[日本映画]麦秋


ばくしゅう / Early Summer
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1951年日本映画総合点1位6作品中
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監督:小津安二郎
脚本:野田高梧
小津安二郎
製作:山本武

※ この説明部分にはWikipediaを参考/または引用した部分があり、GFDLのラインスが適用されます。
日本 公開開始日:1951/10/03(水)
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最終変更日:2013/09/29 / 最終変更者:mosukuwa / 提案者:スー (更新履歴)
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2017/04/21 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:1977(50%) 普通:992(25%) 悪い:993(25%)] / プロバイダ: 25756 ホスト:25963 ブラウザ: 4721
小津安二郎監督作品の中でも先の「晩春」、後の「東京物語」と並んで原節子主演三部作といわれた作品。
しかし、本作は原節子にミスキャスト的なところを感じ、それが監督の確信犯だったのかと勘繰りたくなります。

というのも日本人離れした顔立ちの原節子が物語の中心として描かれる間宮家の中で浮いている。
終盤の家族で記念写真を撮る場面は、これから嫁いでいく娘というより嫁いできた娘に見える。
その意味でも後の「東京物語」におけるヒロインの立ち位置はハマりだったのが解ります。
(また笠智衆や杉村春子がそちらとは全く違う年齢やキャラを演じているのも面白い)

このため原節子演じる紀子は狂言回し的で周囲の家族一人一人が
「古き良き」日本家庭を構成するピースとして、より感情移入しやすい存在になっています。
老いた両親は長男に家長の座を譲り、戦争から戻らなかった次男の事も諦めたようで諦められない様など
とこかは寂しげだ。(嫁が若くして亡くなったため、たみが母親役を引退できない矢部家と対照的)
康一は家長の威厳を保とうと怒りすぎてしまうところがあり(あの時代はあれぐらい普通だと思うが…)
彼の子供達は望んだ玩具を買ってくれなかったとむくれて意地はって家に戻らないとか、自分のガキ時分を思い出します(笑。

しかし、そういった家族やその絆も紀子が見合い相手とは別の矢部を選んだ事で終盤には変化していく。
昔の結婚は家と家との結びつきが重視されていましたが自由恋愛や結婚が重視されるようになった代償が本作では描かれます。
評価は「良い」で。

2015/03/06 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:5902(88%) 普通:455(7%) 悪い:364(5%)] / プロバイダ: 34156 ホスト:34041 ブラウザ: 1975(携帯)
小津作品の常連である原節子が同名のキャラを演じた紀子三部作の一つでしたが、例によってのどかな田舎にある裕福な間宮家の屋敷を舞台にそこでの人間模様を描いた群像劇でした。

いわゆる独身の女性を周りが良い人とお見合いさせてお嫁に行かせようとする内容は他の小津作品でも見られましたが、ヒロインが自らの意思で好きな人と結婚することを決めて周りを押しきったのが特徴的でしたね。

そのことからも分かるとおり、ヒロインの紀子はおてんばな部類の女性でしたが、おしとやかな役の多い原節子の演じた役柄のなかでは親しみ深いものがありました。

28歳という年齢は晩婚化が進む現在ではむしろ普通の部類でしたが、当時は25歳の時点でまだ子どもを作っていないと周りから「なんだ、お前のところは種無しか」とひやかされてしまう時代だったそうでましてや、まだ結婚していないとなると売れ残り(もしかすると自分が知らないだけで、未だにその風潮があるかもしれない)と言われてしまうのもうなずけます。

そういえば食事シーンが多かったのも印象的でとりわけ当時、高価だったショートケーキの話題が多く、もしかすると小津監督はショートケーキが大好きだったのかもしれませんね。

2014/05/29 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:1954(57%) 普通:679(20%) 悪い:775(23%)] / プロバイダ: 15458 ホスト:15235 ブラウザ: 5173
小津映画では、『東京物語』以上に感動したのがこの『麦秋』。
まだ全て見てないせいで、こう断言はできないのですけど、現状で見ている小津映画の中では個人的最高傑作。
紀子の結婚をめぐる周囲の心配や、時の流れを描いた「いつもと同じ」な作品なんですけど、そんな中でも家族の良さって、実際の自分の家族に投影できるくらい身近に描かれているんですよ。
俺の家は木製で、祖母とも一緒に暮らしているんですけど、いまだにこの『麦秋』で描かれているような実家なんです。タンスなんかもこの『麦秋』に出てくる光景そのままで、まさしくこの映画の雰囲気そのものを日々感じながら生活している人間にとって、そこに流れる『時』っていうのが涙腺を崩壊させるものであるのは間違いなし。
この俳優たち、ホンモノの家族みたいじゃない…?

この映画は群像劇ですけど、やはり視点は紀子。彼女が特に深く喜怒哀楽を出さずに家族や友人と他愛のない会話をするのが主なストーリーです。
それだけなんです。というか、小津映画ってだいたいそうじゃないですか。
ひたすら人が顔色も変えずに冗談を話したり、家庭のあるある話を見せたり、という進行の果てに、最後に物語の主題に対して、「そんなもんだよ」って言って終わるんですよ。
だから見てる側も何となーく見て、最後にホロリみたいな感じで見終えるんでしょうけど、ただ、この『麦秋』の場合は、紀子が最後にどうしても堪え切れずに泣いて、最後にみんなで記念撮影するんですよね。
時は過ぎていくけど、写真の中にひとつ、ありし日の自分たち家族の姿を残しておきたいんでしょうねぇ…。
そして、それだけでなく、「お母さんとお父さんだけの写真を撮ろう」って最後にもう一枚分提案して終わるんですよ。このシーンでもう大泣き。
今は父方の祖父や母方の祖母が亡くなって、現在はいずれも独りになってしまったわけですけど、ありし日の自分の祖父や祖母の夫婦の姿を思い出したり、思い返したりしてしまうワンシーンでした。
しかも、それが写真のように鮮明に思い出されるんですよね。亡くなった時点ではそんな事思い出さなかったのに。
この映画そのものが、自分の家の写真なんじゃないかと錯覚するくらいです。
あの生意気な子供もいい味出してましたし、普段はウザい子供(ウザくなければ子供は好きですよ!)が出てくる作品は嫌いなのに、不思議とこの一作は受け入れられたなぁ…。この子供二人がいちいち笑えるんですよね。

今回は東山千栄子さんの笑顔がいちいち印象に残りましたね。
『東京物語』の時は全然気づかなかったけど、凄く良いおばあちゃんの顔なんですよね。
役者が演じているだけなのに、まるで本当の家族に見えるのは、この老夫婦と子供の功績であるように思います。
逆に父、母くらいの年齢の人物は老夫婦や子供ほどの味はなく、老齢の余裕に近い感性が出来過ぎていて不気味なくらいでしたが、一応、八つ当たりしたり、泣いたりといったシーンのお陰で、そこのバランスを辛うじて取った印象です。

まあ、これって、後の『ALWAYS 三丁目の夕日』なんでしょうね。あれも話の大半は物語がないですから。
ただ、あっちが狙いすぎていた感動を、今作はそこまで狙っていない(実はALWAYSも最初はそこまで狙ってやってるわけではないと思ってます)。
ここに出ている俳優が忘れられ始め、身近でなくなっているからこそでしょうか、凄く自然な家族の姿が描けていて、感動する作品になっていたと思います。

評価は「最高」です。

2013/12/21 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:3102(34%) 普通:3074(34%) 悪い:2861(32%)] / プロバイダ: 15046 ホスト:15286 ブラウザ: 5682
今度は主権回復の年に製作された小津作品だったようですが・・・・・・・

第二次世界大戦が敗戦に終わって、GHQ進駐も相まって当時の価値観とかは
変容の時期にあったとも思われますが、この時代はまだ「家」というものが
現在よりも重きを置いていた時代でした。本作もそうした「家」の体裁等
結婚問題を題材としていましたが、紀子がもう28歳なのに結婚遅いと言われるなんて
今ならそれよりも5~10歳程度さらに歳が遅い感覚かもしれません。

家族が勧めた旧家の息子よりも、さらに一回り歳上でしかも結婚経験があり、
娘もいた矢部を結婚相手に選びましたが、確かに「家」の体裁よりも失った「家」の
家族との接点からも矢部の方がお互い分かり合える相手だと思ったのでしょうね。

最後も100%ハッピーエンドではないながらも麦畑の風景等静かで上品な雰囲気が
感じられた、独特の余韻があって、俳優陣も故・笠智衆氏は相変わらずの何処か
達観したような雰囲気等良い味出されていました。テーマ自体はシリアスながらも
変に深刻だったり、暗くならなかったりとして絶妙なバランス感覚があった良作
だったでしょう。評価は「良い」で。

2012/09/22 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:882(66%) 普通:353(27%) 悪い:93(7%)] / プロバイダ: 31188 ホスト:30920 ブラウザ: 7300
「嫌いだよーこらー大っきらいだよーはははは」
「学校時分、ヘップバーンが好きでブロマイドこんなに集めてたけどーなんだいヘップバーンって?―アメリカの女優よ」
「高いもの必ずうまいとは限らないからね」
「自分ひとりで大きくなったような気になって」
・チボー家の人々
・まほろば
・おちょぼ口

監督は小津安二郎。脚本に野田高梧。
出演は原節子。

タイトルの「麦秋」とは、麦の収穫期で季節的には初夏に当たる時期のこと。
英題は"Early Summer"ですが、こっちのが分かりいいね。

"法子三部作"の二作目。
舞台は鎌倉。鎌倉は小津作品の聖地であり、監督のお墓も鎌倉円覚寺にあります。

脚本の野田いわく「『東京物語』は誰にでも書けるが、これはちょっと書けないと思う」だそうです。
これはなんとなくわかるなあ。
本筋の娘の結婚のくだりを進める過程で子供たちの茶目っ気のあるシーンや今でいうところの女子会が挿入されていてアクセントがついていて飽きないし。それでいてテンポが悪くなることなく、余分という印象を与えない。
またセリフや登場人物たちの動きの機微なんか洗練されていて脚本のうまさは妙技といっても過言じゃないです。
しかしやはりこのストーリーに2時間は長いように思いますね。
様式美ではあるけど退屈な小津調も相まって、芸術作品と思ってみないと集中力が続かないなあ。

今作では楽しいシーンも多く、ケーキを子供に気付かせまいと隠すくだりやおじいちゃんからお菓子をもらうときだけこびうって、もらい終わると翻って悪口を発するくだりとか本当に面白い。

小津と野田のこういうセンスが私は本当に好きです。

小津作品には珍しくパンとつかったり微妙にカメラを動かしてるのが目につきました。
それと二人が砂丘を歩くシーンには小津作品通して唯一クレーンショットが使われていたりもします。
それでもほとんどローアングルで固定したカットばかりで、クレーンショットもいつものようなカットを制限するために已むに已まれず使ったものらしいんですけどね。
監督が自身で確立した小津調への一通りでないこだわりが感じまれますね。

評価とは離れるけど"28歳"でもう行き遅れるかの瀬戸際の歳という解釈がなされているのが
気になりました。
いまだと28歳ってまだ結婚を絶対しないといけないという歳ではないと思いますが
価値観の変化に隔世の感を感じますね。
でも今作が公開された51年でもすでに独身志向が垣間見えるということも注目に値するでしょう。
当節少子化につながりかねない晩婚化が喫緊の課題でありますが、この問題はつい最近始まったことではないんですね。

閑話休題、小津作品の中でもかなり出来のいい作品だとおもいますのでぜひ多くの人に見てもらいたいですね。

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2016/06/15 好印象 by (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 15242 ホスト:15606 ブラウザ: 8265 [編集・削除/これだけ表示]
感じた事考えさせられた/道徳心&モラル 
ストーリー良い(+1 pnt)
キャラ・設定良い(+1 pnt)
映像良い(+1 pnt)
声優・俳優良い(+1 pnt)
音楽普通(+0 pnt)

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記事日時:2013/06/03

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