[アニメ]学校の怪談: 2020/11/22 Sunset


がっこうのかいだん / School ghost story (Gakkou no Kaidan)
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先日、「大人用お子様ランチ」なるものを食す機会があり、これは
子供のころに抱いていた【ワクワク感】や【童心の気分に帰る】というコンセプトのもと作られたそうだが、
その風味のきいた刺激あるスパイスや食材へのこだわりからして、
私自身のそれに対する感想としては、ワクワク感や童心よりももう少し上の部分。
つまり、【子供なんだけど無性に大人の気分に背伸びをしたくなる】【少しだけ危険な事に手を突っ込んでみたい】といった
気分に引き戻されて、ああそういえばアニメでもこれと同じような気分にさせられた作品がいくつかあったな、と思ったわけです。

そこで、いの一番に出てきたのが本作品で、リアルタイムでの視聴時に年齢的にも
上記で挙げたような事を感じていた私としては、なかなか心に残る作品で、
今回の再視聴でも改めてそういったものが思い出された事から感想と評価を綴ります。

まず感想【A】として物語全体の印象に残った部分を、
次に感想【B】で本作品の人気の理由等を物語の持つタスクを分解したうえで、自分なりの考えを書いていきたいと思います。

【A】
本作品は90年代に人気を博した実写映画「学校の怪談」をモチーフにしたアニメであり、
お化けの恐怖を誘う演出は折り紙付きと言っていいくらいのものでした。
それはババサレ、首無しライダー、うつしみ、メリーさんといったキャラクター自体の怖さもそうだが、
その怖がらせ方もお化けキャラの神出鬼没さに加えて、「恐怖〜一旦平穏になる〜再びの恐怖」の
二段構えの構成になっていることも多く、尤もこれは実写映画からの引用もあるのだろうが、
インパクトを与える方法としてはかなりのものでした。

ただし、本作品の良いところは恐怖ばかりの先行にはならず、キャラクターが個性的なメンツばかりなのもよかった。
少しばかり不器用だが元気な主人公さつきちゃん、おっとり系憑依体質の桃子さん、二枚目のハジメ、弱虫の敬一郎、
オタク気味なレオ、といった感じで、この時点で恐怖以外にもギャグや笑いも適度にありそうだな、とも思えて
視聴が楽しみになるし、超人的な正義のヒーローが現れてお化けを退治してババっと解決、というものではなく、
与えられたものだけでお化け退治をする描写もキャラクターに感情移入しやすい効果があったように思う。

だからこそ、最終回の天の邪鬼の行動には人一倍感動することができたし、お化け自体は確かにこわかったが、
感動話もあったりと20話という短いスパンの中でいろいろなものを魅せてくれて、視聴後はかなりの充実感を得ることが出来ましたね。

【B】
ここからは、本作品に対しての考えを書いていくが、
評価するポイントとして私が気になったことがあります。それは、

「本作品がなぜここまで人気があるのか」

という事です。
確かに恐怖の演出やキャラクター、声優さんの演技など本作品で素晴らしいと思える部分はいくつもありました。
ですが、本サイトでの2000年度アニメ作品ランキングで1位となっている結果や、今でも熱狂的なコアファンが大勢いる事、
放送当時、某掲示板で祭り騒ぎにも似たような出来事があった事など、「本作品が素晴らしい」
という理由だけでそれらに結びつけるには、もう少し論拠が欲しいと感じました。

つまり、本作品には恐怖やキャラクターの描写以外にも隠された意味や人の心に絶大なインパクトを与える
なにかがあるのではないか、とも思いもう少し作品を深堀りしてみたくなったのもあります。

そこで、最初の「大人用お子様ランチ」を食べたときの話に戻ります。

先述の通り、リアルタイムでの視聴時に私が常々感じていたのは、
【子供なんだけど無性に大人の気分に背伸びをしたくなる】【少しだけ危険な事に手を突っ込んでみたい】の2点です。
これについてよくよく調べてみると個人差はあれど、
子供の成長過程において、誰もがこういった気持ちにぶつかるという摂理に至りました。

そして、その2点に具体性を見出すとすれば、
1.恐怖への興味・関心
2.冒険心
3.ギリギリのエロティシズム
4.影から見守る大人の存在
となり、それと本作品を重ねると以下の共通点がありありと見えてきました。

1.恐怖への興味・関心
幼いころはまだまだ知らない事が多いのもあり、大概の物事に関しては恐怖を覚えるものです。
しかし、年齢が上がり想像力や感受性が広がるにつれて、恐怖に対してのベクトルが変わったり、
お化けや怖いものに対する耐性がついてきます。そして怖いものに対して自分から進んで
突進していくようになります。こう感じるのが、だいたい小学生ぐらいだと言われています。
さて、ここで強めのインパクトを与えるにはどうすればいいか。
それは当人が想像する少し上ぐらいのレベル感で恐怖を与える事です。それが恐怖演出の正体だと思いました。
また本作品は、主人公さつきちゃんと敬一郎が舞台となる学校に転校してくるところから始まりますが、
子供の頃の【転校】というのは不安が必ずと言っていいほどついてきます。
そしてすぐ怪談話に繋がるのですから、本作品の恐怖演出は物語開始時点からすでに始まっているという事であり、
なかなか用意周到な準備がなされていることに個人的には舌を巻きました。

2.冒険心
これは1で書いた「怖いものに対して自分から突進していく」事の延長線になります。
この部分は男の子であるハジメとレオが主体となっていた気もしますが、
旧校舎へ向う見ずに入っていくところももちろんこれに含まれるが、
視聴覚室に置いてあるパソコンからインターネット経由で霊界に念を送りこむといった描写もあります。
当時の自分としてはこれはかなり衝撃的な光景で、「パソコンでこんなことができるんだな〜」
と真面目に思ってしまったぐらいで、正直興味や新しいことに対する行動力が高まるようなものがあったと感じています。

3.ギリギリのエロティシズム
自分は男なので、これについては女の子のキャラに対しての思いになってしまいますが、
いわゆる小学校高学年辺り特有のやってはいけないとわかってても「女の子にちょっかいを出したい」気持ち+αを
うまくアニメ中で再現してくれて結構笑えました。
代表的なものだとパンチラ描写なわけですが、それ以外にも扇情的だと思えるシーンやED曲だったりと
全体的に程よい妖しさが出てたと思います。
基本ホラーとエロティシズムの組み合わせは相性がいいものとされていますが、これを子供向けに
うまくアレンジした結果の産物が本作品なのかな、とも思えました。

4.影から見守る大人の存在
これは上記項目を抑えるための要素で、どうしても1,2,3の項目は
「行き過ぎてしまうと悪い影響を及ぼしてしまう」特性があります。
だからこそ悪い方向に行かないようにするためのストッパー的な存在が必要であり、
それが、さつきちゃんの父親母親、味方キャラ、そして天の邪鬼が主体となって
うまく機能したと思います。
また、恐怖というのは「痛み」を伴う事と同じであり、そうなってくると
頼れることのできる立派な大人に助けを求めたくなるものです。それが居たときの安心感はひと際素晴らしいものとして映るでしょう。
それはリアルでも同じです。
ポイントなのは、あくまでも「見守る」ということであり、
基本的には主人公達の行動に一任させて、どうしようもいかなくなった時に
助け舟を入れることで、作品のドラマが引き立ち、視聴後に気分の良い達成感が味わえる算段が隠れているのだと思いました。

さて、ここまで書いた結果、人気の理由としては
【年頃の入り口に差し掛かった子供たちの正直な本心に寄り添った物語が展開されている】
からではないかと思いました。

そして、放送当時、大人の人でもハマった理由としてはキャラ萌えや怖いお化けといった要素もあれど、
昔、自身が通過した子供心+αの場面が沸々と思い出されるからこそ視聴意欲が高まったことも1つの要因として
あるのではないかと思います。
私としては、やっぱり本作品は「大人用お子様ランチ」のようなものだと思いました(笑)
ここまでレオ君ばりに長々と語ってしまったが、これらはあくまでも私自身の人生経験から来る主観的感想であるため、
人によってこの解釈は異なるでしょう。
あくまでも、一視聴者の他愛もない話として受け取っていただければ幸いです。

■総評
それでは、本作品を総評します。評価は「とても良い」とします。
ただし、言ってしまえば「最高」評価に限りなく近い「とても良い」です。
ランクが落ちる理由としては、最終話付近が駆け足気味となってしまい、
打ち切り気味のような形で終わってしまっているということ。
また、できればもっと見ていたい気持ちもあり、
本作品については、打ち切りの話や団体からの抗議があったりと
これ以上進めることが困難ではあったという事情は確かに致し方ないですが、
もし、50話ぐらいでやってキャラクターの過去編とかの話があると
より物語に深みが出て、それでこそ後世に語り継がれる伝説的なアニメにも
成りえたのではないかとも思います。
良い作品だと思います。



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