[小説]小説 仮面ライダーエグゼイド 〜マイティノベルX〜


しょうせつ かめんらいだーえぐぜいど まいてぃのべるえっくす / Kamen rider EX-AID Novel
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2018年文学総合点6位16作品中
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著者:高橋悠也
出版社:講談社
レーベル:講談社キャラクター文庫
日本 開始日:2018/06/27(水)
公式サイト
1. http://kodomo.kodansha.co.jp/character/
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最終変更日:2018/05/13 / 最終変更者:mosukuwa / 提案者:mosukuwa (更新履歴)
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2018/07/23 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2199(58%) 普通:765(20%) 悪い:853(22%)] / プロバイダ: 11235 ホスト:11105 ブラウザ: 9177
『仮面ライダーエグゼイド』の小説版ですね。
これは作中最終時系列を描いており、事実上の完結編にあたる一作という形になるんでしょうか。
相変わらずテレビシリーズの全脚本を担当した高橋悠也による執筆となっており、確かに一般小説よりやや読みづらく、文章力については問題ないにせよ不要な描写に尺を割く場面が見受けられたかと思います。
後半になるとその辺は普通に筆が乗っているようで気にならなくなってくるので、そこまでアレではないかもしれませんが。

というわけで、今回は主人公・永夢の物語としての収束するエグゼイドです。
永夢をめぐる各登場人物の心情や、シリーズを通しての永夢と黎斗との因縁に色々と答えを出していく物語になっているのですが、自然消滅的にどうでも良くなってきた2クール目あたりの設定を再利用している為、振り返るとそこまでの刺激がないエピソードだったというのが正直なところ。
当初何となく触れていた永夢の周辺事情や、根本的に「永夢は何故事故に遭ったのか」「何故最初のバグスターウイルスの感染者となったのか」といったポイントを解答しており、終盤ごろは問題児たちの個性を束ねる側だった永夢が今回ばかりは「問題児側」として回帰してきて描写されているのが最大の特徴でしょうか。
うーん……個人的には、そういったところは取り立てて明かしていく設定でもなく、単なる「偶然」「主人公補正」でも良かった感じがしてしまうんですよね。テレビでの永夢の立ち位置って、どちらかというと「凡人」「常識人」って位置づけで(24歳でストレートに研修医になれる天才だったのもまた「作劇の都合」として置いといて)、その一般的な価値観のポジションにいる彼が魅力だったと思うので、「そうなるまでにこういう経緯がありました」というのを詳細に語られていくのは野暮に感じてしまうところがあります。単純に言うと、「謎」は抱えていたけど、それは2クール〜3クールごろには語り終えてしまった事で、そこをまた蒸し返して描いてしまうと蛇足っぽく感じてしまいます。
あまりにも不透明すぎた場合や描写の少なかった場合(『ゴースト』の各人物)や、あるいは露骨なまでの伏線を張ったうえで放置したり曖昧に語られて終わったりした場合(『鎧武』のバロンなど)ならば、また別なのですけど、そこまで大きな謎を残して終えていったワケでもなかったので、普通に平常運転の永夢の物語でも良かったのかなと。

加えて言うなら、本作では主要キャラ全員の一人称があるのですけど、そこで各キャラクターの永夢への関心の持ち方が語られるんですよね。概ね全員がある程度まともなエピソードから永夢との結びつきを語っていったのに対し、「永夢と一対一のエピソード」がほぼ皆無な大我については、ちょっと強引。
ある回でのほんのちょっとした台詞を「あれが人生の指針になっている」といった風に認識しているなど、エグゼイド特有のこじつけっぽさが目立ちます。結局、終始本筋と分断されて飛彩・小姫・ニコといった別ルートのキャラと交流が目立った結果、色々と有耶無耶に……。
こういうのも単純に永夢とのエピソード云々を回想して理由付けするのはあんまりいらなかったのかとも思いました。
そもそもの話なんですけど、「本編以前に起きた出来事」を本編から何年も経った小説版でいまだ引きずり、他人のアドバイスや注意を一切無視して結局同じ事を繰り返している大我はどうもシリーズを重ねるにつれ、単なる面倒な人以上の印象を持てません。「重い過去を抱えるキャラ」にしてもクドすぎるというか何というか……。それが結局、永夢や飛彩とあんまり友情や信頼を向けているように見えない原因になり、こうして後日談でそれを語られても説得力に繋がらない気がします。
飛彩の父親にあたる院長も、過去もそうでしたけど、「尊敬に値する医者」と飛彩は二度ほど父親の彼を上げている台詞を告げるのに対し、実際の描写は皆無どころか正反対なので、凄く強引に……。

あんまり人の事を言えないかもしれませんが、受け手が細かい説明や整合性についてやっぱりうるさくなりつつあるので、そんな中でエグゼイドは後から「ここにはこういう理由・心情が〜」「この台詞を拾って〜」といった種明かしが多用されていくのですけど、中盤以降においてほぼ全てソレの繰り返しになってくるとまた、良くも悪くも言い訳っぽさが出て感情移入をしづらくなってしまうんでしょうね。
ワケなんてそんなにいらないんじゃないかっていうところにも入れてしまったり、台詞を解説してしまったり、どこかシリーズを経るごとに野暮ったくなってしまうのが欠点であったと思います。
これらは「ありがたい補完」というよりは、「こうだからこうなんだ」と強引に通してしまう部分であったり、解釈の幅を狭めたり、どうでも良い事に理由をつけるのに尺を割いたりと、そこの取捨選択が下手だという事に感じてしまうのですけど……。

まあ、小説版という媒体に合わせて「ノベルゲーム」という題材を採用したお陰か、「選択肢を誤るとゲームオーバーとなってしまう」というシナリオでドクターたちが苦戦していく姿はなかなか面白いとは思いました。これによって、各キャラクターが順番に永夢の人生をなぞるノベルゲームに挑戦し、意外な形でゲームオーバーになっていくのはなかなか次の展開に惹きつけてくる構成だったかと思います。
そのノベルゲームで明かされていく永夢の結末は意外というよりは肩透かしな部分も多く、終盤になってくると盛り上がりどころは激減してしまうのですが、そこの原因も唐突さにあるような気がします。今までまったく普通の父親だと思っていた永夢父が、かなり密接に本編の出来事と関わっていた設定も、良い意味でひっくり返されたと言えるほどではなかったです。
根本的に、黎斗との因縁のストーリーというのをあらゆる方向にばらまきすぎて、今更「実は永夢とはこんな過去がありました」という種明かしと同時に決着……となってしまう部分にも、どこか釈然としない気持ちが浮かびます。
ぶっちゃけると、やっぱり、別に黎斗は今更蒸し返すように敵に戻す事もなく、有耶無耶で敵とも味方ともつかない立ち位置で対立もせず、共通の敵を倒し続けるような感じにしちゃってよかったんじゃないかって思っちゃいますね。

評価は「普通」です。
テレビ本編は良かったし、映画も「そこに加えてもう一話」という話としては概ね良かったものの、Vシネマ以降はかなり蛇足といった印象が強いです。
結構視聴者としてどうでもいい箇所を蒸し返して新しいシナリオに繋げているのが見えてきて、それならばいっそまた別の敵や別の存在を相手取っていくのを見て、純然たる続編を作ってくれた方がよかったかなと思ったり。
展開の広げ方としてはやはり一人でやっていくとパターンが固定化されて、エグゼイドシリーズは本編終了後はイマイチなモノが多いかなと感じます。

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