[小説]ひたひたと


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文学総合点=平均点x評価数897位4,523作品中総合点4 / 偏差値50.79
2004年文学総合点42位180作品中
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著者:野沢尚
出版社:講談社
※ この説明部分にはWikipediaを参考/または引用した部分があり、GFDLのラインスが適用されます。
日本 開始日:2004
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最終変更日:2018/12/22 / 最終変更者:mosukuwa / 提案者:mosukuwa (更新履歴)
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2019/01/28 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:649(59%) 普通:275(25%) 悪い:177(16%)] / プロバイダ: 19678 ホスト:19770 ブラウザ: 8289
【良い点】
・『十三番目の傷』、『ひたひたと』から伝わる切迫感
・『群生』からは野沢尚作品に漂う人間の罪と罰、業が濃縮されている

【悪い点】
・ストーリーや設定としては鮮烈さが薄い

【総合評価】
野沢尚の遺作となる作品。『十三番目の傷』と『ひたひたと』は、秘密を共有するため見知らぬ男女5人が自分たちの秘密を告白していく形式の短編で、最初の二話で途切れてしまった。『群生』は小説になるまえの未完の作品で、プロットと小説の中間に位置する。

遺作となる作品に辛い評価は心情的にしづらいものの、ストーリー・設定の部分では光るものはあっても、強烈な印象を残すまでではない。
しかし、例えば『十三番目の傷』の「私がトップバッターですか。」という出だしなどは、何の情報も無い状態から、何が始まるんだろうと作品に一気に引き込む筆力はさすがにすごい。

そして、遺作という先入観がそうさせるのかもしれないが、作品全体から一種の迫力というか、なにかに追い立てられるような切迫感を感じる。
今回の三編に共通しているのが罪と罰であり、理不尽な不幸である。

この理不尽な死や不幸というものは野沢作品に対してずっと感じていたテーマであり、作者本人にも自分ではどうしようもないもの、選択しようがないものがあったのかと邪推してしまうほどである。

野沢尚がなぜ死を選んでしまったのか一読者としては知る由もないが、作品を読み続けていると、少しずつなにか暗い方向に向かって行くような部分を感じてしまう。

2018/12/23 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2210(57%) 普通:775(20%) 悪い:861(22%)] / プロバイダ: 36627 ホスト:36493 ブラウザ: 9177
小説家・野沢尚の最後の作品集という事で、短編二作と長編小説の構成表が収録されている一冊。
相変わらず衝撃的な文章力ですが、今作は短編として「ミステリと性」を描いており、文学という方向性では極まった作品であったように思います。
『十三番目の傷』も『ひたひたと』もそうですが、「あらすじだけ抽出すると大した事がない」はずなのに、読むとそれが面白い。そんな不思議な作品です。
『群生』については構成表のみが存在しているという形ですけれど、この「脚本と小説の中間」くらいの状態から膨らませていたのだという感慨はありました。ただ、一方でこちらは作品未満と思うのでノージャッジとするしかないというか何というか……。

ぶっちゃけると、『十三番目の傷』も『ひたひたと』も、少し小説を読んでいればオチが読めるような作品ではあります。
構成だけでいえば極めて普通。しかし、そこに巧みな描写力が加わるだけで、「文を追うだけで面白い」「真に迫ってくる」というような面白さが確実に存在してくるんですよね。
とりわけ、今作においては『ひたひたと』における主人公の「十歳の時に強姦されて以来の男性恐怖症」や「強姦した中学生の幻覚」といった切迫感が圧倒的な筆力で突き付けられてきて、彼女の生きづらさがどういうわけか重なってくるような凄みがありました。
また、『十三番目の傷』の方ですが、こちらの持つエネルギーもまた半端なモノではなく、性描写にしろ、その後の描写にしろ、「美しい」と思える奇妙さがありました。文学における性描写って、特殊性癖やねっとり感が行き過ぎていて純粋に気持ち悪いと思う事が多いのですけれど、本作においては心理描写とのリンクが凄く自然で面白かったです。
文章の世界は、個人的には「圧倒的な天才はほぼいない、発想力や構成力を持つ人はいても、アウトプットとインプットの量をこなせば自然と見心地の良い物になる」と思っていたのですけれど、野沢尚は努力で行きつけるレベルではないですね。野沢尚が持つ世界観や表現力は、普通の人間の頭の中では再現しきれないモノでした。

評価は「最高!」です。
彼の書いていた有名ドラマはほとんど見ていないのですけれど、さすがに「小説家」の顔しか知らないとなるとどうも偏りがあるので、いずれ『青い鳥』や『眠れる森』も目を通したいとは思っています。
惜しい人を亡くしたとは思うものの、これらの作品からうかがえる才能と厭世観を見ていると、どういうわけにか北方謙三の言う通り、「自殺した事には奇妙な納得があるけれど、今ではない、これから先の作品を見られないのが残念だ」というような感想を抱いてしまいますね……。ミステリである以前に、どんな作品においても、常に滅びや死のモチーフが離れない作家という印象が深いですし、几帳面さも「理解しきれないレベルの天才である」という点も、やはりこの世界が居心地の悪い表現者の一人だったのかもしれません。

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2019/01/28 好印象 by (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 19678 ホスト:19770 ブラウザ: 8289 [編集・削除/これだけ表示]
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