[アニメ]機動警察パトレイバー 劇場版


きどうけいさつぱとれいばー げきじょうばん / Mobile Police Patlabor The Movie
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アニメ総合点=平均点x評価数423位6,322作品中総合点71 / 偏差値59.04
アニメ平均点267位2,828作品中平均点1.73=とても良い/41評価
1989年アニメ総合点9位117作品中
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映像2.11(とても良い)9
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声優・俳優1.33(良い)9
ストーリー1.00(良い)9
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作品紹介(あらすじ)

押井守監督の人気アニメ「機動警察パトレイバー」の劇場版第1作。
自衛隊試作レイバーが無人のまま暴走する事故が発生。警視庁特車二課はコンピュータウイルスを仕掛けた犯人を追う。
●スタッフ
企画・原作:ヘッドギア
原案:ゆうきまさみ
プロデューサー:鵜之沢伸真木太郎久保真

※ この説明部分にはWikipediaを参考/または引用した部分があり、GFDLのラインスが適用されます。
日本 公開開始日:1989/07/15(土) 映画
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最終変更日:2015/02/26 / 最終変更者:霧の童話 / その他更新者: kunku / 提案者:美代子 (更新履歴)
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2018/12/06 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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【良い点】
・シリアスなシーンは「大人のハードボイルド」に徹している所。実写でもあの渋い格好良さが出ている作品は中々無い。
・アクションがキレが有って格好良い!

【悪い点】
・ギャグシーンはとても古臭く、今観ていると恥ずかしくなる。

【総合評価】
近未来のサーバー世界と、昭和の下町や郊外の融合、『新世紀エヴァンゲリオン』の原型みたいですね。

同じ監督:押井守×脚本:伊藤和典の『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(実写版の『ゴースト・イン・ザ・シェル』ではない)も、「サイバーパンク」「警察」とテーマが似ているので、見比べるのも面白いですよ。

2015/11/04 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:224(48%) 普通:103(22%) 悪い:142(30%)] / プロバイダ: 12929 ホスト:13021 ブラウザ: 5587
【総合評価】

TV、OVA共に見ていたので、とても楽しみにしていた。
「うる星やつら」のようなコメディに少し比重を置いた作品だろうと予想してみた物だから、少し驚いた。

シリアス展開だが、遊馬と野明を中心に話は展開する。この二人ではキャラクター的に少し軽い雰囲気になってしまう。
個人的にはやはり後藤隊長を前面に出したストーリー展開が良かったと思う。そうすればストーリー的にも映像的にも重厚感が増したのではないだろうか。(二課の一番長い日みたいに)

作画的には、書き込んでいるからだろうか、雰囲気が少し違った。(すぐ慣れたけど)

新しいOSに仕込まれたプログラムによってレイバーが暴走する事件が多発。その謎を解明する展開だが、話の大部分はこの謎解きに割かれ、パトレイバーの活躍は後半のみになっている。

OVA等でもそうだが、レイバー同士の戦闘シーンはさほど魅力は無い。それはリアルに沿った動きで、物理法則を無視して飛んだり跳ねたりしないからであってそれ自体はストーリー上の表現の一部だから、話の途中で風景を描写するのと同じと考えれば問題はない。

根底にある環境破壊への風刺。「バビロンプロジェクト」における海の埋め立てや、それに伴う環境への影響、急激に変わっていく街並に対しても強烈に表現している。

ミステリーであり、サスペンスでもあるこの作品。テンポよく展開して時間を忘れて夢中になってみた。最後のバベルの塔へ乗り込む所からラストまで、とても良かった。

2015/02/26 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:724(51%) 普通:389(27%) 悪い:304(21%)] / プロバイダ: 38652 ホスト:38509 ブラウザ: 9931
現在では「アーリーデイズ」と呼称されている初期OVAシリーズに続き製作された、『機動警察パトレイバー』のメディアミックス・プロジェクト第2弾にして初の劇場版。
初期OVAでは周囲の個性に埋没気味だった篠原遊馬 & 泉野明の両名を明確に「主役」として位置付けた上で、意外と活躍が少なかったAV-98イングラムに「ヒーローロボット」としての見せ場を与えエンタメ性の強化を図るなど、およそ押井守監督らしからぬ(失礼)サービス精神に富んだ内容と相成ってますが、そこは腐っても押井監督。単なる「シンプルな娯楽作品」のままで済ませるわきゃ有りませんでしたね(笑)。

【良い点】
●事件の「黒幕」たる帆場暎一の異様なキャラクターの濃さ。プロローグで投身自殺を遂げて以降は遊馬達の台詞のみにしか登場しないのにも関わらず、事件に翻弄される人々へ幽鬼の如く付き纏い嘲笑しているかのような感覚に陥らせる不気味な存在感は特筆モノだった。キーワードの1つである「エホバ」が「ヤハウェ」の誤記であった事を知り、「間違えられた神」として己自身の境遇と重ね狂喜したというエピソードや、未だに死体が発見されずじまいという状況報告などが「そもそも本当に死んでるのか ? 」てな疑問込みで帆場の危険性を一層深刻なものに感じさせてくれる。反面、どちらかと言えば「ホラー映画」寄りのキャラ設定を施されている事も影響して、少々『パトレイバー』の世界観から逸脱しているかのような気がしないでも無いけど。
●権謀術数を巡らせて「第2小隊大暴れ」のお膳立てを整えるなど、相変わらず要所要所で「切れ過ぎた男」としての凄みを見せ付ける後藤隊長。その一方で帆場についての推論を嬉しそうに述べる辺り、彼と同質の「ヤバさ(狂気)」を後藤も内包している事が窺えて興味深かったけどね。
●台東区に於けるイングラム2号機VS暴走タイラント戦は、「日常」を象徴する下町長屋にレイバーという「非日常」が介入してくる瞬間の面白さを一枚絵で表現している事も有って、結構お気に入りのシーンだった。それ故に、「方舟」という非日常を戦場に第2小隊が大暴れするクライマックスは今イチ楽しめなかったけど。欲を言えば、2号機がタイラントに咬ましたというドロップキックをキッチリ映像化して欲しかったw
●帆場の転居先を辿る松井刑事達の「東京巡回」とも呼べる捜索シーンに見られた、或る種の幻想的演出。首都の片隅に追い遣られた「廃墟」という名の昭和の残骸は、炎天下の陽炎の揺らめきも相俟って「文明」の象徴たる摩天楼に怨嗟の声を発しているかのように映った。実のところ、本作で最も魅力を感じたのはストーリーでもロボットバトルでも無く、この一連のシークエンスだったりする。
●方舟に殴り込みを掛けるべく特車二課総出で出撃準備を整えるシーンは、『うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー』の学園祭前夜を彷彿とさせる高揚感に満ちていて、肝心の最終決戦以上にテンションが上がった。太田じゃないけど、銃火器フル装備で敵地に赴くシチュエーションは男の浪漫だよなあ(苦笑)。
●1号機VS零式の最終決戦は思いのほか淡白だけど、常日頃機体が傷付く事を恐れていた野明が破損も厭わずに挑む姿から事態の「切実さ」が窺えて好感触だった。
●相変わらず完成度の高い川井憲次氏に因る劇伴の数々。特にOP曲「ヘヴィ・アーマー」とED曲「朝陽の中へ」は、テンションが急上昇するコト請け合いの名スコア。

【悪い点】
●レギュラーキャラの基本設定は元より「レイバーシステム開発の経緯」「レイバー犯罪の増加現象」「バビロンプロジェクトの概要」など、懇切丁寧なまでに紡がれる説明台詞の多さには少々辟易させられる。尤も、未見のビギナーに対する配慮である以上やむを得ないと言ったところか。
●「犬のアルフォンス話から強引に判明する低周波説」「通常回では有り得ぬ程の機転を利かせたシゲ」「タイミング良く到来する大型台風」「野明の足下に位置していた手動パージシステム」など、緻密に思えて割と御都合主義が多い脚本。特に「台風」は発生次期まで察知していたとしたら、帆場って最早エスパーの領域じゃん…。
●後藤隊長の掌の上で転がされていた感は否めないものの一応「主役」としての体面を保った遊馬に比べ、結局はOVA版と大差無い扱いに終わった野明の影の薄さ。鑑賞前は「女のコがレイバー乗りを務める意味」についての言及が有るのかと期待してたンだけどね。第2小隊の「秘密兵器」として帰国した香貫花も零式に取り込まれた事で、わざわざ招集を掛けた意味が無くなっちゃったよーな…「ファンサービス」と割り切るべきか ?
●零式のデザイン及び「抜き手」を多用する戦術が如何にも「悪役然」とし過ぎていて(野明も指摘してたよね)、端から暴走する事が読めてしまい些か興醒めだった。

【総合評価】
劇場版の初期構想として掲げられた「エンタメ重視」「遊馬 & 野明メインの展開」「レイバーバトルの強化」という3つのコンセプトの内、野明の扱いとレイバー戦の描写には不満が残るものの概ね目的を果たしていた事も有り、個人的には楽しめました。尤も、帆場の足跡を追う形で押井監督独自の「都市論」を展開した弊害が野明の空気化に繋がっている感は否めませんが、前述の通り自分に取っては都市論パートにこそ興味を惹かれた訳で…痛し痒しと言ったところでしょうかね。
ともあれ、後続作品の『2 the Movie』『WXIII』と異なり特車二課の面々がキッチリ物語の中軸に据えられていた事も有って、鑑賞後の満足度は比較的高かったです。
コレで第2小隊の面々が後藤 & 帆場の圧倒的存在感に喰われておらず、諸々の御都合主義も最小限に抑えられていれば「最高 ! 」をマークしてたンだけどなあ…。

2013/12/15 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴 / プロバイダ: 107 ホスト:102 ブラウザ: 4936
「パトレイバーの映画面白いよ」ってのは、よく見聞きする言葉だ。
普段アニメをあまり観ない映画好きの友人が勧めてくる数少ないアニメ映画にも含まれているし、押井守さんの代表作みたいな扱いを受けてる作品という印象もある。
ってワケで、順番的にはちょっとおかしいかもしれないけど、観てみた。

押井作品は既に【ゴースト】【イノセンス】【スカイクロラ】の三作を視聴済み。
正直、先に【攻殻】や【イノセンス】を観ていたのは正解だったかもしれない。
じゃないと、この作品を観たあとでこれらを観ていたら、こう言っていたに違いないから。

「またコレか……」

サイバー犯罪を通して、答えのない問いを衒学的に視聴者に問いかけるスタイル。
というか、この作品の帆場って押井さんだよね?
劇場版攻殻の人形も多分、押井さんだよね?
攻殻と、本作を観て思った。押井さんって、インターネットとかネットワークが嫌いなんだろうな。というか今が嫌いなのかな? 感傷的というか、どうもどの作品を観ても批判的。なのに毎回監督なりの答えはなく、濁すだけ……。

情感あふれる東京の下町。すっかり都市化によって廃れてしまった廃墟。感傷的な背景や雰囲気の作り上げは秀逸と言っていい出来。それだけ監督の気持ちがノッているからだろう。
軽い推理劇に、社会風刺を織り交ぜて、物語は展開されていく。何故、旧約聖書を引用しなければならないのかは謎に包まれている。たぶん趣味なんだろう。

ネットに支配されつつ世に対して「それでいいのか? それでいいのか?」と問い続ける。攻殻やイノセンスでは自己という小さな世界に問いかけており、その答えはイノセンスにて提示されるものの、一方で本作は世間に対して問うており、本作では明確な答えは出せずにいる。
言葉を介さぬ無言の問いに、今日を生きる人は半ば懇願するかのように問答無用に退けるしか術がない。

シナリオの出来は並。100分かけた推理劇というよりも、クイズ形式と呼んだ方がしっくりくる。目の前に現れる謎を順番に解いていくうちに100分になりました。そんな感じ。出てくる謎の大体はその10分ほどあとには解けていて、最後まで引っ張るような謎はない。テンポは良いものの、その点は見応えに欠けるかも。なんせ犯人死んじゃってるんだもの、駆け引きらしい駆け引きがない。
おまけに、結構都合の良い展開が多い。

ロボは出てくるけど、アクションのシーンはほとんど無し。レイバーの一斉暴走も未然に防がれたので、派手なアクションシーンはないまま終了。
ただ、要所にみられる描写は素晴らしい。街中で対峙するレイバーへの住民の反応とか、レイバーの銃の弾をパイロットがわざわざ降りて手動で補充する様子。リアルロボットの代表格なだけあって、本当にリアル。
ただ、女性パイロットという珍しいはずの設定があまり前に出てこなかったのは、個人的には残念だなぁ。


押井さんの作品はとても良い作品だけど、とても面白い作品、ではないんだよなぁ。
その原因の一つに、【答えようのない問いを難解な引用や表現を使って問うだけ問うて、本人なりの答えがない】ところにあるのは、確かだと思う。
「で、結局あなたは何を言いたいの?」という話。問うことが目的なんだろうけど、ここまで露骨に問われたら、答えを求めるのが普通の反応じゃない?
どの作品にも、大体は作り手の主張というものが反映されているものだ。その人ならではの色というものがある。色がつくぐらいになってこそ、一流の作家だと思う。

例えば、富野氏なんかは作品から【唾を飛ばして喚いてる】イメージが浮かんでくるし、宮崎さんの作品とかだと【鼻息を荒くして語っている】感じがする。
その点、押井さんは色がないようでいてしっかり色がある。静かだけど、実は結構饒舌。しかも半分以上は薀蓄。
そんなイメージが浮かんでくるという点では、やはり良くも悪くも凄い作品であることは間違いない。
[共感]
2014/11/07 あえて色を付けないのが押井さんのやり方なのかな?と思いますね。彼は「観るたびに違う印象を与えるように心掛けている」というのは、「問うだけ問い」答えは見る側に任せる事なのかな?と思う。答えを提示してしまえば何時観ても同じ印象にしかならないが、「答え」をセルフにすれば観客の成長や経験の変化が反映するためその都度印象が変わる。色が無いようで、しっかり色がある。色が無いように見せるのが「押井作品」なのでしょうね by 無頼漢

[推薦数:1] 2013/11/10 悪い(-1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2202(58%) 普通:766(20%) 悪い:853(22%)] / プロバイダ: 16515 ホスト:16546 ブラウザ: 5386
前に見た時からずいぶん経つのですが、何度見てもやはりつまらない…。
ぱっとしないストーリー、映像、音楽…と、ほとんどの要素において、とても娯楽性が高い映画とは思えません。
そもそもパトレイバーってこんなにつまらない物語だったでしょうか。
テレビやOVAで見たパトレイバーという作品は、いかにもアニメ的な演出を多く盛り込んだ作品で、単純明快な作風だったと思います。
更に言えば、各人物のキャラクターが抑えられすぎて原作とかけ離れているように感じましたし、レイバーの登場シーンも少なく、内容は破綻こそ無くてもトントン拍子であったり、妙にゆったりとしていたり、緩急が抑えられてない気がします。

というか、今作って盛り上がりどころが皆無なんですよ。
下手をすれば、前半で太田が暴走レイバーを抑えるくだりが一番面白いんじゃないかというくらい。
一応、TVやOVA、漫画はざっと見てはいるのですが、それでもなんだかはっきりわからない部分がありましたし、あちらで良いと思った部分が今作ではあまりないんです。
専門用語会話が多く、見ていてついていけない箇所もあるし、聖書やコンピュータの描写なんかは、そこに拍車をかけて話をややこしくします。

キャラクターデザインも実写に近いものに変えられましたが、これも全くパトレイバーの内容と合ってない。
特に太田のような人物はこういう絵がまったく似合いませんし、刑事ドラマみたいな内容になっているのが凄く残念。
今度実写化するみたいですが、刑事ドラマの劇場版(相棒など)に感じる緊迫感って、正真正銘の東京が出てくるからの感じであって、やっぱりアニメ絵だと限界が出てしまう気がします。
頑張って刑事ドラマのような雰囲気に近づけてはいるんだろうけど、やっぱり無理だったような…。

まあ、一度見て「つまらない」と感じて、随所での高い評価を見て「見方を間違えたのか?」と見直して、……やっぱりつまらなかった。
こういう経験は少なからずありますが、ちょっと普通の感覚とズレてるみたいで悲しい気分にも…。

評価は「悪い」。
個人的に、ほとんど見どころみたいなのはないと思った退屈な話でした。

2013/09/17 とても悪い(-2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:31(37%) 普通:6(7%) 悪い:47(56%)] / プロバイダ: 7856 ホスト:7581 ブラウザ: 7422
2013年9月にはじめて見ましたが、1989年の作品のせいか、今見るとやはり古さを感じずにはいられません。
世界観があまりにも現実離れしなさすぎているので、SF作品として見ることができないように思います。
レイバーのアクションシーンも、ガンダムシリーズやエヴァなどを見慣れていると、もはやロボットアニメとして見ることもできない感じです。
また、システムだのウィルスだのを主題にするのは、1989年当時は画期的だったのかもしれませんが、アニメで描くテーマとしては地味ですし、今となっては陳腐です。
テレビ版や原作マンガであるようなコメディー的な要素もうすれ、篠原がうるさいだけの熱血漢になってしまい、泉や後藤のキャラもたっていなかった。
変にアート臭のする映像や音楽も、狙ってる感がありすぎです。
新書で押井監督のエッセイを読んでがっかりしたことがありましたが、同じくらいのがっかりでした。

2013/04/01 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:362(78%) 普通:43(9%) 悪い:60(13%)] / プロバイダ: 2797 ホスト:2670 ブラウザ: 4178
【良い点】
●適度なリアリティと娯楽性を兼ね備えたストーリーが面白い。軽い推理劇と社会派風な展開は、リアリティのある『パトレイバー』の世界観に非常に良くマッチしていましたし、キャラ同士の気の利いた軽妙なやりとりも、作品にほどよい深みを与えてくれています。押井氏お得意の衒学的要素も、それなりに違和感なく
取り入れられていたと思います。
●パトレイバー特有のコメディ臭もにじみ出ており、作品にメリハリが生まれていて良かったと思います。
●リアルさを意識した作画がいい。そのリアルさを助長する演出も巧みで、作品のクオリティをキチンと引き上げていました。それでいてキャラデザは親しみ易く、、とっつきづらさはない。
●川井憲次による劇伴のクオリティも高い。演出としてもきっちりハマっています。

【悪い点】
●ストーリー自体は面白いものの、全体的に淡々としているせいか、少々盛り上がりに欠け、ロボットものとしてのアクションの見所も少ないですね。暴走レイバーの多勢っぷりを印象づけるシーンがほとんどなかったり、ラストが妙にアッサリしているのも勿体無い。
●また、基本的にOVAやTVシリーズなどのほかのパトレイバー作品を見ていることが前提で作られており、初見では少々楽しみづらいと思います。
●遊馬の勘が少々良すぎたりと、ご都合主義がチラリと覗く点も。香貫花の登場とその後の行動もちょっと強引な気がします。

【総合評価】
人気アニメシリーズ『パトレイバー』の劇場作品。順番としてはOVAに続く2番目の作品になっており、押井監督特有の映像美と難解さ、娯楽性のバランスが取れたアニメとなっております。

ストーリーはほどよいサスペンス要素と緻密なアクション、気の利いたドラマをとりいれた娯楽作品といった具合。押井氏の手腕により、美麗な絵と巧みな演出で、アニメーション自体の面白さも豊富。特に都会にある"過去の遺産"を情感たっぷりに見せていたのがとにかく印象的でした。パトレイバーらしい軽妙さもしっかり保たれており、全体のメリハリがしっかりしていたのも好印象です。

ただストーリーそのものは面白いものの、展開が少々強引だったり、妙にアッサリしていたりという部分も気になった。推理がなかなか軽く処理されていくのは、テンポの良さを重視するためであると思うが、同時に少々都合が良すぎるようにも感じられます。

『パトレイバー』の劇場版として、しっかりと完成されていたと思います。とにかく全体的にバランスがいい。展開にこれといってクセもなく、押井作品の中では特に見やすい作品でもあると思います。
評価は良いよりの『とても良い』で。

[推薦数:1] 2013/03/02 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:43(98%) 普通:0(0%) 悪い:1(2%)] / プロバイダ: 5490 ホスト:5268 ブラウザ: 7409
幻影のごとき世界



押井氏の作風のことではない。
押井氏の描く幻影は単なる感傷と紙一重であり、特段重きを置いて顧みるに値するものかどうか、疑問である。
そうではなくて、『パトレイバー』に描かれた世界は未来のことであったはずなのに、
それがいつの間にか過去になり、近い将来こうなるであろうリアルな可能性であったはずなのに、
いつの間にか現実は作中の事物とは少し距離を置く別れ別れの道を辿っている、
そのことが、夢幻を感じさせるのだ。

『パトレイバー』シリーズで当時目を引いたのは、主人公がボーイッシュな女の子
(そう呼ぶべきか疑問も感じる年齢、職業設定だが、それがアニメ界では永らく暗黙のルールであり続けてきた
ので、その慣習に従って、ここではそう表現する)とちょっと斜に構えた頭脳派の青年というコンビであり、
「ロボットに乗る」のは女の子の方であって、男の子はそれを陰から支える、という目新しい図式だった。

男女雇用機会均等法が施行されたのは1985年のこと。
古来の考え方では前線に出てタマを張るのは男の役目とされてきた訳だが、
折からのバブル経済で産業界は慢性的な人手不足、それに伴って女性の社会参加は徐々に当たり前のこととなり、
アニメ・漫画における社会的ジェンダーの描写もまた変化していった。

『パトレイバー』は遂にそうした社会そのものの描写にまで踏み込む、
「リアル」ロボットアニメ最後の演者として登場した。
この後、現実に二足歩行ロボットなどが現れて、リアルロボットアニメは博物館行きとなる。



『パトレイバー』の主人公達は、戦渦に巻き込まれた学生だとか、
ひょんなことからスーパーパワーを身に付けた超人ヒーローだとかではない。
警察官という実在する職業に就き、組織の一員として動く、ごく当たり前の社会人として描かれる。
警察官である彼らは「正義」を守ろうとする。それは公共の秩序と社会の徳目としてのソレである。
主人公が他者を従属させて自己を顕示し、読者、視聴者に自己投影をさせ満足感を得せしめる為のソレではない。
それが『パトレイバー』の第一の大きな特徴である。

劇中で特車二課が設置されたのは、作品により異なるそうだが、現在のお台場付近である13号埋立地であるか、
または東京港の中では外海に近い、羽田空港に面した城南島とされる。
現在の湾岸地域にはテレビ局本社等の近代的ビルが建ち並び、新交通システムの無人車両が周回するが、
バブルに沸く湾岸開発華やかなりし頃にはそこには何も無い埋立地の草っ原が広がっていた。
劇中での描写はそれに忠実なものになっている。
それが『パトレイバー』の第二の特徴である。

即ち、『パトレイバー』の世界は現実に隣接していた。
有り得べき近未来の世界を、と言うより床に就き目覚めた翌朝以降の様相を、
それが描かれた「今」の延長線上に、あらん限りの想像力を以て描いていた。
そうしたその当時なりに拡張された現実という株に、巨大ロボットという非現実の小枝を接木していた。
非現実を描くことがほぼ宿命となっているアニメ、漫画という創作の世界にあって、
最高高度に現実的な明日のビジョンを描き出そうとしていた。

それも、恐らくは描き手が望み、視聴者・読者が共感したあるべき明日の姿だったはずだ。
上京し、洗練された豊かな都市文明の中、大人物にはなれずとも、多くの人の間で確固たる己の居場所を掴む。
しかも、それは他人とは少し違う自分独自の居場所と言っていいものである。
なぜなら、それは想像力が生み出した巨大ロボットの操縦という特殊要件によってもたらされるのだから。
ただ、その居場所は大都市の一角には違いないが、草ぼうぼうの埋立地のそのまた端っこだったけれど(笑)。

『パトレイバー』はそうした、バブルとその崩壊の時代を背景とした、
青年達(と一部の中年)の見た自己実現の夢を描く物語だったのである。
そして、それは押井守の筆により挫折の内に終局を迎えたのである。



TV シリーズの放映は毎回次のような文句で結ばれていたのではなかったかと思う
(TV 版は作風が子供向けアレンジのようで、今からの視聴は辛そうなので、改めての確認はご容赦願いたい)。
「この物語はフィクションである。……が、10年後においては定かではない」
確かに、力の限りありうべき明日を描いた、その自負を鼻息も荒く叩きつけるこの結語は
この作品に相応しいものだっただろう。しかし、それは結局フィクションのままに終わる。
『パトレイバー』の世界ではまだソ連が存続しているのだそうだ。インターネットも一般に普及する前であるし、
携帯電話がコモディティ化してもいない。巨大ロボットは居ても、人間サイズや犬型のロボットは居ない。
そして、本作に描かれる経済成長トレンドに基づく楽観主義は現実の世界では終幕を迎えている。

『パトレイバー』は明日のリアルな東京を舞台に描かれる。そこに生きる人もリアルだ。
それらはリアルであるが故に大きな存在感を持つ。しかし、その明日は遂にやってこなかったのだ。
それらは今やこの現実と並走する並行世界へと枝分かれしていった。その不思議を思う時、軽いめまいを覚える。

例えば、両親、祖父母の若い頃の写真を見ると、そこには自分と似た顔が写っている。
自分がするのと同じように友人らと過ごす姿が写っている。背景に写る場所に既視感を覚えることもあるだろう。
が、自分自身の記憶とは一致しない。髪形が違う、ファッションが違う、メイクが違う。
同じような世界であるのに、何かが違う。並行宇宙を覗き見たかのような不思議を感じはしないだろうか。
『パトレイバー』も今触れると、そんな不思議を感じさせるのである。
しかも、そうあるべきと望んだ世界を、今のこの困難な時代から覗き込んでいるのだから、
ともすると果たしてどちらが本当の現実なのか、見当識を失いそうになるのである。



『機動警察パトレイバー 劇場版』はそうした対比が印象的な作品である。

序盤の物語の書き起こしの部分、台東区下谷で事件発生との報の下、特車二課第二小隊に出動命令が下る
(が、現場到着後に後藤隊長らが見ている地図は新宿区大久保駅周辺のものだったりする)。
いずれであれ、古くからの戸建て住宅が密集する地域ではあるが、
本作におけるそれは昭和初期かよくて高度経済成長の頃のような姿に描かれる。
太田機が落ちる川には護岸壁も無く、現代の隅田川のようにも神田川のようにも見えない。
後藤隊長の依頼で捜査に乗り出した松井刑事が水上から訪れるアーチ橋の足元の街区は聖橋周辺を思わせる。
それが次の俯瞰するショットでは別の運河沿いの風景に変わるが、
しかし、それもなんだかスラムのような描き方をされていたりする。

そして、河川沿いの整備された広い道路上で、高速道路を背に起動する2機の最新鋭パトレイバーに
事件の行方を固唾を呑んで見守っていた周辺住民が喝采を送る。
象徴的な昨日とあるべき明日の鮮やかな対比である。

古いものを壊して別の新しいものをつくる。
そうした都市の営みに対するそこはかとないアンチテーゼがそこには描かれている。
これら高度に作為的な風景と時代の選択により、過去とこれからの間に明確な線を引く。

世の中の何かが変化して、その変化の中に私達は何かを置き去りにしてくる。
取りに戻りたいのか、或いは思い出すのも煩わしいのか、よく分からない。
いずれであるにせよ、結局進める方向は一つだけ。ただ時間の進む方向へだけなのである。
過去への憧憬など何の役にも立たない。未来への責任を果たす、その為に出来ることを考える、
それだけが、私達が学び、今行うべきことなのだろう。

その前進するのみの現実と心を過去へと引き戻さんとする力、
そこに折り合いを付け切れない押井氏の感傷が本作には色濃く表れている。



本劇場版と漫画版ではレイバー用の汎用 OS である "HOS" の扱いが全く異なっている。
本作では、HOS はたった一人の超人的天才技術者の魔術的な効用をもたらす所産である一方、
その悪魔的計画を表層下に仕掛けられた病巣として描かれる。
対する漫画版では、HOS は単に産業的意味においてのみ革命的な意味を持つ
機械制御の為の基本ソフトの統一運動として描かれている。

漫画版の描写は現在のコンピュータ基本ソフトウェアの普及の過程に取材しているのだろう。
かつて PC、WS、サーバ等は製品ごとにばらばらの基本ソフトを採用し、相互の互換性が無かった。
それが、一部の市販 OS が市場の大部分を支配するようになり、更にはクラウドによって、
クライアントの差異を問わない統合的なネットワークコンピューティング環境が現出しつつある。
一時期は家庭用 PC から銀行の基幹システムや航空管制システムまで
同一の OS で運用されるビジョンが語られたこともあった。
漫画版では、劇中篠原重工による HOS のデモイベントが開催され、そこではっきりと
HOS は建設等の事業におけるレイバー運用、連携作業の能率を上げる為のものだと示されている。

一方の劇場版では、技術発展に伴い新しく登場してはきたが
旧世代人の目には何かよく分からなくてただ薄気味の悪いもの、として描写される。
それはリアル志向などというものではまったくなく、演劇的演出の為の小道具としての扱いなのである。

劇中「箱舟」と呼ばれる施設におけるレイバー生産ラインの描写を見れば分かるだろう、
本作の描き手は工業や建設或いは労働を通じた若者の自己実現などの現実に関心を払ってはいないということが。
その描こうと欲するところはもっと観念的なものであるということが。

> 篠原巡査 「最後にものを言うのは……」
> 泉巡査 「人間の知恵と勇気!」

これとほぼ同様のやり取りは漫画版にも描かれている。
が、ゆうきまさみ はこれを普通の会話の一部としてあっさりと描くのに対し、
押井守はこれを、自然とは言いがたい直立不動の姿勢の登場人物を真横から捉えたショットで、
安全標語の唱和かさもなくば選手宣誓か何かのように言わせる
こってりとしたいかにも芝居じみた或いは儀式的なやり方を採る。
そう、押井監督の作風はリアルなどではない。反対に、演劇的な過剰な演出の塊なのである。

あからさまに怪しげなシステムディスクをドライブに投入し、思い付きのパスワードでログインすると、
周囲のモニタというモニタがまるで邪悪な意思を持ったかのように赤く光り出し、
プリンタが勝手に動き出し、謎めくキーワードを尽きることなく並べ始める。
その様に驚き立ち尽くす人物を中心にカメラが旋回する。
そいう芝居がかったやり方こそが押井氏の持ち味なのだ。
元々リアリズムとは対極にある人なのだ。



コンピュータやロボットなどの人工知能によるそれらの創造主、即ち人間に対する反乱というモチーフは
『2001年宇宙の旅』、『禁断の惑星』、それどころか『R.U.R.』にまで描かれてきたものであり、
恐らくは更に昔にまでさかのぼることが出来るはずだ。
本作のプロットは、それが書かれた1980年代末においてさえも古めかしいものだった。
捜査と陰謀露見の過程も勘と運に頼るもので、篠原巡査のキャラクターも深みに欠け、
ストーリーとしての面白みはあまり無い。

搭乗者の制御を離れ、自律稼動する AV-X0 は、AV-98 を捨てショットガンを手にした生身の泉巡査により、
センサーポッドとブレードアンテナを振り回して巡査を払い落とそうと最後の抵抗を試みるも、
ヒトで言えば脳に当たるコンピュータベイを破壊されて活動を停止、葬り去られる。
周囲の風景は一方向へと変化を続ける中、明日が、昨日を積み重ねた今日に、
過去へと引き戻す力に敗れるのである。

本作にはリアリティは無く、明日への夢も無い。が、その明日と昨日の断層が大きな口を開けて描かれる。
そして、あの日見た明日と今日から見た昨日がごちゃ混ぜになる、強い感傷を帯びながら。
そこに本作の今日的な面白さがある。
[共感]
2013/12/15 評価内容の半分近くもまだ理解できずにいるけど、それでも凄いと思わされました。 by 狗が身

2012/11/09 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:3209(33%) 普通:3383(35%) 悪い:3160(32%)] / プロバイダ: 11601 ホスト:11433 ブラウザ: 5682
【良い点】

・トロイの木馬等、コンピューターウィルスを題材としたのは当時としては
先見の明があったと言うか、試作レイバーの暴走等リアリティはありました。

・新約及び旧約聖書の要素も、物語に違和感なく巧みに盛り込まれていて、
話を盛り上げる良いスパイスとなっていたでしょう。

・アニメーション作画も丁寧かつ綿密でした。特にヘリコプターやゼロ式等の
戦闘シーンはすごい迫力があったわけではなかったけど、臨場感の見せ方が
凄かったですね。

・親父との葛藤が描かれていた遊馬や、真っ直ぐな女の子だった野明の他にも、
戦闘シーンで活躍を見せたクランシーや、優しい性格で和み系だったひろみ、
陽気な性格で場の雰囲気を重くしすぎないバランサーとしても存在感あった
シゲオ等主要キャラの面々も良い意味で相変わらずだったでしょう。

【悪い点】

まあ特にはないですね。

【総合評価】

声優陣も、当時まだ若手だった子安武人氏や林原めぐみ氏ですら端役だったのも
何気に凄かったけど、「作り手なりの拘わり」、時には例えば「天使のたまご」や
「アヴァロン」等空回り気味になってしまった作品もあったけど、このパトレイバー
劇場版1作目では良い様に作用したという事だったのでしょう。やや難解な面も
ありながらも十分良作だったでしょう。評価は「とても良い」寄りの「良い」で。

2012/10/03 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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・キャラクターを表現するために設定や世界観が存在する
・設定や世界観を表現するためにキャラクターが存在する

物語の紡ぎ方を、この二つ分けるとすれば、今流行ってる多くのアニメは前者でしょうし
押井監督は明らかに後者でしょう。

久々にこのアニメを見返して、そんなことを思いました。

「そこに何の意味があるのか?」
を考える暇もなく変わっていく東京。
それを表現するためには帆場暎一というキャラクターは必要でした

「なにがあろうとオレ達はそこで生きている人達を守らなくちゃいけない」
それを表現するために特車二課のキャラクター達もやはり必要です。

すでに帆場が死んでいるところから始まるにもかかわらず、その両者がバランスをとって
ストーリーが展開し、変わっていく東京も、守る立場の特車二課のキャラクター達も
見事に表現されています。

ここまで、きちんとバランスのとれた展開になった功績は、後の押井作品のことを
考えると押井監督自身より、脚本の伊藤和典氏を始めとしたヘッドギアの面々にあるのかも
しれません。

この作品以降、皆さんがご存知の通り、押井監督はその特異な世界観を表現するための
作品づくりに特化していくわけですが、そうなる前の、スタッフ面でも、作品表現としても
バランスのとれたエンターティナーとしての「押井守」が見れた貴重な作品ではないか
と思ってます。
もう二度と見れない「押井守」であるという面を考慮して「最高」にさせて頂きます。

2012/07/24 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴 / プロバイダ: 12213 ホスト:12430 ブラウザ: 5599
【良い点】良く世界観を表現している点。

【悪い点】やや、緻密な世界観とふつりあいになってしまった、ロボットデザイン。

【総合評価】この作品の舞台は、レイバーと呼ばれる巨大人型ロボットが、存在する1999年の東京である。
レイバーは多くの作業機械に導入され、レイバーを悪用する、レイバー犯罪も起きるようになる。
それを、取り締まるため警察もレイバーを持つ。そのレイバーを持つ特車二課(警察の部署)の物語である。
基本的に、カメラの位置、レイアウトはやや引き気味で、人物を映した。その分の余白は、このためにわざわざロケハンしたとゆう、緻密に描き込まれた東京の背景画。
全体的に、背景を映像の前面に出すことによって、世界観、空間を表現することに成功している。攻殻機動隊以降世界観が狭くなってゆくイメージだが、この頃の押井監督には、広がってゆくイメージを感じる。
作画による演技は、アニメらしい。最近の押井監督では、見られない。
ご都合主義的な展開もあるが、全体的に整合性があり説得力がある。

そんな、機動警察パトレイバー 劇場版の世界観。
帆場暎一(天才プログラマー犯罪者)=コンピューターによる管理=心を大切にしない。
対比
特車二課=現場の判断=心を大切にする。
全編にわたり、コンピューターによる管理、人の心を大切にしないことへの危機感を、描いた。なお、画面に登場するカラスは、魔女の使いつまり、科学技術に取り込まれ、踊らされている帆場暎一を象徴していると思われる。
ラスト、そのカラスは、ヨハネの黙示録に出てくる獣の数字666のプレートを下げている。それは、支配や管理を意味する。
カラス=魔女の使い=科学の僕。
以上のことからテーマは、「科学技術に支配されてはいけない」だと思う。

全体的に背景によるヴィジュアルイメージで、世界観を巧く表現した作品。また、失われた技術、背景動画をたくさん見られるのも特徴。
やや引き気味のカメラワークも、この時期のアニメとは思えぬほど凝っている。魚眼レンズで撮ったような演出も良かった。
黄瀬和哉氏も、若い時があったのだなぁ。
世界観と共に、テーマ性、娯楽性を高次元に表現した素晴らしい作品。

2012/05/15 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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【総合評価】
この映画は89年当時の映画作品の中では「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」と肩を並べる程の作品となった。いわゆる「押井節」と呼ばれる映像方法論はこの作品で確立されたと言えるだろう。では文芸面とビジュアル面の両方からこの作品を語ってみたい。

まず文芸面からみていくと、この作品は「コンピュータ管理社会に対する警告」というテーマが前面に押し出されている。これはネットが普及した現代だからこそ当たり前に思えるかもしれないが、当時はまだインターネットなるものはまだ不完全でありPCの値段もべらぼうに高く使うのも軍事使用という目的のみであった。同じ伊藤和典が脚本を担当した「ガメラ2 レギオン襲来」もそのような感じのPCの描かれ方をしている。これは当時としてはかなり衝撃的であったことだろう。勿論「コンピュータの暴走」というお題目それ自体が特別エポックというわけではない。なぜならばそのお題目は既に映画「2001年宇宙の旅」で後半コンピュータのHALが暴走していくところで描かれているからだ。2001年はあまりにも現実離れしたサイケデリックで壮大な映像美においてそれを描いたためにあまりその手のメカに対するリアリティ、説得力は感じられなかった。しかしパトレイバーというリアリスティックで非常に視聴者にとっては親しみを持ちやすい世界観とお話の中でそれを描かれると説得力はまるで違ってくる。いわゆるコンピュータの暴走は「グリッドマン」、「デジモン」、「メガレンジャー」、「サマーウォーズ」等々IT関連を扱った作品の中で描かれていくのだがこの作品はまさにそうした作品群への先鞭をつけた言っていい。これらをパトレイバーの持つロボアニメとしてのエンターテイメント性と損なわずに描いているのだから見事だ。

次にビジュアル面から見て行くが、この作品は正直文芸面よりもビジュアル面がかなり目立った作品だった。押井が「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」で確立した「登場人物とて所詮絵の中の一部でしかない」という手法はこの形で更に先鋭化した形で再現され、東京の下町を舞台にした映像美に押井監督のフェチを感じるのだ。特に前半では効果音と台詞を一切使わずひたすら背景と音楽だけで登場人物が捜査し動き回っているシーンを魅せる。この当時の東京の下町を舞台にした映像には独特のリアリティと緊張感があって映像ファン、押井ファンの中では非常に評価が高い。特に廃墟の中をペキッと踏みながら行く所などは往年の「ウルトラQ」を思わせるノスタルジックな下町独特の怖さと情感が伝わってきて思わずゾクゾク来てしまったものだ。いわゆるこの「背景と音楽だけで一つのシーンを作り上げていく」という手法は「パト2」や「イノセンス」でも発揮されているしいわゆる「秒速5センチメートル」で新海監督が用いている手法だ。しかし「秒速5センチメートル」の批評でも書いたように、同じ「背景で作品のテーマを語らせる」という手法一つをとっても押井と新海ではその演出のクオリティにおいて雲泥の差が出てしまっている。

「秒速5センチメートル」は単に背景画が現実のその風景に忠実に綺麗に描かれているというだけであって、背景それ自体から特別な雰囲気や情感のようなものは伝わってこない。正直種子島、東京、栃木、埼玉、鹿児島とロケハンを沢山行いその場所は忠実に描き出しているのにどの場所、どの風景をとってもその町独特の情緒、雰囲気が伝わってこないのである。対してこの作品及び「パト2」では押井守は作画のクオリティそれ自体は勿論当時基準では高かろうが今と比較して見るとそれほど高いというわけでもない。しかし徹底して東京の下町をロケハンしそこを集中的に拘った角度で長回しにして見せることによって、見る側に東京の下町の雰囲気を疑似体験させることができるわけだ。当時私は九州の片田舎で暮らしていたのでこの作品とパト2では存分に東京の下町を映像で味わうことができた。そう、その町、ロケの雰囲気を味あわせることができれば映像作品としては大成功なのである。何度も言うが、とにかくこの作品で押井守は「映像作品としての挑戦」を試み、ついに「背景映像にそのテーマを語らせる」という方法論を確立したのである。このことは押井アニメのみならずその後のアニメーション業界に大きな革命を齎した。このパトレイバー劇場版の一作目と言うとどうしても終盤30分のレイバーを使った戦闘シーンに注目が集まりがちであるが、その演出をしっかり支えているのは寧ろこういう写実的な映像演出でありこういう細かいところにおいてこそ寧ろ演出家としての端的なセンスの違いが表れてくるのだと思う。

そして、パトレイバー同士の戦闘シーンの演出だが、正直これは押井守のアイデアというよりは当時のアニメーターやゆうきまさみが出したアイデアだろう。はっきり言ってデザインだけで言えば、AV-98式イングラムはデザインにおいてはそれまでの「ガンダム」や「マジンガー」までのスーパーロボットと大差はない。まあ往年のサンライズロボットのメカデザを手掛けてきた出渕氏だから当然と言えば当然だけども。それに「ただの道具」として扱われるキャラクター性を廃したロボットというのも「ボトムズ」が既にやってしまっていることだ。しかし、ロボットに警視庁のエンブレムをつけたり、コックピットが有視界戦闘で密閉されない形だったりとそれ相応の小技は効いている。こうした演出を繰り返し行うことによって「ただの道具」でありながらパトレイバーとそれを乗りこなす遊馬、野明らの間の親近感、一体感は他のロボアニメと比較しても引けを取らないものとなった。また、有線を使ってのロボット同士の殴り合いはまさにレイバーでなければ生まれなかったであろう演出だし、最後にロボットではなくパイロットが中枢にトドメを刺すというあたりできっちり「ただの道具」としてのみパトレイバーが演出されていることの結果だと言え、私としては正直ボトムズ以上に好感を持っている。いわゆる本当の意味での「リアルロボット」ってパトレイバーのことを指すのではないかと思う。機体デザインを除けばね…。

さて、そろそろまとめに入ろう。この作品は新しく「パトレイバー」という新たなフィールドワークを手に入れた押井の大々的プロデュース作品であると同時に映像面でも文芸面でもきっちりエンターテイメントしてよく出来た映画だったと思う。そしてこの作品の成功があったからこそパトレイバー自体の知名度も上がりその後漫画やTVシリーズを重ね大きなメディアミックスとして一つの大きな成果を築き上げていくことができたのである。ロボアニメファンにも押井ファンにも是非お勧めの逸品である。間違いなく見て損はないだろう。評価は勿論「最高」である。

2011/12/17 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:257(53%) 普通:121(25%) 悪い:105(22%)] / プロバイダ: 21833 ホスト:21887 ブラウザ: 9929
名作なので再度見直してみました。
そしたらやはり名作でしたね、コレは!

なんていうか、
特に感動するわけでもなく・・・
かなり笑えるわけでもなく・・・
といった作品なのですが、何がいいってやはり世界観がいいのでしょうね
20世紀後期に21世紀頭あたりの近未来を描いた作品であり(現実にレイバーはまだ作られてませんけど・・・)
レイバー以外はほとんど現実世界と変わらないのがなじみやすいのだと思います。

その、現実世界にレイバーをいれて時代が進んだことを想定したうえで(おこる犯罪)の作品であるところがパトレイバーのすごいところですよね
はるか未来ではなく、近未来というか当時より数年後が舞台
さすがに、プログラムにバグをいれて周波数により器械を暴走させるというのは、今となっては真新しいことではないのですが・・・
それでなくても、20年経った今でも遜色なく見れるそれもパトレイバーを知らない人でも楽しめる作品ではないかと思います。
何年たっても色あせないものを名作というのでしょうね。
さすがヘッドギア!

今ではフューチャーされることのなくなってしまった作品ではありますが
隠れた名作として、後世に語り継いでいきたいと思います。

[推薦数:1] 2011/10/03 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:114(72%) 普通:22(14%) 悪い:23(14%)] / プロバイダ: 18839 ホスト:18912 ブラウザ: 4785
製作順にOVAやTVシリーズを観た上で視聴。

後藤隊長の本気モードは見応えがあったし、
TVシリーズなどではあまり無かった、どんよりとした空気も良かった。

やっぱり香貫花の登場は多少強引だが、それはそれで面白い。
また、サスペンスとしての完成度も悪くないが、最終的な事後の描写が無いなどの悪い点が存在するのも確か。

パトレイバーファンで無い人でも一応楽しめる作品ではあるが、
やはりファンに向けて作られた作品だと思う。よってファンならまず楽しめるはず。

映像面での質においても文句は無いし、
TVシリーズやOVAを観てきたファンのための劇場版としては十分の出来だと思う。
甘めにつけて「とても良い」です。

2011/04/19 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2232(50%) 普通:1117(25%) 悪い:1120(25%)] / プロバイダ: 36209 ホスト:36373 ブラウザ: 6425
【良い点】
イキナリ故人の帆場と後藤隊長の知略戦。
後藤さんが凄みのある笑みを浮かべ、一度も会った事も無い男の人柄を最大の理解者のごとく語る場面。
遊馬を掌の上で転がしてイリーガルな捜査をやらせたり、上層部と脅迫めいた駆け引きを行ったり、
この人は清濁併せ呑むタイプの見本といった感じですが、カミソリ後藤の「濁」の部分が類友の存在を本能で感じ取ったように思えました。

【悪い点】
新型OS発表から一月で二十件を越える暴走事件が生じて遊馬が動くまで誰も異常性を指摘しなかったのはやや不自然。

自分はおタケさん派という事もありますが香貫花が再来日するのは強引な展開に思えました。

【総合評価】
多数のレイバー暴走というスケールの大きい事件に、政府や企業の思惑がからむリアリティのあるストーリー。
劇場版に相応しいエンターテイメント作品としてまずまずの出来では無いかと。
難点を言えば説明臭い部分があり、原作やTVである程度の予習をしておいた方が良い事、
(キャスティングトップは遊馬という事もあり)野明が零式と戦う場面を除けば主人公には見えないところでしょうか。

また本作は後発の警察モノに対する影響もかなりあったようです。
「逮捕」の劇場版は世界観の違いを考えずに真似て外した感があります(笑。

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2017/05/09 好印象 by (表示スキップ) 投票履歴 / プロバイダ: 2456 ホスト:2480 ブラウザ: 10229 [編集・削除/これだけ表示]
感じた事可笑しく笑える/面白い 
ストーリー良い(+1 pnt)
キャラ・設定とても良い(+2 pnt)
映像最高(+3 pnt)
声優・俳優良い(+1 pnt)
音楽最高(+3 pnt)

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