的状況でありながら最後の最後まで戦い続けた矢口たち政治家、科学者たちの姿、そして手に汗握る最終決戦・ヤシオリ作戦。無人在来線爆弾のインパクト。もう何から何までかっこいい。

当然人を選ぶ作品ではありますが、こういう映画を作る、という確固たる信念と先人たちへのリスペクト、そして凄まじいエネルギーを持った作品だと思います。

[推薦数:3] 2016/08/11 最悪(-3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2879(60%) 普通:812(17%) 悪い:1135(24%)] / プロバイダ: 1383 ホスト:1306 ブラウザ: 5171
庵野秀明は、あの震災や原発事故から何も学んでいなかった。
これが、この作品を視聴して最初に分かった事です。

話は、東京湾に無人のボートが浮かぶ画から始まります。

良い所を挙げるとすれば、ゴジラが上陸する時に川と共に逆流する船の大群、這った状態で東京を蹂躙して街を破壊するゴジラ、
自衛隊の兵器を全く受け付けないゴジラ、背中から放射能を発射して空爆に応戦するゴジラ、放射能でビルを切り裂くゴジラ等、
ド派手な演出でハッタリが効きまくっている事位。

会議室の出来事に多く時間を割いている、俳優の芝居が早口でまくしたてるばかりでボーカロイドとどちらがマシかのレベル等、
ドラマの出来が、かなり拙く、かわぐちかいじや極右極左の茶坊主辺りが描きそうな内容な所も「ゴジラ」とマッチしない。
長所に挙げたハッタリも、イデオンやガンバスターを連想させる放射能の全方位攻撃(パクリのパクリ・・・)、
ガイナックスのアニメと被る矢口がリークしたゴジラのデータを受け取った人々の協力で成功するヤシオリ作戦と言う具合に
パクリの元ネタが分かった途端しょぼくなる。

更に拙い事は、ゴジラが姿を見せる前に会場に立ち上った水蒸気、逆流する川、海に投棄された放射性物質を餌にしたゴジラ、
放射能を撒き散らすゴジラ、ゴジラに汚染された東京に居座る人々、ゴジラに凝固剤を投与して動けなくするヤシオリ作戦等、
東日本大震災や福島第一原発を連想させる画を見せて何の警鐘も鳴らしていない事。

何よりも致命的なのは、固まって石棺と化したゴジラを見て「共存しなければならない」と言う矢口のセリフが解釈が伸び縮みしすぎて
「原発を続けなければならない」とも「核のゴミや吹き飛んだ原発と向きわなければならない」とも受け取れる事。

唯一ハッキリと打ち出している「緊急事態法が必要だ」と言う声も、「それを扱うのがボカサや趙高では碌なことにならないし、
民衆がスネ夫では民主主義は機能しない」と言う返しの句がすぐに浮かんできました。

これは、エメリッヒの「ゴジラ」といい勝負です。
[共感]
2016/08/12 バックスポンサーが原発宣伝大元の電通だった事も無関係ではなかったし、パクリしか造れない、空想と現実を悪い意味で混ぜ込んで大事なテーマとメッセージを伝える能力が皆無の庵野に任せたこと自体が間違いでした。極右作家作品やマグロ食いエメリッヒと良い勝負なのも納得。先代作品どころか、ギャレス版にも劣る出来でしょう。ゴジラの思想と180度反対の作品よりはメガロを観た方がマシ。 by 634

2016/08/13 とても悪い(-2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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ゴジラに何の思い入れもなく、庵野監督にはQの最悪の内容もあったせいか
全く期待していない状態で見ました。
そして単純に感想を述べるならば、イマイチ面白くないです。
放射能とかそういうテーマ性はどうでもよく、単純にアクション部分が少なすぎて
面白みに欠けます。
ゴジラのやったことといえば、東京都心までダラダラ歩いて、ちょっと熱線吐いて街を壊して
最後のヤシオリ作戦の時に少し抵抗したぐらい。造形も愛嬌がなく気味が悪い。(特に第2形態)
熱線も何かで見たような全方位攻撃がちょこっと出てくるだけというオリジナリティも何もないもの。
恐らくゴジラと戦う閣僚にスポットを当てたんでしょうけど、そういうのはサイドストーリー的な
話ですし、そんな内容で「シン・ゴジラ」って一体何を言いたいのかわかりません。

期待はしてなかったですけど、やっぱりゴジラという名を冠する以上もうちょっと頑張ってほしかった
というのが正直な感想です。
[共感]
2016/10/09 庵野はドラマよりシミュレーションを描きたかったのだそうです。庵野オリジナル=パクリシミュレーションにゴジラがダシで使われたのかもしれません。 by 634

[推薦数:4] 2016/08/16 とても悪い(-2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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【良い点】
日本の実写にしてはCGがんばってる。

【悪い点】
・前半の会議
長台詞をしゃべるのはいいんですが政策がどうのこうの言いあってるだけで中身がない。

日本の政治がアレなのは昔からわかりきっていることです。法律などに縛られて効率良く動けないことなんて周知の事実。
それを長ったらしく表現されたところでふ〜んとしか思えません。
"例えば一日は約24時間です。っていう当たり前のことを長〜い時間使って説明されて楽しいですか?いいえつまらないです"
こんなの小学生でも作れる脚本ですよ?

本来の社会風刺っていうのは、ほとんどの人が「忘れがちになっていること」か「頭の隅でわかってはいてもどうしようもないからって見てみぬふりをしていること」に関して訴えかけることのはずです。見ている側がハッっとしてしまうもののはずです。

【総合評価】
前半と後半で毛色が違いすぎる。
前半はただのおしゃべり回。後半は日本のCG技術の限界を提示してる羞恥回。
総監督と特撮監督の各々のエゴを出すことに固執しすぎたせいで、エンターテインメントに最も大事な
"この生い立ち&性格&信念持ちのキャラだからこそできる人間ドラマ"を描く尺がなくなってしまっています。
[共感]
2016/08/18 全く同感です。この映画はあまりにも現実の政治家や官僚をバカにし過ぎています。どうやら、映画製作中に実際政治家のヒアリングして作ったらしいですが、「本当に見て聞いて作ったの?」と思いたくなるような登場人物達のうわべ面だけの台詞回しに途中から辟易してきました。 by ディープブルー

[推薦数:1] 2016/08/17 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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14日に父と見に行った。
世間では賛否両論を呼んでいる本作。とりあえず私は「賛」の方である。

総合評価
○(文字、映像を含めての)情報量の多さ=リアリティーの追及
⇒「エヴァ」で有名な庵野監督だけあって、実写でも彼の作風がしっかりと表現されている。その一つが「情報量の多さ」である。セリフ内には専門用語の数々が散りばめられている他、登場人物達や場所の名前が必ずテロップとして現れ、ある場面ではとても数秒間では読み切れない法律の一文が画面を覆いつくしている。加えて場面が目まぐるしく変化し、それらを一度見ただけではまず全部を覚えることは困難であり、観客も「そんなに覚えている暇なんてないよ」と感じてしまうかも知れない。これらは悪い点であるものの、逆にそれがこれまでのゴジラシリーズにはない、より深みのある物語を構成しているのである。突如出現した超巨大生物の出現によりパニックになる人々の姿や、錯綜するSNSやネット、TVのニュース等の文字や情報、そして政治家、自衛隊が作戦会議場を行ったり来たり走り回る姿など、カメラワークや編集の工夫により、画面上から「慌ただしさ」や冷静に判断することが出来ないという「不安感」がひしひしと伝わって来る。また予測不能なゴジラの行動と対策、住民達の避難と保護の方法など様々な問題が浮き彫りとなり、解決しようにもそれに対する考え方も一人一人バラバラ。そこから得た情報・意見を全て覚え、整理することなど容易ではない。しかしそれこそが(作中も含めての)現実なのだ。これがもしもっと少なく単純明快な言葉だけで物事がスムーズに成立するのであれば、それこそフィクションであり、過去のゴジラシリーズと変わらない。そこに行き着くまでには交渉をいくつも重ね、時に法律や物資、金銭の問題も絡み、災害と同じであるゴジラは常に予想外の動きをし、瞬時な判断も難しい。つまりそういった登場人物達の次々と直面する危機に対する「混乱」や「焦り」、「悩み」や「迷い」だけでなく「法律等の複雑さ」を、観客達は目と耳で感じることで庵野監督がパンフレット内で語っていた「ドキュメンタリー」的な錯覚を生み出すのだ。だからこの情報量の多さは重要な要素なのである。

○主役が人間という点
⇒本作ではゴジラ以上に、それに立ち向かう人間達にクローズアップしている点もまた、これまでにない要素である。同じように人間サイドの戦いが目立つ「ゴジラ ファイナル・ウォーズ」もあるが、それとは違い本作の人間達には戦闘能力も持っていないし、「ゴジラ対メカゴジラ」のようにメカゴジラ等の兵器を造れるほどの技術も費用もない。とにかく
彼らは普通の人間なのだ。政治家も総理大臣も自衛隊も、皆ゴジラの前では非力に等しく、ゴジラが動けばまずは会議をする。映画の大半は彼らの会議や交渉などで費やすことがほとんどであり、この会議シーンはとにかく長いので見る人によっては眠気を誘うかも知れない。しかしその会議は時に、様々な分野の専門家が「ゴジラ討伐」という一つの目的のために一致団結し、互いの知恵を出し合い、今の自分達で出来る最大限の改善策を見出そうとする姿こそ本来の人間のあるべき姿を映し出すと共に現代人が忘れてしまっている「絆を」再確認させる物なのだと私は考えるまたゴジラによって崩壊した都市の復興などにも力を注ぐ姿を見た時は、東日本大震災や最近起きた熊本地震を思い出される。つまり本作のゴジラはただの怪獣ではなく「災害」であると共に、人々が協力し乗り越えて行くための「試練」でもあるのだ。未見の方はその試練に立ち向かう人間達の奮闘ぶりに注目して欲しい。

○ゴジラ
⇒上記のように本作は人間が主役と書いたが、もちろんゴジラも負けてはいない。登場する度に観客の度肝を抜く本作のゴジラはこれまでのシリーズにはない「不気味さ」や「恐ろしさ」が強調されている。ネタバレになるので深くは語らないが、まず初めて上陸した時の姿はポスターの姿とは余りにもかけ離れており、思わず「えっ、何アレ!?」と思ってしまう。しかしそれ以上に驚きなのが、これまでの旧作にはないゴジラの「成長」(作中では「進化」と呼んでいる)過程であり、幾つかの形態を経て最終的にはあのポスターの姿へと変貌するのだ。そしてその最終形態がとにかく強い。自衛隊のヘリの銃弾や戦車の砲弾を真面に喰らっても平然と突き進み、アメリカの爆撃を受けた際は代表的な技である熱線で街もろとも爆撃機を一層してしまう。しかもその熱線を吐くシーンがまた迫力満点なのだ。過去に庵野監督が原画を手掛けた「風の谷のナウシカ」の巨神兵や「エヴァンゲリオン」の初号機覚醒・暴走を彷彿とさせ、熱線によってドロドロに溶けたビルや炎の海がその威力を物語り、まさに「ゴジラ無双」といっても過言ではない。また、今までのゴジラにはない熱線での攻撃方法も垣間見ることが出来るのだが、これは是非「ゴジラ無双」と共にその衝撃を肌で感じて欲しい。きっと多くの人が思い描くゴジラ像を覆すだろう。

○庵野監督の特撮愛に溢れるオマージュと遊び心
⇒特撮好きな監督だけあって、本作には旧作に対する深い愛情と敬意に溢れている。初代のデザインを意識したタイトルやゴジラのデザイン、伊福部明が手掛けた有名なBGMをそのまま使用(一部アレンジ曲も存在)するなど、「原点回帰」とも取れるオマージュの数々に思わずニヤリとさせられる。加えて会議のシーンでは「エヴァンゲリオン」のあの曲が使用されるなどのセルフパロディーも幾つか存在するのでファンにとってはテンションが上がること間違いなしだ。

○結末
⇒最後に旧作との最大の違いとして挙げたいのが、終盤の「ゴジラの対処法」である。ネタバレになるが、作中ではとある方法でゴジラを「停止」させる。しかしここで言う「停止」とは第一作目のように「オキシジェン・デストロイヤー」を使った完全なる「抹消=勝利」という意味ではなく、あくまでも「動きを止めた」だけなのである。主人公である矢口蘭堂(長谷川博己)も「いつか再びゴジラは目覚めるかも知れない」というセリフを語っており、加えてゴジラの体に現れたある変化が、目覚めた際に起こるであろう「新たな恐怖」を暗示させ、「拭いきれない不安感」を観客に与え、物語は幕を閉じる。果たしてその先に待ち受ける待つ物とは―?そしてそれに直面した時、人々はどう立ち向かうのか―?様々なことを考えさせられるラストは必見だ。

まとめ
⇒庵野監督がゴジラを手掛けると聞いて、期待半分不安も半分であったが、まさに予想以上だった。色々とゴジラらしくない点などはあれどハリウッド版以上にゴジラ愛に満ち溢れており、同時にリアリティーを重視した日本産ゴジラの集大成。「エヴァっぽいんじゃないの?」と思って見るのを躊躇っている人も是非劇場でゴジラの咆哮や衝撃を肌で感じて欲しい。評価は会議シーンや情報量の多さでマイナスとし、「とても良い」とする。

それでは長文失礼する。以上。

[推薦数:1] 2016/08/20 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:353(66%) 普通:140(26%) 悪い:43(8%)] / プロバイダ: 16884 ホスト:16896 ブラウザ: 7912
【良い点】
映像のすごさ
きちんと締めたこと

【悪い点】
早口で聞き取れない会話
会議の連続

【総合評価】
カイキ映画ならぬカイギ映画
ゴジラを映画館で見たのは初めてだが、観客がのめり込んで見ているのをみて驚いた。それぐらい面白いというのは事実。

怪獣モノのテンプレである、海に浮かぶ無人の船の捜索から入るある意味安心のある始まりだった。
ただ、今までの怪獣ものと違うのは、怪獣が暴れまわることによるパニック映画というより、「災害」であるゴジラに対して右往左往する政府の会議をまるで意思を持った主役としてドラマを描いた点である。

ゴジラは「災害」だし「駆除対象」であるわけだから、意思を持って人類と敵対しているわけではない。ただ、この定義できない存在に対する認識をどう構築していくかという点から始まり、途中の試行錯誤の末、最後の決戦に向かうという流れが一つのドラマになっているわけである。そして、単なる会議作品なら、同じ会議室での駆け引きで終始するだろうが、この作品ではどんどんと場所を移動していく。会議を行っている場所が、本作の各局面を示しているのである。情報収集不足で対策組織も未成熟な状況下での会議、組織が崩壊し(挫折し)、窮地に追い込まれていく中での会議、悲壮感溢れる最終決戦の会議(というより作戦司令部)と全部違うのである。このように局面ごとに会議を行っている場所・シチュエーションを変えることにより、組織の成長していく様を描き出している。

ただ、いいところばかりではない。パニック映画としては若干弱かったと思う。最初に登場した怪獣は顔がひょうきんすぎて怖くなかった。無駄に首を左右に動かすためか、せっかくのCGなのに非生物ぽく見えてやすっぽい特撮のように見えた。そして、ゴジラはただ「災害」なのである。恐怖に陥れることは陥れるが、市民は単に逃げるだけで、逃げ遅れたことへの恐怖感、ゴジラに見つかったらどうなるのかという恐怖感、ゴジラに阻まれつつもなんとしてもみんなのところに行こうとする悲壮感が伝わってこないのである。ハリウッドなら「ビルの窓からのぞくゴジラの目が見えるなか、倒れた机の裏に隠れて息を殺す会社員」のシーンや「ビルの1階の窓の向こうに巨大な足が見える中、息殺して移動する住人」のシーンを入れただろう。こんなベタはいやだろうが、未知の生物に対する恐怖感を煽るには簡単な演出はほしかった。

また、音楽は過去のゴジラ作品を意識したものが何箇所かで使われていたが、本作ならでもの音楽にこだわってほしかった。確かにゴジラのあの曲は印象深いし、怪獣映画であれを超えるのはなかったのは確かだが、安易に過去の名曲に頼らず本作ならでは曲がほしかったところである。というのも、曲の音が明らかに浮いていたから。

なお、ゴジラが火を吐くシーンは映画館で危うく「なぎ払え!」といいたくなるほどの出来だった。

[推薦数:2] 2016/08/25 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:376(56%) 普通:96(14%) 悪い:200(30%)] / プロバイダ: 17046 ホスト:16982 ブラウザ: 7504
●パニック作品に近い政治映画と言える作品に仕上がっていると思います。

この作品では【ゴジラ】が出てきていますが、【ゴジラ】ではなく未知の生物や他の国からの侵略や3.11のようなことでもよかったのではないでしょうか。
その時の日本政府や各省庁の対応を大きく取り上げている作品だと思います。
よって、昔のゴジラとは毛色の違う大人向け作品に仕上がっています。
怪獣映画ではないということです。

【日本の危機に迫られた時、日本の政府はどう動くか】と言うことをテーマに掲げていると思います。
さらに、この映画、日本の省庁や自衛隊の協力によって作られているという点がポイントに挙げられるでしょう。
今まで日本の映画は安っぽい子供だましの作品ばかり見てきたせいか、この作品は非常にクオリティの高い作品に見えました。

評価は【とても良い】とします。

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2017/11/13 [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示] by (表示スキップ) プロバイダ: 41747 ホスト:41744 ブラウザ: 10902
感情移入の余地がないシリアスな展開が印象的でした。

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2016/08/02 好印象 by (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 22588 ホスト:22797 ブラウザ: 5171 [編集・削除/これだけ表示]
感じた事面白い/格好良い/美しい/怖い/びっくり/考えさせられた 
ストーリー良い(+1 pnt)
キャラ・設定とても良い(+2 pnt)
映像とても良い(+2 pnt)
声優・俳優良い(+1 pnt)
音楽最高(+3 pnt)

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