[ゲーム]天使の詩〜白き翼の祈り〜てんしのうた しろきつばさのいのり / Tenshi no Uta Shiroki Tsubasa no Inori
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制作:日本テレネット 機種:スーパーファミコン ※ この説明部分にはWikipediaを参考/または引用した部分があり、GFDLのラインスが適用されます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本 発売日:1994/07/29(金) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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最終変更日:2011/10/09 / 最終変更者:HUNGRY SPIDER / 提案者:HUNGRY SPIDER (更新履歴) |
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2015/01/02 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/] by カイネル・ドゥ・ラファティ (表示スキップ) 評価履歴[良い:753(64%) 普通:181(15%) 悪い:235(20%)] / プロバイダ: 20686 ホスト:20735 ブラウザ: 5171 【総プレイ時間】 覚えてません。 【良い点】 ・PCエンジン版「天使の詩」ⅠとⅡ共に ケルト神話を題材にしたRPGという点で評価できる。 ・レイアードとクラーナの初めての出会いイベント。育まれる恋心。 それを応援する仲間たち。エンディングのシーンは心に残る。 しかしまさか、クラーナのダディとママンがあの(中略)だったとは。 ・箱舟のBGM「Ark」や、ルキフェルとのバトルBGMが最も印象に残っている。 【悪い点】 ・特になし!! 【総合評価】 【とても良い】とします。 2011/10/13 悪い(-1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/] by HUNGRY SPIDER (表示スキップ) 評価履歴[良い:269(37%) 普通:160(22%) 悪い:305(42%)] / プロバイダ: 18862 ホスト:18879 ブラウザ: 11161 PCエンジンで人気を博した、ケルト神話がモチーフの「天使の詩」シリーズ、その第3弾にして完結編。 ネットでレトロゲームの情報を探していた折、清廉なイメージを喚起する本作と一緒に、主人公が魔王軍に所属しているゲーム「ダークキングダム」が目につき、両者のあまりのコントラストに魅了された。しかも、これら2作品は発売元が同じく日本テレネットであるという。このことで、「日本テレネットで天使と悪魔」という企画風に、連続で解いてみたくなった。手に取る切っ掛けがこのような遊び心なのだから、私はPCエンジン版「天使の詩」を解いていない…というより、このタイトルがシリーズになっていたことすら、最近まで知らなかった。そのことを正直に告白させていただきたい。 さて、斯様な前置き(言い訳?)をしておいて、ゲーム内容の話に移ろう。「日本テレネットで天使と悪魔」、その天使編にあたる本作は、どうだったのだろうか。 まずシステムから。本作はストーリー主導の一本道RPGで、戦闘はドラクエ型のシンプルなターン形式を採っている。和製RPGとしては最も基本的な形と言え、初心者にも安心だ。また、ストーリー進行に支障が出ないよう、「メモ」という機能もあり、イベントの経過や次のミッションを確認できる。これも、初心者にとって(そうでない人にも)たいへん親切な配慮だ。それから、ALASといって、大きなイベントが起こるたびにボーナス経験値が入り、レベルを自動で調整してくれもする。このことで、大幅に、とは言わないが、レベリングというRPGの負担を若干ながら軽減している。親切すぎてくすぐったい程だ。 更に、である。戦闘に注目してみると、バトルに入る前に「戦う」「逃げる」の他、「交渉」コマンドが存在する。これは「愛に基づき、力でなく話し合いでコトを解決する」ということであるらしく、成功すると、戦わずに経験値やお金が貰えたり、モンスターしか持っていないアイテムを買えたりする。友好度を上げると、モンスターが戦闘の手伝いに駆けつけてくれることもある。フォーマットの段階で親切すぎるというのに、戦闘ですらもラクができるようになっているとは…タイトルにかこつけているわけではないが、天使の如き慈愛に満ちている。 しかしながら、親切さとゲームとしての面白さ・充実感は別なのではないか。本作をプレイすると、このように思えてしまう。 具体的にみていこう。本作の戦闘で最も特徴的な点は、道具として使うことで魔法と同様の効果を発揮する武器が豊富にあることなのだが、それらは使用の際にリスクもなければ条件も消耗もキャラによる個人差もない。つまり、ドラクエでいえば全員が無制限にイオナズンやメラゾーマを唱えられるようなもので、しかも実際の戦闘は、そのごり押しでどうとでもなってしまう。幾ら初心者にも優しいゲームといっても、これでは甘すぎるだろう。それに、斯様な能力がある場合、わざわざMPを消費する魔法攻撃の使用がバカらしく感じるに決まっている。縛りプレイでもしない限り、攻撃魔法を売りにしているレヴィなど、なんの見せ場もないまま終わってしまいかねない。 レヴィで思い出すのが、彼のような魔法使い系と、主人公レイアードのような戦士系で、生存率に差がありすぎるという問題だ。本作ではHPが低めに設定されている割に、その他のスペックおよび装備品の効果となる数値が高く、しかも直接攻撃を主にする(と考えられている)戦士系の守備力および装備品の効力は、魔法使い系に比べて二回りほど優れている。これは他のゲームにも言えることだが、本作の場合は殊に差が甚だしく、特に終盤辺りになると、戦士系がほぼ無傷なのを尻目に、魔法使い系はいつも生死の境目を彷徨う羽目になる。 能力値に絡んだバランスの問題は他にもある。如何せん、装備品の種類による差が大きすぎるだけに、新しいダンジョンに進むたび、被弾ダメージが大きすぎて進めないという理不尽な局面に何度も出くわすし、特に序盤辺りは、HPが低すぎるためほぼ固定に近い威力を持つ魔法を唱えられると、途端に手も足も出なくなることが多い。斯様な局面はRPGで珍しいことではないものの、本作の場合、前者は装備品の買い替え、後者は逃亡以外に方法が残されていない。さりとて、ひとたび装備を替え、上述の魔法効果のある武器を手にしてしまえば、あとは打たれ弱いキャラを生かし続けるしか、気を揉む項目がなくなってしまう(上述の魔法のこともあり、ますますレヴィが不憫だ)。ステータスの数値が大きいとバランス調整が難しくなると聞いたことがあるけれど、本作のプレイでそれは正しいと実感させられた次第。 確かに形はどうあれ、何の緊張感もないわけではない以上、ダメージがかすり傷にもならない「ヴェルヌワールド」よりは手応えがあるし、理不尽といっても回避の方法がある以上、常に全滅の恐怖に脅かされる「バズー! 魔法世界」よりはずっと安心してプレイできる。だが、キャラの格差がありすぎる上、戦略を練る余地が殆どなく、理不尽か楽勝か、そのふたつにひとつというのでは、お世辞にもいいバランスとは言えないだろう(というより、これは出来の悪いゲームでよく見られるバランスであるように思う)。この点、本作の十八番である親切が変な方向に進んでしまった印象を受ける。 そのこともあり、幸か不幸か難易度的には実に楽だ。ダンジョンの作りは単調で、ボスも最初に防御力を上げさえすれば回復と通常攻撃だけで倒せてしまうという呆気なさだ。装備の買い替えができない時を除けば、という条件付きではあるものの、買い替えが済んでいなければダンジョンなど進めないので、結局、楽なことに変わりはない。ちなみに先述のALASも、その楽勝ムードに一層の拍車をかける(それでもレベリングが必要な局面は何度か訪れるが、戦闘のテンポや獲得経験値・金額が良心的なので、苦痛は比較的小さいはず)。 これを天使の如き慈愛とみるか、ゲームとしての作りの甘さとみるか…私の意見はややネガティヴだが、初心者の方にもやりやすい(最も基本的なことさえやれば進める)ことも言えなくはないので、一概に悪く言うこともできないだろう。 それから、本作独自のシステムである「交渉」についてだが、実は成功率があまり高くない。ドラクエⅤでモンスターが仲間になる確率と似たり寄ったりか、それより気持ち高い程度だろう。無論、そういつも成功していると、それこそ戦闘というRPG本来の楽しみがなくなってしまう以上、本作の確率は間違いではないと思うが、見方を変えると、交渉など使わずとも普通に進めてしまう。それに、友好度や交渉レベルをステータスとして見ることもできず、それに関する褒美もないので、意義を見出しにくいシステムになってしまっていることは否定できない。この点、もう少し練り込んでいただきたかったものだ。ゲームのボリュームは大したことがないのだから(私のプレイ時間は寄り道も含めて約16時間、SFCの一本道RPGとしてはやや物足りない量だ)、例えば友好関係にあるモンスターのリストのひとつも作れたと思うのだが… もっとも、上述の通りモンスターからしか買えないアイテムがあったり、世界各地にモンスター語を覚えられる施設(高額な料金も含めて網羅するのはなかなか難しい)があったりと、本作唯一の寄り道要素として一応は機能しているので、充実感はさておき、お遊びとして使う分には問題ないだろう。 このように、本作は確かに親切ではあるが、その親切さがボジティヴに働いている部分は見た目以上に少ない。便利ではあるが面白さとは無関係なところも、お節介が過ぎて逆に足を引っ張っているところもある。天使の如き慈愛…間違った愛とは口が裂けても言えないが、それを注ぐのは、もう少し洗練してからでも遅くはなかったように思う。 以上、率直に言って些かパッとしないシステムだったが…ではもうひとつの軸であるストーリーはどうか? 本作のメインテーマは「恋愛」だというが、それを押し出していることは、まず間違いのないことだろう。 特に主人公レイアードとヒロインのクラーナ…彼らの遣り取りの恥ずかしいことといったらない。序盤、レイアードが河原でクラーナと邂逅するシーンに至っては、ご丁寧にビジュアルまでついており、その画と、バックに流れるBGMも相まって、腹が痛くなるほど大爆笑してしまった。その後はそれほど濃いシーンこそないものの、二人の遣り取りがある度に、よくもまあ、臆面もなく臭い台詞をああも連発できるものだと、変な笑いが込み上げてくる。これは恋愛の喜びを謳い上げるというより、惚気のイタさで笑いを誘っているのかと、素で思えたほどだ。 もっとも、恥ずかしくはあるけれど、とりあえずは「正統派の(?)」恋愛をしてくれている以上、恋愛をテーマにしているとは言いつつ最初から最後までド変態だった「ラブクエスト」よりはずっとマトモなのだが…やめよう。これ以上、あれを引き合いに出して語ると怒られそうだ。 それはともかく。彼らほどではないものの、パーティキャラもNPCもよく恋愛するし、その度に臭い台詞を放ってくる。また、そうでない者(主にNPC)にしても、主人公とクラーナの恋仲を冷やかしたり励ましたりと、よく絡む。本作がいかに「恋愛」というものに幻想を抱いて…いや失礼、それを大事にしているのか、よくわかるというものだ。 しかしながら、本作の話の大筋は要するに「復活した魔王を倒す」といった、非常にオーソドックスなものだ。確かにレイアードは「愛するクラーナのために」たる名分を持っているが、それほど恋愛に特化したイベントは起こらない。やることは普通のRPGのそれと変わらないと言ってもいいほどだ。 また、そのレイアードの名分に対するアンチテーゼが、「人間に愛想を尽かした神」であり、「欲望に塗れた人の性への嘆き」という、恐ろしく壮大な代物だ。たかだか一個人の恋愛感情の相手には、色々と無理がありすぎる。ここで「愛」たる単語を出したとしても、このアンチテーゼに対抗するレベルとなると、それは人類愛、博愛にまでスケールが飛躍してしまう。しかし、本作ではそれと恋愛感情の境界線が曖昧だった。このことがテーマに対する甘さを感じさせた。それに、斯様な甘さを抱えたままに悪の根源に立ち向かってしまうと、それこそ「愛があれば何でもできる」という、変な安直さを齎してしまう。確かにわかりやすくはあるが、「恋愛をテーマにしたRPG」という宣伝に対しては、それでいいのかと疑問を挟みたくなる。 …本作はレイアードとクラーナのバカップル加減、いやいや雰囲気のみならず、テーマも甘かったようだ。 もっとも、マクロな部分はともかく、ミクロな部分は愉しい。先述の通りサブキャラやNPCがよく恋愛し、よく絡むし、それをはじめとした彼らの台詞回しがかなり凝っている。漫画的とも言えるが、大袈裟なほどのワザとらしさがある方が(主人公にはそれがありすぎだと思うが)、淡々と情報だけを喋られるよりはずっとインパクトがあり、街を回る楽しさも感じられることをわかっていらしたのだと思う。少なくとも手は抜いていない印象がある(その割に誤植が多いことにつっこんではいけない)。とりあえず、マクロな部分をカヴァーできるかどうかはともかく、フォローの余地があるのは結構なことに違いない。 …以上、本作はストーリーもシステムも、独自の面白みを感じられないほどではないものの、思ったよりパッとしない。残念だが、二流どころに留まる作品といった印象が強い。しかし、そのような本作にも、明確なセールスポイントは存在する。それは何かというと、映像と音楽だ。 本作の楽曲製作には、テイルズや緋王伝で有名な桜庭氏が参加されているらしい。私はどちらも未プレイなので、だからどうした、ということは一切言えないのだが、それでも本作の音楽には、良いものを感じる。ふわりとしながら優しさ・暖かさ・包容力を感じさせる綺麗な曲に溢れていて、神話の荘厳さ、スケールの大きさを思わせる。それと同時に、恋愛のワザとらしさも引き立ててはいるが…まあ、それはいいだろう。かと思えば、ボス戦などの激しい曲、地下世界などダークな曲も、世界観を壊さない程度に迫力を醸し出している。そして、極めつけ(本作の音楽で最大の評価ポイント)は街の曲だ。活気のある街、閑静な村、荒廃した都市…そのひとつひとつが、じっくり聴かせる。 本作はテーマを狙いすぎているきらいがあるためか、音楽の雰囲気がやや画一的になっているところがあり(私は斯様なソフトを「コンセプトアルバム」と呼んでいる)、そのため全体的によくても、「これ」といったパンチのある曲はなかった。しかし、それでも音楽が本作のグレード・印象を少なからず高めているのは言えるだろう。 そして、良質の音楽をのせた映像…中間色・暖色を多めに用いた劇画調のタッチにより、作品世界を引き立てる雰囲気は出せていると思える。戦闘画面は淡く神秘的で、その中に描かれるモンスターにも質感がある。とりわけ、ボスをはじめ巨人やイエティなど大型の敵は、かなり目を引く。人間キャラに目を転じてみても、かなり細かく描き込まれていて好感が持てる(少女漫画を思わせる画風なので個人差はあるだろうが)。更に、人間キャラが大活躍するビジュアル…確かに綺麗なのは認めるが…笑えるから困る。なまじ映像も音楽も綺麗なものだから、恥ずかしすぎて笑いが止まらない。 個人的には、フィールド上の人間や一部のモンスターの顔のパーツまで描かれていないことが不満といえば不満だが、それゆえ雰囲気を出せているところもあるため、あまり強いことは言えない。 このように、私は本作の売りが映像と音楽にあると思っている。ゲーム内容の物足りなさを、演出効果によって作りだされる雰囲気でカヴァーし、それでもってプレイの質を高めている、といったところか。悪く言えば見た目重視であるわけで、私自身、内容より外見を押し出すタイプの作品はあまり好きではないのだが…しかし、外見は悪いより良い方がいいに決まっている。殊に一本道RPGの場合、見た目の影響力は意外と馬鹿にならない。汚い画より綺麗な画の方が、見ていて気持ちがいいからだ。 それでもゲーム性が破綻していれば、幾ら見た目が気持ちよくてもアドバンテージにならないけれど…幸い、本作はそうではない。パッとしないながら、映像や音楽を安心して堪能するに足る程度には完成されている(そうでなければ、「初心者にも優しいゲーム」などといったフレーズが出てくるはずがない)。 あとは、見た目と内容、どちらをどのくらい重要視するか、という問題だけだが…私としては、本作の見た目が、物足りなさを感じる内容をカヴァーしきれているかどうか、かなり微妙なところだ。つまらないわけではなかったし、人にお勧めする余地もあるにはある。特に、初心者の方やハードなゲームに疲れた方、肩に力が入らないゲームをお探しの方には、もってこいの作品だろう。しかし、「標準レベルの完成度を持っているか?」と訊かれると、苦笑いで誤魔化してしまいそうだ。そのため、私の本作に対する評価は、申し訳ないが「普通」寄りの「悪い」で勘弁していただきたい。 「日本テレネットで天使と悪魔」、その天使編は苦笑いと共に幕を閉じることになった。次は悪魔編、はたしてどうなることやら。 |
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2015/01/02 好印象 by カイネル・ドゥ・ラファティ (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 20686 ホスト:20735 ブラウザ: 5171 [編集・削除/これだけ表示]
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