[小説]八月の太陽を


はちがつのたいようを / Hachigatsu no Taiyo wo
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文学総合点=平均点x評価数1,567位4,503作品中総合点2 / 偏差値48.67
1966年文学総合点12位16作品中
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作品紹介(あらすじ)

18世紀末期、フランス植民地となっていたハイチでは、黒人達は白人の支配と奴隷政策による圧政だけではなく、黒人と白人の間に生まれて蔑まれた混血と呼ばれる人種の無法行為に苦しめられていた。

そんなフランス支配の中、黒人指導者トウセン(トゥーサン)が立ち上がり、トウセンと仲間達、そして息子達ら島の若者一同が、ハイチを取り戻そうとフランスとの戦いという、歴史の激動の渦に巻き込まれていく。
著者:乙骨淑子
画:滝平二郎
出版社:理論社
日本 開始日:1966
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最終変更日:2014/10/17 / 最終変更者:634 / 提案者:634 (更新履歴)
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[推薦数:1] 2018/10/29 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2038(50%) 普通:793(19%) 悪い:1257(31%)] / プロバイダ: 10902 ホスト:11199 ブラウザ: 8286
ナポレオンの時代のフランス占領下を描いた児童作品ですが、児童作品とは思えない激しさと重いテーマがありました。

【良い点】

主人公トウサンの武力ではとても勝てないフランスとどうやって相対していくか?という思考と、それによる様々な戦略と働きかけに、周囲から「手ぬるい」、「フランスはそんな事で侵略を止めない」という周囲の批判や声があっても、極力の武力衝突を避け、あらゆる手を尽くして、息子達を敵地フランスへ送ったりということをして、相手の情報収集に徹底し、そして島民達を納得させるようにしていってフランスと戦っていく戦略と姿勢は、普通の人には出来そうもないし、リベラル思考で強国に立ち向かおうとするところは、現代にも唸らせられると思えます。

最初はトウサンのやり方をあまり良いと思わなかった息子のレオにしても、次第に父の考えに納得していき、そして、ハイチの独立闘争へと発展していくところや、あまり語られないフランスとナポレオンのマイナス部分と、知られざる悪行ということも判ります。

【悪い点】

現実のハイチの歴史と現状を知れば、読むのが辛くなる事もあります。

ある意味『アラビアのロレンス』のハイチ版ともいえそうな内容なので、そうした悲劇的な結末や戦争の残酷さを知る上では、読んでいて哀しくなってきます。

【総合評価】

小さな島国に押し寄せた植民地主義、帝国主義の波、それに対して立ち向かった人々・・・・・・というのを描いた作品ですが、こうした戦争や侵略の歴史は、学校では殆ど教えてくれないだけに、とても参照になるし、知らなければならない人間と歴史の負の部分を知る上では、貴重だと思えます。

ハイチの独立闘争など、日本では殆ど教えないし、戦争の歴史の真実に対して、蓋をするような社会学習もなんとなく顕著なので、そうした事や、日本でも沖縄という南国の島で、薩摩藩やアメリカによる侵略が行われ、今尚その後遺症に苦しめられているというのが継続中なので、そうした沖縄の現状などを知れば、本作にもそうした問題が相通じて描かれているといえそうです。

そうした侵略と戦争の歴史と実態を知って、それを真摯に受け止め、そんな蛮行を行ってはいけないという思考を持てれば、世界は良くなると思えるのに、残念ながら、現実はトウサン達が生きた時代の頃から、殆ど進歩していないとも思って、暗然とする気持ちにもさせられます。

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