[小説]はつ恋


はつこい / First Love
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文学総合点=平均点x評価数1,899位4,631作品中総合点2 / 偏差値48.48
1860年文学総合点1位1作品中
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作品紹介(あらすじ)

16才の少年の一夏の恋を鮮烈に描いた物語。著者の半自叙伝。
著者:イワン・ツルゲーネフ
訳者:神西 清
出版:岩波文庫
海外 (ロシア):開始日:1860
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最終変更日:2013/01/13 / 最終変更者:ソンプーGU / 提案者:ソンプーGU (更新履歴)
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2012/08/04 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:3102(33%) 普通:3243(35%) 悪い:3037(32%)] / プロバイダ: 11813 ホスト:11625 ブラウザ: 5682
これはツルゲーネフの半自伝的小説だったようですね。

ヒロインのジナイーダは、主人公をはじめとする崇拝者を集めては、
気まぐれに色々ゲームを講じる等、結構他人を振り回していましたが、
魔性の魅力があって、人を惹き付ける魅力があったのは確かだったでしょう。
それだけに、終盤急死してしまったのはあっけなかったと言うか。殺しても
死なないようなふてぶてしさも感じられただけに。

彼女の崇拝者達も、何処か一癖ある連中ばかりでしたが、主人公を小姓
等と読んで小馬鹿にしていて、粗探しもしていたマレーフスキイや、皮肉屋な
医者だったルージンも人間臭さがよく感じられたというか、どことなく憎めない連中
でしたね。親父のピョートルも、あまり息子に対する愛情が感じられなかったと思いきや、
亡くなる直前に教訓めいた遺言等を残した等最後の最後で親らしい面を見せたのも、ジナイーダの
末路とはまた別の意味で意外でしたね。

ハッピーエンドとは言い難かったけど、人物描写が綿密で、躍動感と繊細さも
あふれる文章力には、特異なセンスも感じられはしました。評価は「とても良い」
寄りの「良い」で。

2012/02/09 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:330(53%) 普通:163(26%) 悪い:125(20%)] / プロバイダ: 25231 ホスト:25372 ブラウザ: 10030
本作はツルゲーネフ自身が生涯最も愛した小説と言われ、自ら「他の作品には多少なりと作為があるが『はつ恋』にはいささかの粉飾もなく事実が描かれている」と語るとおりの、自伝的要素の強い作品。

(ストーリー)
ロシアの貴族社会が変わり始めた1833年、16才の主人公ウラジミール・ペトロヴィッチは湖畔の別荘で大学受験のための準備を何と無しにしていた。そこへ隣の傍屋に引っ越してきたのが没落公爵家の美しい娘で5つ年上のジナイーダ、彼は彼女に出会い、その魅惑的で可愛らしい姿に初めての恋心を抱くことになる。
だが、ジナイーダは「恋」というものに誠実な女性ではなく、まるでバンプの様な女性で、彼女を崇拝する男たちを手玉に取り、弄ぶといった娘だった。ウラジミールに対してもその取り巻きの1人、いや1人の男性としてさえもみてくれることなく。ゆえに彼女へのウラジミールの恋心は募るものの、恋をしているという満足感と彼女の傍にいられるという幸福感に包まれるだけの日々が続くことになる。だがそんな状況もある日を境に一変、ウラジミールは深い悲しみに包まれたジナイーダををみることになる。彼女は彼につぶやくようにその憂う訳を断片的に口から発し、ウラジミールは彼女のその言葉の意味を懸命に理解しようとする。やがてウラジミールの目が彼女とあったとき、彼は知ったのだった。ジナイーダが恋に落ちたことを、誰かに恋をしたのだと言うことを。そして彼の苦悩の日々がその日から始まるのであった・・・

衝撃的な恋とその結末、そしてその後に繋がるおよそ1ヶ月間。つかのまに現れ儚く消えていった「初恋」という幻を、時には悲しみ、時には悩んだ短くも凝縮された日々、当時少年であった作者が何を持ちえ、そしてどれだけ希望に満ち溢れていたのか。比べて今成長した自分にはその初恋をしたときのような「すがすがしさ」や「懐かしさ」といったものさえ残っていないのではないか。そう思うからこそ当時は「悲しい」思い出だったとはいえ「美しさ」さえその中にみとめ、本作を読み返すたびに当時のことが目の前に浮かび上がってくるといったところなのだろう。
勿論これだけではなく愛のない家庭や、野暮ったい感じの父の人物描写も見事。母はヒステリックで我侭、父は気が弱く女好き、そのため家庭内のいざこざが絶えず起こり、少年ウラジミールも随分と寂しい少年期を過ごしていたことが読んでいて感じ取れるし、その孤独を自ら癒すために歩き回った風景描写もなかなかだと思う。だからこそ作者がこの作品を強く愛して自ら満足し、何ども読み返したといった話には私としても納得できるものがある。

この父とウラジミールの会話には無機質なものが多かったのだが、最後息子に「女の愛を恐れよ。 かの幸を、この毒を恐れよ…」と言い残した父の姿には、最後にきて真の父らしい姿を見出すことができたように思う。この父のように、この時代には貴族とは名ばかりの没落貴族が多く、ジナイーダのザセーキナ公爵家もそういった家の1つあった。彼女は凛として未だに公爵家の娘としての誇りを持っていたようではあったが、母である夫人にはもはやそういった体はなく、ウラジミールの父と同じく変革していく「時代」というものに取り残された犠牲者だったように思う。だからこそ金銭目的で年上の妻を娶り、一生妻に頭が上がらず、死の寸前には土下座までしていた彼(父)に対して私は同情の念が強い。

実際ツルゲーネフの父もすこぶる美男子だったが、母の財産目当てで結婚し家庭内ではトラブルが絶えず、少年時代もウラジミールと同じ環境だったようだ。こういったありのままの描写となる様子に多少自己満足の感もある作品だが、だからこそ完成度としては非常に高いかと思う。
ただウラジミールもこういった経験をしたわりには大学卒業後も「ぶらぶら」していたり、あまり成長していない様子が窺えた。そしてそういった時間の浪費のためにドーリスカヤ夫人については同じミスを繰り返し、最後はあまりぱっとしない終わり方だったとさえ思ってしまう。正直言ってこのへんは少し創作してもよかったような気がしたし、だからこそ「自己満」的な感覚も持ってしまったのだが・・。 評価は「とても良い」よりの「良い」でお願いします。

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2012/02/09 好印象 by (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 25231 ホスト:25372 ブラウザ: 10030 [編集・削除/これだけ表示]
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