[アニメ]ハートキャッチプリキュア!: 推薦を受けた評価(感想/レビュー)


Heartcatch Precure!
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注意: これはアニメ版。その他メディアのページ: 漫画:ハートキャッチプリキュア!
アニメ総合点=平均点x評価数453位6,272作品中総合点67 / 偏差値58.30
アニメ平均点1,174位2,826作品中平均点0.94=良い/71評価
2010年アニメ総合点13位190作品中
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映像1.74(とても良い)43
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作品紹介(あらすじ)

花咲つぼみは花や植物が大好きな中学2年生の女の子。
ある日、つぼみは不思議な夢を見た。
大きな木に咲く美しい花。たちまち全ての花が落ちてしまう。そしてそこから妖精が飛び立っていく――

[スタッフ]
プロデューサー:吉田健一郎鶴崎りか梅澤淳稔
企画:西出将之松下洋子関弘美
シリーズディレクター:長峯達也
日本 開始日:2010/02/07(日) 08:30-09:00 テレビ朝日 TV / 終了日:2011/01/30
[開始日詳細]
放送局:テレビ朝日系列、ABC
公式サイト
1. ハートキャッチプリキュア! 東映アニメーション
2. 朝日放送テレビ | ハートキャッチプリキュア!
オープニング動画 (1個)
Alright!ハートキャッチプリキュア!
歌:池田彩 詞:六ツ見純代 作曲:高取ヒデアキ 編曲:籠島裕昌 [ファン登録]
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最終変更日:2013/02/01 / 最終変更者:mosukuwa / その他更新者: S・N / サブキチ / 提案者:管理人さん (更新履歴)
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[推薦数:12] 2011/08/20 最悪(-3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2(40%) 普通:0(0%) 悪い:3(60%)] / プロバイダ: 18500 ホスト:18604 ブラウザ: 11725
【良い点】
・視聴率・売上ともに良好

【悪い点】
・基本的設定が破綻。使い捨て設定がある。
たとえば主人公であるつぼみが「臆病で引っ込み思案」という設定が成されましたが、この設定は全く活かされず、普段は自分の意見をはっきり言う子なのに、都合の良い時だけ「引っ込み思案」として使われました。また園芸部もそうですね。園芸部に関しては結局たった一、二回だけの使い捨て設定でした。

・4人の友情を育む描写が少ない
つぼみ、えりかの両者に関しては、えりかが急につぼみに対して興味を持ち近寄ってきてる感じです。きっかけはこれでいいでしょう。しかしその後の友情描写が少なすぎます。正直この4人の関係を言い表すなら「プリキュアだから仲間」といった「プリキュアありき」な関係です。知り合うきっかけとしてはプリキュアになったからでいいでしょうが、それ以後友情を深める回があるかと言えばあまりありません。そもそも前半から後半部分の大半が主人公たち以外の第三者にスポットがあてられるため友情シーンがどうしても不足していますし、ゆりに関して言えば文化祭以外でこの3人との「プリキュア抜き」での友情シーンがあまりありませんでした。正直言えば、ハートキャッチと比較して圧倒的に人数多かった「GoGo」の方でさえナッツハウスを通して日常のありとあらゆることを全員で協力し合い、友情を深めるシーンが多かったです。別の方がおっしゃる通り、「友人」というよりも「同僚」に近い関連性ですね。

正直申し上げて毎週のごとく第三者に視点があてられるとそちらに目がいってしまいます。これは私だけではないでしょう。しかしあくまでも全話共通の主人公はつぼみであります。しかし第三者が主人公以上に視点を当てられており、それまでのシリーズと比べて格段に主人公の活動・活躍にかかる時間が減っています。「主人公は何をした?」→「被害者を救うために戦闘した」これだけしか印象に残りません。

そのためプリキュアシリーズでは定番の「最初はふたりともこうだったのに、ふたりはこういう出来事をきっかけに成長したな。」と感じる場面もないです。
第三者に視点が多く当たる以上、これらの4人の友情を育むシーンは多く描かれず、他人の悩みを傍観するだけで成長できるようなので、友情シーンが少ないのも無理ありません。

・幼児向け作品なのに幼児に向けた配慮が欠ける
たとえばそれまで露骨にすることを禁じさせられた「味方側の人間・妖精の死」ですが、これをハートキャッチでは実行しました。しかし、この後、例年通りの救済処置をしてくれると思いきや全く救済処置はありませんでした。おまけにゆりに関しては親友たるパートナー妖精・父親が目の前で爆殺されるという凄まじい展開がありましたが、これに関しても救済処置はありません。プリキュア作品では満薫などには救済処置が与えられましたし、せつなも然りです。正直これは幼児向け番組としては配慮が欠けています。そして、ゆりに関しては最悪なまでに絶望的な最後になりましたが何のフォローもありません。妖精や父親が死んでそのままになったことは、「現実的に映すため」という弁論がありましたが、地球が砂漠化してデューンが改心した途端に地球が回復したことは「現実的」なのでしょうか。理解に苦しみます。

またゆりに関してですが、父親が殺された後、それらをどうやって母親に説明したのでしょう。
「父親は研究の為に失踪した後に、地球の砂漠化を企む悪人に騙され洗脳させられ悪人になり、プリキュアである自分と戦うために、自分(ゆり)のクローンである妹(ダークプリキュア)を作り、自分を殺そうとした。その後、自分を殺そうとした妹は自分が殺し、洗脳が解けた父親は自分と共闘して戦うが、自分を敵の攻撃から守って、爆発し、跡形もなく粉々になって消滅した。」という趣旨の言葉を説明させたのでしょうか。

・主人公たちの独善性が目立つ
ハートキャッチは「心」をテーマに設定しています。しかし「心」とは明確な善悪が存在しないものであり、とある事柄を自分がどう捉えるかも個人個人で千差万別です。そして悩んでいる心を敵が具現化して洗脳状態にしたもの(デザトリアン)をこの作品ではいわゆる雑魚敵としています。そしてプリキュアがその被害者の「心」自体に対して殴る、蹴るなどの攻撃を浴びせることで悩みが万事が解決します。正直他人の心を癒すのに、やっつけて解決というものも如何かと思いました。そして敵の意見に関しては敵と言うだけで耳もかしません。正直、敵側の方が正論を言っていたこともあります。しかし、敵の意見は全否定した上で、「それは違います。○○さんは〜〜なんです!」と主張しています。正直申し上げると「確かに○○かもしれません。でも本当は…」と正しければ敵の意見を一部認めたうえで、自分の意見を言うのが本来の筋なのではないでしょうか。正直彼女たちは自分たちがなんでも正しいような態度で敵と接していますが、「心」を重視する以上、敵であろうと敵の心(意見)とは平等に接するべきではないでしょうか。

・被害者ありきのこころの大樹の回復システム
こころの大樹が回復する方法は、すなわち、こころの種を生み出すことです。
しかしこのこころの種を生み出す方法は、デザトリアンをやっつけること以外にはないのです。
つまり被害者がいなければ、こころの大樹は回復できません。最初から犠牲者ありきなのです。この誰かを犠牲にしないと世界は救えないシステムというものは本末転倒です。なんでこの点があまり指摘されないんでしょうか?

・伏線回収ができていない。
こころの大樹が満開になったらどうなるか、という点は妖精が「秘密です」と言ったままそのまま放置です。
最終回近くで木が倒され、新しい芽が生えましたが、全く説明なしです。

なおラスボスのデューンですが、彼がどうして地球に拘り、地球を侵略してきたのかがアニメ内で全く説明されません。
それどころか最終回で彼がどうなったのかも全く説明しないままです。
これらは全部、漫画版にて説明されるのですが、アニメ版がしっかり構成ができていればちゃんとしたものになれたのではないでしょうか。
そもそもコミカライズがいくら素晴らしいからとはいえ、登場人物の設定などをちゃんとアニメで説明すべきだったのではないでしょうか。今までのラスボスは全員、自らが何のために世界を支配しようとしているのか、世界を破壊しようとしているのかなどをちゃんとアニメの中で説明してきました。

・どれみ路線を重視
東映スタッフは放映前、放映中問わずたびたび「どれみを見たことのない世代に向けて…」云々と言ってましたが、この番組は「プリキュア」です。
プリキュアである以上、どれみとは勝手が違うことは重々承知していたのではないでしょうか?
私はどれみは嫌いではありませんが、ジュナイブル路線にしようとしたこと、どれみが1,2期はギャグ中心で3,4期は感動路線にシフトしたことなどがそのままハートキャッチにも露骨なまでに反映されてると思います。これら+戦闘を全部1年間で詰め込んだような感じになりました。

【総合評価】
視聴率・売上などのいわゆる数字以外は、ひどいストーリー性でした。
正直申し上げて視聴率や売り上げで歴代作品の中でも過大評価されているのが理解できません。
視聴率などの数字は「内容」を前提としたものであることを考慮し、この作品自体に存在する問題点を是非とも確認していただきたいぐらいです。

その場のノリだけでやりたい放題やることを見るのが好きな人には最適でしょう。
しかし私からして、全話通してみると後半までがずっとその場しのぎのご都合主義の塊です。
またスタッフ自体が、プリキュアであることを意識してないとプリキュアぴあという本の中で申し上げましたが、プリキュアである以上、変革はありつつ長く続いた伝統を守っていくのがプリキュアのありようだと思います。今までの伝統を考慮したうえで、今年のプリキュアも頑張るぞ、と意気込むがごとくシリーズ作品としての一つというのを自覚していくことが一番だと私は感じます。大体、プリキュアであることを意識してないなら、わざわざ「プリキュア」と冠しなくてもいいのではないですか?別番組でいいですよね。

スイートの場合も口をそろえて喧嘩や説教云々言われてます。スイートの場合も数字も含めて問題あるでしょう。しかし正直こちらの作品の方が主人公たちが敵の意見などを全く聞かず、敵のみならず他人の心を全て無視し、自分以外の他人の意見を否定し、彼女たちの意見が「絶対的正義」のごとく扱われ説教くさいです。

幼児番組だから粗なんか気にするなと屁理屈を立てる人間もいるようですが、
「幼児番組とは幼児に対して配慮した番組である」というのが大前提ですよね。残念ですが、父親殺しの件といい幼児に対する配慮が欠けているのではないでしょうか。「面白けりゃなんでもいい」じゃ幼児番組は成立しません。鷲尾氏らがわざわざ水着や嫌いな食べ物などの細かい設定に拘ったように、「幼児に対するきめ細やかな配慮」が第一条件でプリキュアが成立するのだと私は感じました。

そもそも特定のメンバーにだけ「あらゆる不幸を与える」行為をなしておきながら、ほか3人がハッピーだからハッピーエンドに見せようとする計略は浅はかだとは思わなかったのでしょうか?不幸の貯め口と化したゆりの扱いのひどさに絶望しました。いくら愛着あろうと所詮、ゆりは使い捨てかつ不幸の貯め口担当のキャラだったんですね。本当にこの番組の構成作家には失望しました。
[共感]
2014/02/25 ノリだけなんですよね、ノリさえよければ全て良し的な作りの作品。スタッフは同人誌感覚で作っていたんじゃないでしょうか?しかし、こういったノリ重視の軽薄な作品が生真面目に子供と向き合い作られた丁寧な作品よりも評価される時代だとは寒い時代になったもので。 by 何をするだァーッ!
2014/02/23 ノリで見れば楽しいけれど、メインライター山田氏の不幸な女性は最後まで不幸なままで書き続ける癖と皺寄せをゆりが受けちゃいましたね。少しは救いはあってもよかったと思いますけどね… by 横浜学園都市部
2014/01/30 私はこの作品を嫌いではないのですが、ゆりに救いがなさすぎるというのは同意です。彼女にばかり辛いものを背負わせすぎだという気はしました。せめて父親くらいは返してやって欲しかった by ゴス
2014/01/30 4クールかけて制作した結果が「観てた時は面白かった」ぐらいしかないんですよね、この作品……。基本的にキャラもノリも好きなんですが、もう一度観たいかと問われると……うーん; by 狗が身
2012/08/26 確かに!犠牲者ありきでしたね・・・あとゆりさん以外の他3人が恵まれすぎな感じがします。心がなんだ愛がなんだ言う癖に、ゆりさんの気持ちは全然考えてませんでしたねつぼみは。 by 五月雨時雨 [もっと見る]

[推薦数:7] 2010/04/08 良いと思うコメント [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:93(74%) 普通:14(11%) 悪い:19(15%)] / プロバイダ: 13951 ホスト:13771 ブラウザ: 2460
よく動くなあとか、色彩綺麗ねーとか、通り一遍の感想はとりあえず置いておいて。
コレ、"二重の視聴者層"をかなり明確に意識した作品なのではないか?

9話まで視聴したが、本作には「大人(メイン視聴者層である児童の親)の視点」が存在するように思えてきた。
過去にも『Yes!〜』のように「敵が大人社会のカリカチュア」であるプリキュア作品はあったが、あれとはまたベクトルが異なる。
というのも、メイン視聴者である児童たちに送るメッセージとは別に、一緒に見ている親世代へのメッセージが匂ってくるのだ。

いや、けっこうドキッとするのだな。
ささやかな(本当にささやかな)悩みにつけこまれデザトリアン化する子供たち。
砂漠の使徒は、彼らの悩みを「子供じみたくだらない悩みだ」と嘲笑う。
それに対し、キュアブロッサムが「くだらなくなんかない!」と返す。
特にこの定番化した流れから、その意図を垣間見ることができる。
例えば、あれは4話だったかな? 砂漠の使徒がいつものように、

「中学生の男の子が"父親が野球の試合を見に来てくれない"程度で悩むなよ、くだらねー」

と嘲笑するのだが、自分はこれと全く感想を抱いていた。
そうしたら、画面の中のブロッサムに「くだらなくなんかない!」と叱られてしまったのだ!
正直ハッとした。これは新鮮な驚きだった。
ていうかアニメキャラに叱られた気分になるとは、正直思わなかったw
もし意図的にやっていたのなら、うまいこと思考を誘導されてしまったことになる。
自分は家庭を持ってはいないが、プリキュアの視聴者層の親御さんたちと年代は近い(それでジャリ番を見てんのかよ、というツッコミは勘弁願いたい)
おそらく親御さんたちも、同じように"ブロッサムに叱られた"のではないだろうか。

「子供の抱える悩みなど、大人の視線で見ると、ささやかでくだらないものだ」
「だが子供たち自身にとっては、くだらなくなんかない!」
「番組を見てる親御さんも"砂漠の使徒"になってやしないか?」
「子供と真摯に向き合っているのか?」

子供向けの娯楽作品であることを維持しながら、そんな意図を作品に込める。
製作陣の真摯さと意気込みの高さには、正直感服するばかり。
もちろん、自分が勝手にそう思っているだけで、実際にどうなのかは知らないしどうでもいい。
ただ自分は、またブロッサムに叱られるために、これからも日曜朝にTVをつけることだろう。

(それはそれとして、自分はマリン派。えりかの挙動が可愛すぎて生きているのがつらい(誰も聞いていない))
[共感]
2010/06/23 私は、あなたの文と着眼点にハッとしました。また、「自分がそう思ってるだけかもしれない」という押し付けの無さは素晴らしいです。私も見習いたい。 by おかわり君
2010/04/08 このアニメの一番の特徴を指摘されておられると思います。本作は平成一桁代ごろのアニメを見て大人になった視聴者の心に何か訴えかけるものがありますが、その正体ともいえるべきものを知ることができました。 by coinboard

[推薦数:5] 2012/07/12 悪い(-1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:23(56%) 普通:3(7%) 悪い:15(37%)] / プロバイダ: 13308 ホスト:13174 ブラウザ: 7506
歴代のプリキュアの中でも異作中の異作。

まず良い点からいくと、本作最大の功績は来海えりか、ことキュアマリンの造形である。
えりかはメンバー内随一の(いや、歴代の中でもトップクラスの)ムードメーカー。
これは主役のピンクポジションではないため体裁を保つ必要がなく、かなり自由な権限が与えられているからである。
豊かな表情(スタッフによる遊び心)は見ていて面白く、その行動力で物語をグイグイと引っ張っていく。
そして、本作独特のデフォルメされたキャラデザインと相性が良い小柄な体を持つ。
小柄ゆえにコンパクトで小回りが利き、それでいてえりか自身の破天荒な性格も影響してかなりダイナミックなアクションを可能にしている。
それがえりかの持つ強みである。
全編とおして非常に扱いやすかったであろうことが見て取れる。
それほどに完成されたキャラであったのだ。

また、キャラが今まで以上にデフォルメされているためかアクションに力が入っている。

が、良いと思えるのはここまで。
まず、プリキュア間の繋がりの薄さが問題だ。
歴代でもぶっちぎりの薄さである。
なぜそうなってしまったかというと、敵怪人デザトリアンのシステムが深刻な問題を含んでいたためである。
デザトリアンは人間の犠牲者を媒介に召喚されるため、毎回、サブキャラを用意する必要が生じる。
多くの場合、このサブキャラの悩みを中心に話が展開するが、(クリスマス回などは例外として)
それ故にサブキャラに尺を取られ、プリキュア間の交流があまり描かれなかったのが原因。

また、デザトリアンシステムによってサブキャラが量産されるものの、
そのほとんどが一話限りの使い捨て。その後は全く登場しない。
最終決戦前やエピローグくらいは出てもよかったのではないだろうか・・・。
これではサブキャラが充実してるとはとても言えない。
実質的なサブキャラは薫子婆さんと番君などの出番が少し多かったクラスメートくらいである。
デザトリアンの召喚システムは大失敗と言わざるを得ない。
ただし、中の人の好演は高く評価できる。

次に、ピンクポジションであるつぼみことキュアブロッサムの影の薄さも問題に挙がることが多い。
主役以外が空気になることは歴代でもたまにあったとはいえ、主役が空気化するのは前代未聞だ。
おとなしいブラック家族、活発なホワイト家族という構成は斬新ではあるものの裏目に出ている。
前半はえりかが主導権を握り、後半はゆりさんがそのまま主導権を握ってしまったため
つぼみはとうとうリーダーシップを発揮できぬまま終了。
はっきり言って存在感がない。

終盤の展開もお粗末である。
妹と父を失ったゆりに対し、これまで空気となっていたつぼみが突然説教モードになる。
付け焼刃でバックボーンがないため説得力がない。
あまりにも超展開過ぎる合体プリキュア。
・・・何がどうしてそうなった・・・。あまりにも強引すぎる展開。
そして極めつけは、妖精、妹、父親など失うものが多すぎたゆりさんに対しては何一つフォローがない。

本当に何もない。

ゆりさんを何だと思ってるのだろうか・・・。救いがないにも程がある。
それがプリキュアの仲間に対してすることだろうか?
その一方で「私たちは凄いことをしてしまった」と余韻に浸る余裕っぷりがあるのだからたちが悪い。

勢いは曲がりなりにもあるため一見楽しく見える。それによって新規層を多く獲得した。
しかし、中身がない。調味料たっぷりに味付けしたジャンクフードのようなものだ。
そりゃ見ていてノリノリで楽しいかもしれないが、これは女児向けのアニメである。
女児向けである以上、しっかりと栄養がなければダメだ。伝えること、導くものがなければ女児向けとして成り立たない。
楽しいだけではダメなのだ。
これまでのプリキュアは中身をしっかり意識していたのだが、どうしてこうなった・・・。
売上は大事かもしれないが、本命のターゲットは女児であることを忘れないでほしい。
(これは2012年現在放送中のスマイルプリキュアにも言える。)
来海えりかの完成度、曲りなりも勢いはあり面白く感じることを考慮して評価は悪い、といったところか。
[共感]
2012/09/24 同感です。ゆりに対するつぼみの説教で「お前が言うな」と思ってしまいました。。。 by 花菱充博
2012/07/24 推薦数制限にかかってしまったので共感コメントだけ入れさせていただきます。えりかの何だかんだでの良キャラぶりという長所と、ゆりに対するつぼみの配慮のなさという最大の欠点、そして、作風は違えど、スマイルの方向性が似ていると言う危惧に至るまで、全く同感です。 by Merci

[推薦数:4] 2011/12/20 悪いと思うコメント [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:268(51%) 普通:86(17%) 悪い:167(32%)] / プロバイダ: 22279 ホスト:22412 ブラウザ: 5047
本日付で、過去の評価を「最悪」に引き下げました。
長文にさらに長々と追記・・・と言うのも難なので、コメントで捕捉させていただきます。

理由としては、やはり「心」をテーマにしているにも関わらず、「敵側の主張の切り捨て」が酷過ぎるという思いが強まりました。
主題歌でも歌っている「全部違う心」をテーマにしておきながら、「自分と違う存在」を「理解する」と言う意識が皆無だった・・・と言えるでしょうか。

他の「プリキュア」シリーズでは、全作品で「敵のいずれかとの『相互理解』に基づく和解」が成立しています。
最も勧善懲悪色が濃いと言える「5」ですら、わかり合う場面があるのです。
ところが、この作品は全くそれがありません。

確かに、3幹部は命を落としてこそいませんが、「強制的に浄化された」に過ぎません。
彼らの思いや背景に思いを馳せる事なく、一方的に「心」を「押し付けた」としか言えないのではないかと思いました。
3幹部が魅力的なキャラクターだったからこそ、きちんと「わかりあう」事の尊さを伝えられる要素があったのに、どうして勢いだけを重視して、テーマを放置したんでしょうか。

以前、ここまで主人公に偏ったプリキュアは見たことがないと書きましたが・・・この作品は、結局、「主人公のつぼみが良しとする心を正解として展開する」話なんですよね。
対敵と言うだけでなく、えりかの善意はつぼみが苦痛に感じたために否定的に描かれ、両親は仕事の都合をつぼみの思いに合わせ、ゆりの怒りは否定され・・・ですから。
さらに、ポプリへの叱責は否定的に描かれ、その行動で問題が起きても優しくそれを肯定することが善と描かれていました。
つぼみにしろポプリにしろ、「声の大きな弱者」の主張――「自分達は弱くて傷付きやすいのだから、強い者はそれを受け入れろ」的なものを感じます。
主張する気概だけは強いなぁ、みたいな。

自分に都合の良いことだけが「善」なのか、心地良くない世界は否定すべきものなのか・・・。
難しいテーマだとは思いますが、「心」をうたう以上は、きっちりと描いてほしかったです。

2013年1月18日追記。
しかし、演出的には評価をして、評価を「とても悪い」に戻します。
さすがに「スマイルプリキュア」とは一緒の査定にするのは申し訳ないので。

[推薦数:4] 2011/08/26 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:4(40%) 普通:5(50%) 悪い:1(10%)] / プロバイダ: 4720 ホスト:4616 ブラウザ: 18523
【良い点】
キャラクターが可愛い。作画がよく動く。一話完結で観やすい。

【悪い点】
ときどき納得のいかない話がある。つぼみの影が薄い。

【総合評価】
最初に観た印象は良かったのですが、観ていく内にどんどん納得のいかない部分が積み重なっていった感じです。たとえば、いつきの男装の理由など、周りのだれ一人彼女に男装を強制しているわけではないのに男装をして、でも心の中では可愛い物が好きだから男の格好をして男っぽくしていることに悩んでいる、とかよく分かりません、私服登校の学校でもなさそうなので結局いつきが自分のわがままで指定の制服を着ないで校則違反を犯しているということになるのでは?と思ってしまいました(設定を詳しく知っているわけではないので良く分かりませんが)。そして、キュアサンシャイン誕生の話もプリキュアオープンマイハートというくらいなんだから、いままでやってきた、いつきの「可愛い格好をしたいと思っている、家のために自分の気持ちを我慢している」というものの総決算的な話をやれば良かったのではないでしょうか。いつきのお兄さんの手術の話はいつきが仲間になった後にやってもなんの問題もなかったと思います。あの話ではお兄さんといつきに焦点が当たりすぎて、つぼみやえりかがいつきのプリキュア変身の過程にあまり関わっていないように感じたので、わざわざサンシャイン誕生の回でやる話かな?と思いました。

えりかの姉のももかの話なども、彼女は普通の友達がいないことに悩んでいましたが、ももかにとってゆりさんは「普通の友達」じゃないの?とか。そのあとの話でも、ももかから電話を受けたゆりさんが「あなたから電話があるなんて珍しいじゃない」とかいう台詞を言っていた気がするのですが、親友と言っている相手に自分からたいして連絡もしてないの?とか。
キュアムーンライトの復活の話もつい2話前くらいにコロンが死んだことを「ゆりちゃんが話す気になるまで待ちましょう」とおばあちゃんが言っていたのに、復活の回の開始数分で妖精たちが明かしちゃっていて、あれ?と感じました。

「砂漠の使徒たちの台詞を否定→堪忍袋の緒が切れました」という流れも、敵の言っていることも一理あるのでは?と思うことが結構あり、それが積み重なってモヤモヤしてしまいました。それに、ゲストの人達の心の花が萎れた理由はそれぞれの個人の悩みが原因なのに、プリキュアがデザトリアンを浄化すると心の花まで元気になるというのは、なんだか違和感があります(この作りは最初から気になっていましたが、『心』をテーマにしている作品の演出としてはどうなんだろう、と思います)。

ラストの展開も正直やりすぎな感じで、ちょっと付いていけませんでした(無限シルエットとか)。個人的には、いままでデザトリアンにならなかったつぼみがデザトリアンになって、それをみんなで助けるなり、つぼみが自分の力でそれと向き合って乗り越えるなりしたほうが感動的だし、つぼみの成長という部分でも良かったのではないか、と思います。というかつぼみがデザトリアンにならないのは大きなイベントとして最後にとってあるんだと思ってました……。クモジャキー、コブラージャ戦なども戦う相手を、クモジャキーVSいつき、コブラージャVSえりか、としたほうが、「強さ」「美しさ」を対比させる意味でも良かったと思います(むしろ、えりかが強さ云々について語っているのは違和感を感じました)。
それと「くらえ、この愛」というのもあまり良い気持ちがしませんでした、愛って押しつけるものではないと思うし、そもそもデューンが何故それほど憎しみを抱いているのか語られなかったのに彼に対してつぼみ達が愛を持てるとは思えません。ゆりさんなんか時間がもっと経っているならともかく、ついさっき自分の父親を殺した相手に愛って絶対無理だと思います。だいたい、憎しみ憎しみってやけに強調していましたが、映画でサラマンダーが「心」を持ったから、「心」そのものを嫌う王の怒りを買って追放されたみたいなことを言っていましたが、憎しみも「心」から生まれるものだと思うのですが。デューンは「心」が嫌いなんじゃなかったの? 自分自身にも「心」があることに気づいていなかった、というような展開になっていれば納得できますが、そういう感じでは無かったですし(なのでラストの「憎しみ」も、とりあえずストーリーを「愛」で終わらせるためにその反対をデューンに主張させたようにも見えました)。
個人的には、最終回付近は、何故『心』というものにもう少し踏み込んだ展開にならなかったのか、それが残念でした。

あと「最強」「素敵」「かわいい」等など、キャラクターを形容する部分がなんだか表面的な部分ばかりのような気がしてしまうのも、ちょっと苦手な部分です。つぼみのおばあちゃんが「最年少で全日本空手大会で優勝」など、はっきりいって別にいらない設定だし、その後の花の研究をするという部分との繋がりだって不自然だと思います。一応山籠りでおじいちゃんと出会ったという理由がありますが、それなら普通に花の研究をしていて同じ研究をしていたおじいちゃんと出会ったでもいいと思いますし、そっちのほうが自然な気がします。ハートキャッチではなんだか、主要キャラクターを説明する時、この人、この子はこんなにすごいんですよ、かわいいんですよ、素敵なんですよ、と押しつけられている気がします。


あと、プリキュアぴあのインタビューでシリーズディレクターの長峯達也さんが『キャラクターをにこにこ笑わせているとなんとなく楽しいシーンになるけど、それでは全部のキャラクターが同じになってしまう』『主人公をアホな子にしたり暗い過去を持っていたりするアニメがたくさんあるけど、今回はなるべく普通の人が出る作品にしたかった』という感じのことを仰っていましたが、自分自身がハートキャッチを観た印象とずいぶんずれがあるコメントなので違和感がありました。
ハートキャッチではいつもみんながにこにこしていてそれが楽しい雰囲気をつくっていたと思うし、えりかは客観的に見ればアホな子に見えるだろうし、いつきのような「学校の理事長の孫で男装している生徒会長」とか普通とは言えない気がするし、ゆりさんの「パートナーの妖精が死んだ。父親が失踪している」という過去は暗い過去だと思うのですが。

こういう小さな部分が積み重なって、全体でみると個人的にうーんという感じでした。それでも、演出は手慣れているし、感動出来る話もあったし、なにより観ている間は楽しかったので、評価は「普通」にしたいと思います。
[共感]
2011/09/01 1年間通して視聴し、かつ貴殿の意見を拝謁して思うことは、設定の食い違いや友情関係の構築にいたる過程の不足などが目立つ事ですね。キャラクターの形容が表面的な部分ばかりという点も同意します。 by ユリウス・バーン
2011/08/27 最高をつけましたがつぼみがデザトリアンになるというラストになると私も思ってました。そうなればもっと良かったかもしれないのに・・・ by 紫小次郎
2011/08/26 つぼみがデザトリアン化しなかったことは自分もおおいに不満です。どうしてあんな終盤に…… by バツ

[推薦数:4] 2010/07/19 とても悪い(-2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:38(58%) 普通:10(15%) 悪い:17(26%)] / プロバイダ: 7217 ホスト:7239 ブラウザ: 12340
キュアサンシャイン登場。夏らしい、大輪のひまわりの花を咲かせてくれました。それはいいんだけど、今後、物語はどう展開していくんだろう。サバーク博士の正体とやらを、物語の中心に据えるんだろうか。どう考えても、愉快なエピソードになりそうにないしなあ。

今年のプリキュアは、ちょっと大人には物足りない感じだけど、小さい女の子には珠玉の宝物のような話しになりそうではあって、だったら後半も明るく楽しい路線でいって欲しい気もする。(変身バンクが凄く可愛く出来てることもあるし、ここは今後も活かしていって欲しい。)

でも4人揃ったら、ダークプリキュアとの全面対決とかやりそうな雰囲気あるしなあ。子供がそういった展開に、ワクワクテカテカするとも思えないし。(ダークプリキュアは、もう極力出さないで、静かにフェードアウトしてくれた方がいいと思う、今まで内面描写があまりに薄いうえ、怖いだけだし)ああ、不安だ…。ゆりさん、早くやる気を出して下さいな。 (※普通コメ)
-----------------------------
(2010/10ムーンライト復活時に追記 ※評価確定)
キュアムーンライト無双で、主人公がここまで空気になってしまうとは…。もうダメですね。(前作「フレッシュ」の時によく言われたことが、後半はブッキーと美希たんが空気になった、という批判ですがそれ処の騒ぎじゃないですよ。主人公がキャラとして立っていないんですから。)
つぼみが引っ込み思案というコンプレックスを克服しながら、悩みを抱えているゲストキャラとの絡みで何かを学んで成長していき、追加戦士ともぶつかり合いながらリーダーとして4人をまとめあげていく。当初は当然そういう展開になるものと期待していたんですが、それが全く描かれていない。特に、つぼみ自身のコンプレックス克服は、一番最初に一番丁寧に描かれていなければならなかった筈なのが、最初の数話で新しい服を着てそれで克服できたことに、なっちゃってるっぽい…。描写があまりにも薄すぎる。というより、何にも描いていない。

また、子供は普通、主人公に感情移入しながらストーリーに没頭していきたい筈だと思うんですよ、しかし後期に入ると、ほとんど主役がムーンライトにとって変わられていますからね。それができない。スタッフも、大友好みの話に凝っていきたいのもわかるんですが、ブロッサムが活躍するシーンはファンの子供達のためにも、毎回しっかりと入れないといけなかったです。こんな状態でも、未就学女児がプリキュアに憧れる気持ちは純粋であるので「最悪」評価は避けておきます。

今回でもう視聴を打ち切ることにしましたが、ここまで振り返ってみると心の問題を、ちゃんと扱えていたのかどうか、理解に苦しむことも多かった。冷たい言い方かも知れないけど…。モデルの女の子がえりか姉に嫉妬して仕事に出てこない話とか、自転車で日本を縦断するのを完走できなかったのに、嘘をついた少年の話とかは、無条件に庇うだけというのもおかしいと思ったし。ここばかりは、プリキュア側もゲストを叱咤する場面があってもいいと思った。

そもそも、心の問題をプリキュアvsデザトリアンの図式にしたのが、失敗だったと思う。戦いの場面でない表現だったら、普通に人と人とが絡み合ってちゃんとしたドラマに成っていた筈。抽象的すぎるし、心の問題が物理的な戦闘に置き換わっているので更にわかりにくくなっている。
だって、どうみてもプリキュアが悩んでいる人の悩みを強制的に浄化して解決してやってるだけなんですよ。解決してもらう方だって、これからどう悩みに立ち向かって乗り越えていこうとか、そういう具体的な目標設定をしている場面がほとんど無いんです。有ったとしても、薄っぺらくしか描いていない。これで何の人間的な成長が有ったっていうんでしょうか。

前半はこれのワンパターンで、後半はプリキュア内部のお家事情劇になりつつあるし。そんなの、知らんがな…。人々の、心の問題は、二の次か。
結局は、キャラ萌え用の作品以上のものでは無かったということです。えりか好きの人が、えりか中心にみて毎回のエピソードを楽しむ分には無条件で最高なんでしょう。そうでなければ、それ以外の欠点が笑って許せるレベルでは無いです。
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(2011/12追記)
そろそろスイートも終盤の時期に、ハートキャッチの評価を読んでみましたが…。心理学がどうとか?自我が確立する前の幼児対象のアニメに、心理学が必要なの? どうも制作側の制作姿勢は、「子供に何を見せてやりたいのか」ここを忘れている気がしますが。一番大切なことを。

[推薦数:3] 2011/02/07 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:128(94%) 普通:6(4%) 悪い:2(1%)] / プロバイダ: 46735 ホスト:46799 ブラウザ: 3874
【印象】
話題の中心になっているような声優をメインに起用しないイメージのプリキュアが、話題性抜群の水樹奈々をヒロインに起用したのが意外だったのと、『オジャ魔女どれみ』風のキャラクターデザインがけっこう強いインパクトとなりました。
正直なところ、そんなにハードじゃないものを勝手にイメージしてました。


【考察】
1.「スーパーロボット的演出」という冒険

本作の特色として、これまでのプリキュアとは毛色の違った演出がなされていることがあげられます。

例えば、必殺技の「フローラルパワー・フォルテシモ」のシークエンスが『真ゲッターロボ(※)』のシャインスパークを思わせる演出だったり、「ブロッサム○○パンチ」(これは最終回に活きてきます。後述)や「マリン・インパクト」など、細かな技でも名前を叫んだりするところは、スーパーロボットアニメのエッセンスを取り入れた演出ではないかと思います。
最たるものが後期必殺技の「ハートキャッチオーケスラ」で、巨大な妖精がメリケンサックをつけてデザトリアンを殴り潰す演出は、アニメ的な迫力としては十分なものの、作品の対象年齢を考えるとやり過ぎな感もありました。
斬新な演出でアニメーションとしての魅力に溢れてはいましたが、個人的にはそうした演出が最良だったかと言うと、手放しでは褒められないものを感じます。

2.「変身願望」が持つ危うさ
第1話を見たときに少しだけ憂いを感じたのが、ヒロインのつぼみの、「変身したい」という気持ちの出所が、「今の自分を変えたい」という否定的な場所を出発点にしていたところです。
言うまでもなく、人は心を変えて生きてはいけません。現状に満足できないまでも、それを受け入れていく、それが「成長する」ということの一面です。
最終的に、物語上でつぼみは過去の自分を受け入れていくのですが、そうした物語を展開するのに「プリキュア」というアニメが適切だったのか、という点で疑義が残りました。
また、男装の少女である明堂院いつき=キュアサンシャインも、徐々に「女性」を強調する描き方をされてはきましたが、外面上ボーイッシュな女の子としていても、十分に彼女のバックボーンは描けたのではないかとも思います。

このように、未就学児を主軸に据えたアニメとしては、かなりタッチーなテーマを軸に物語を展開させていましたが、その中でも、えりかやファッション部の友人たちが、良い緩衝材となっていたと思います。
特にえりか=キュアマリンは、つぼみもいつきも肯定するスタンスを貫いていて、ユーモラスな態度や台詞だけでなく、視聴者の感情移入できる対象としてポジティブなメッセージを発しており、彼女の存在は物語を重くしすぎない上で重要だった、と考えます。

日常パートの集大成であり、物語の「中盛り上がり」となった学園祭では、日常生活の中での彼女たちの「変わりたい」という思いが、多くの仲間たちの支えによって実現しており、これはシリーズを通してみても白眉のエピソードだったと思います。
(中学校のコンサートがプロ並の演出なのはどうよ、というツッコミどころもありますが、それはさておいて)


3.ヒロインの復活が示す「心の強さ」
途中から参加したいつきが「変身願望」という点でヒロインを補完していたのに対し、「戦士としてのプリキュア」を補完していたのが月影ゆり=キュアムーンライトです。
そもそもこの物語はキュアムーンライトの敗北から始まります。
最強の力を持ちながら、人間的に未熟な部分があったがために敗北した彼女が、そうした過去を乗り越えて再び立ち上がるまでの展開は、変身するための心の強さを指し示すものとして、物語を貫く柱となっていたと言っても過言ではありません。

強さで言えばブロッサムやマリンをはるかに凌ぐキャラクターであるため、主役を食わないように戦闘場面では控え目に立ち回っていた感がありますが、最終決戦では最大の悲劇をも克服する強さを示していました。

そうした「心の力」を元に、憎しみに凝り固まった最後の敵であるデューンに対し、プリキュアが最後の必殺技として「こぶしパンチ」を放ちますが、これは、自分を信じ、認め、友を支え、悲しみを乗り越えた強さが生み出した「愛の力」であったのだと思いました。
(一昔前の少年漫画的なアナクロぽさは、ちょっと引っかかりましたが)


【評価】
「とても良い」です。
良く動く戦闘シーンなどは、アニメ本来の面白さを感じさせるものでした。
反面、垣間見える深刻な展開などに違和感を覚える部分もありました。
絵柄の可愛さに反して結構ハードな戦いをするので、プリキュアを見ない高年齢層にむしろお勧めです。


【付記】
※正確には、アニメの演出ではなく、ゲームの「スーパーロボット大戦」シリーズでなされた演出が最初になりますが、概ね文意を損ねないものと判断します。

[推薦数:3] 2011/02/04 とても悪い(-2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:268(51%) 普通:86(17%) 悪い:167(32%)] / プロバイダ: 6030 ホスト:6156 ブラウザ: 9739
【良い点】

とにかく「良い話」をよくやっていたと思います(何か『頑張ってやってる』感じで、見ていてしんどくはあったんですが^^;)。
バトルの動きも良かったですし、登場人物のコンプレックスからの脱却は上手く描けていたと思います。
妖精とのパートナーとしての絆の強さも、しっかりしていました。
キャラクターデザインが幼いのも、ギャグ顔が多い今作と合っていたと思います。
また、主題歌はこれまでのシリーズで1番良かったです。

【悪い点】

一概に「正しさ」を確定出来ない「心」の問題をテーマにした点。
勿論、弱さもろさを一刀両断にする砂漠の使徒側に問題があるのは確かです。
だけど、それと同じくらいに、砂漠の使徒の言葉を否定しまくるプリキュアの主張にもカチンと来ました。
個人的には、デザトリアンに説教というか再考を促すムーンライトのやり方が、1番妥当だと思います。
正しいとも間違っているとも言えない問題を子供番組のテーマに取り上げて、勧善懲悪式に斬ってしまうというのは、非常に違和感がありました。
えりかの主張とクモジャキーの主張に近いものがあったので、子供番組離れして、その辺りのバランスを追求してくれるかと多少は期待しましたが・・・。

ブロッサムことつぼみが全く引っ込み思案の繊細ネガティブに思えない点。
私には逆に、ものすごく我の強い子にしか感じられませんでした。
確かに、序盤こそ自分の感情を上手く伝えられない、他者と話すのが苦手、って感じの様子は見受けられました。
けれども、マリンに構わず必殺技を放ったり(ギャグ要素で処理されていたものの)、サソリーナが消えるのを見ても平然としていたり(本体がいるのを彼女は知らないのに)。
砂漠の使徒の言葉が正論と言える時でも、一方的に「堪忍袋の緒が切れました!」ですし。
ラスト、ゆりに説教する場面も、ゆりの背負っている物があまりに重いため、ブロッサムが説教しても「結構な環境で生きて来た人が何言ってるの?」と思ってしまいました。
つぼみの力が「共感」だということをもっと打ち出して、あそこもゆりに「説教」するのではなく(それじゃ、ゆりの真似に過ぎない)、ゆりを「支える」雰囲気を出して欲しかったです。

マリンことえりかの扱いがぞんざい過ぎる。
彼女がギャグキャラになっていったのは別に構わないと思います。
ただ、サンシャインやムーンライトの名乗りが2話にわたって描かれていたのに対し、マリンは「元々決めていた」とさらっと流されるし。
上記でも書きましたが、ブロッサムの必殺技受けてしまうし(傷付けるものではなく浄化するためのものと言っても、見ていて気分は良くなかったです)。
ただ、彼女のキャラクター自体はすごく良かったと思います。
1話では押し付けがましい印象でしたが、根本的には善意から来るものですし(えりかに配慮が欠けていたとは言え、つぼみにも好意を受け取る力が欠けていたと言えます)。
その後は、体を張ってブロッサムを守ったり、若干お節介が過ぎる場面があっても、彼女なりの優しさ、気遣いに基づいて行動していましたし。
相手の懐に飛び込んで行こうとする姿勢は、人間関係を動かすのに大きな原動力でした
(例えばもしも、つぼみといつきだけしかいなかったら、2人の関係って遅々として友人に進展しなかったのではないかと)。
だからこそ、えりかがえりかなりに周囲への気遣いをしていたのに対し、彼女に対してはあまり気遣いがなされていないように感じて、引っかかって仕方がありませんでした。

いつきを男装少女にする必要はあったのか。
確かに、いつき自身の性格は良いと思いますが・・・小さい子には「サンシャインの変身前は男の子」と勘違いされる事例が多かったようですし。

妖精とのパートナー意識を描いた分、プリキュア同士の絆が希薄に感じた点。
つぼみとえりかの関係はともかく、いつきに至っては、辛うじてファッション部に入ったというエピソードがあったものの、プリキュアになるまで「友人」とは言えませんでした。
かと言って、初代(直接見たわけではないのですが)のように、プリキュアであることを通して、絆を深めている・・・という様子も感じられませんでしたし。
あるいは「5」シリーズのように、短期間ながら確固たる絆を築いたからこそ、プリキュアとして一緒に戦おうと思った・・・でもなかったですし。
いつきとは「プリキュアだから」一緒にいる、という印象が拭えませんでした・・・誰の懐にも飛び込むえりかの勢いに、かなり救われてはいますけど。

ゆりの背負っている物が過酷過ぎる点。
私には多くの方とは逆に、彼女に「主人公ではない」からこその悲哀を感じてしまいました。
強さも知恵も兼ね備えていて能力が高いから、悲劇的な運命を背負わせてバランスを取った・・・なんて認められません。
中盤時点で、「ゆりは1人だったけれど、つぼみとえりかは仲間がいるから優位」とならないか、心配していました。
結果的に、ゆりが1人で戦っていたことは責められなかったので、そこでほっとしたのも束の間。
彼女は戦いに関わったことで、心の支えを失うばかりで、何1つ報われていませんよね・・・。
つぼみの説教にカチンと来たのも、いつも自分の傍にいてくれる両親に加えて新しい家族が出来たつぼみに対し、父も妖精も失っているゆりの運命があまりに過酷だと思ったからです
(ずっと戦い続けていたとは言うものの、妹が出来たつぼみに対して、ダークプリキュアという『妹』を失っているわけですし)。
・・・何か、メタ的には、主人公を不幸に出来ないから、脇役のゆりに不幸を全部押し付けたようにしか思えません。
そもそも、ここまでゆりを傷めつけないとテーマが表現出来ないということはないと思いましたし、必然性を感じませんでした
(失った存在は戻らないと言うのならコロンを失うだけで十分だし、父親まで奪わなくても・・・父娘で心の大樹に振り回されただけという感じです)。

【総合評価】

主張の組み上げ方にしても、背負う運命にしても、多くの方が指摘されている「分量的なバランスの悪さ」以上に、私は「作中の立ち位置によるバランスの悪さ」が酷過ぎると感じてしまいました。
ただ、根本的には、やはり「妖精との関係は描けているのに、プリキュア同士の関係がそれに比べて希薄」な点ですね。
彼女達が「プリキュアだから一緒にいる」のではなく、「互いが互いである故に一緒にいる」というのであれば、ゆりも「得た物がある」ように見えたと思います
(今作で、唯一それが感じられたのが、マリンの『ブロッサムがいいの!』ですが、逆に言うとそこ以外には存在の絶対肯定感がなかったです)。

それと、砂漠の使徒に対するフォローのなさも酷かったですし。
前作「フレッシュ」の「管理」でも、絶対悪と言えないと思って違和感があったのですが(ラストに『管理の長所』を一応は指摘したのは救いでした)、敵幹部の主張に真っ直ぐには向かい合っていました。
今回は、あまりにも一方的だったと思います(それでいて『愛』なんて体裁のいい言葉を使っていますが)。

私には、これほど「主人公様絶対状態」のプリキュアは過去になかったなぁ、と思える作品でした。
やや厳しめかと思いますが、評価は「悪い」寄りの「とても悪い」とします。
(編集で一部文章が消えていたため、2015年1月29日付けで復元しました)

[推薦数:2] 2017/03/17 最悪(-3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:0(0%) 普通:0(0%) 悪い:2(100%)] / プロバイダ: 1469 ホスト:1363 ブラウザ: 5213
とにかく絵が嫌です。単に子供っぽいだけでなく気持ち悪い。
同じ方がキャラデザを担当したおジャ魔女どれみは好きだったんですが…
シナリオは、中盤くらいまでは好きな話もありましたが
後半はキャラクターの死をもってお涙頂戴な話が多くて嫌です。
女性幹部二人の殉職シーン。丁寧に描いてるのはプリキュア5とかに比べればマシですが、
自分達で攻撃しておいてそのキャラが消滅していく様を哀しそうに見ているのは偽善を感じました。
あとは他の方も指摘されていますが、ゆりの周囲のキャラを無駄に殺しすぎ、ゆりに対するつぼみの説教が最悪。
終盤になる程酷さが目立つ作品でした。
[共感]
2019/03/24 私も漫画チックな絵柄と、ゆりの周りの人々が死んでいくのが嫌でした。 by 無限堂

[推薦数:2] 2014/01/29 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴 / プロバイダ: 534 ホスト:628 ブラウザ: 4936
・月影ユリと来海エリカの存在感
本作の美点を挙げるとしたら、まずコレ。この作品を観たことがある人なら、おそらく十中八九頷くことだろう。
本作は、毎回ゲストキャラをメインに据えた単発エピソードが構成の中心となっている。サブキャラの簡単な掘り下げに尺を割かれる以上、メインキャラに必要なのはドラマ性以上に積極性だ。
その点、来海エリカは素晴らしい活躍だった。型にハマらないフリーダムっぷりには笑わされたし、癒される。そして何気に逞しい。
「やるっしゅ!」はマジ名言。元々は台本のミスらしいんだけど、これは怪我の功名と言うか、間違えてくれたことに感謝しなくちゃだなぁ。

そして、月影ユリ。彼女に絡むドラマは、本作一番の見どころと言っていいだろう。
同時に、彼女のキャラクター造形自体も素晴らしいものがある。自分がどれだけ傷つこうとも「すべての心が満ちるまで戦い続ける」その姿勢に、惚れ惚れとする。変身ヒロインの中の変身ヒロイン。型にハマらない作風の中で、彼女の王道まっしぐらなヒーロー像は一層眩しく映っていたように思う。
プリキュアとしての実力も、その姿勢に恥じない。単独でダークプリキュアを打ち破るだけでなく、そのまま三幹部を一蹴するわ、単独でフォルテッシモを発動するわ、リーダーシップも備え、劇中での活躍を挙げれば枚挙に暇がない。
あの復活回は、作中で一番盛り上がった。なんたって、復活の手助けをしてくれたのが消滅してしまった相棒の妖精と、心の種なのだから。多くの人の心によって、欠けていたプリキュアの種が復活し、それによって変身したムーンライトは、多くの人の為に戦う……ヤバい。ヒーローだ。圧倒的ヒーローがここにいる。掛け声の「オープンマイハート」一つとっても、その重さが他三人と一線を画してる。


・妖精がめっちゃ可愛い
まぁ、そのままの意味。これまでの作品と比べても段違い。愛嬌があって憎たらしくない。そして、ボケまくる。人形のフリをしてる時のアホ顔、プリキュアの種を放出する時は何故か気持ち良さげで、果ては心の種をケツから出すというショッキング映像までお届け。(その直前の「ハウッ!?」って感じの顔も凄い)
あれってどう考えてもウンk(略
あとポプリはちょっと考えられないぐらい可愛い。


・飽きない戦闘シーン
本作は、バンクを使わない技が豊富だったお蔭で、戦闘シーンが単調にならなかったのが嬉しい。
プリキュア大爆発は衝撃的だった。
一つ思うことは、最強の浄化技はフォルテウェイブとかフォルテッシモじゃなく、【おしりパンチ】だと思うんだ(ゲス顔)


さて、ここからは悪い点になります。
・あっちこっちで咲き誇る設定の矛盾・疑問点
歴代の作品と異なる試みが随所にみられ、意欲的なのは確かなのだけど、その分設定に無理が生じてる。
一番ビックリしたのが、デザトリアン化した人らから採取した心の種によって、心の大樹が回復していくという設定。
え、つまり砂漠の使徒がいないと心の大樹って回復しないんですか……;
いや、おかしいだろどう考えても。誰か気づこうよ。

他にも、三幹部はデューンによって生み出されたデザトリアンであったことが判明するが、だったらどうしてデューンは幹部級のデザトリアンを量産しなかったのかとか、デューンが生み出した三幹部よりも人間の博士が生み出したダークプリキュアの方が強いのは何故かとか、細かいところを気にするとボロが次々と出てくる。

戦闘面に関しても不満は少なくない。
ムーンライトの戦闘シーンのインパクトのお蔭で誤魔化せている感はあるものの、全体的にパワーバランスがおかしい。
ムーンライト以外の三人が31話で特訓によって習得した【シャイニングフォルテッシモ】は、わずか2話後の33話でダークプリキュアに早速破られ、そのダークプリキュアはムーンライトの【シルバーフォルテウェイブ】で一発K.O。……おいおい。
何気に、スーパーシルエットでの戦闘シーンがなかった点も残念。ただ【ハートキャッチオーケストラ】を発動するだけなら衣装替えは要らないじゃん。なんの為の強化形態なのか。

惑星城に突入する終盤でも腑に落ちない場面が続いた。
クモジャキーと一騎打ちに臨んだマリンは、苦戦して追い込まれるもコフレの介入によって逆転した。でもこれは、コフレを馬鹿にされたことによる怒りがキッカケだった。
地球が滅亡の危機に瀕していることを実感して決戦に挑んだのに、コフレがバカにされていなかったらあのまま負けていたんだよな……って考えるとちょっと複雑。
一方のサンシャインも、ポプリの声援が無ければ負けていたし。というかポプリと協力してパワーアップするなら最初からしとこうよ;


・主人公とラスボスの薄っぺらさ
全キャラクターの中心にいるはずのこの二人が、本作では実に空気だった。
デューンは確かに実力自体は圧倒的で、ストーリーのクライマックス感を大いに演出してくれた。この点は買おう。
が、肝心の動機が見えない。心を枯れさせ、星を砂漠化しようとする理由が、本編では明らかになっていないんだ。
別に、動機がないならないで構わない。この作品は質の悪いことに、デューンの背景を匂わせておきながら描かなかった。ここが問題なんだ。

憎しみを向けられることに歓喜し、彼自身、憎しみを力の源にしており、しかも4人の心を合せて放ったオーケストラを「この程度」呼ばわりしてみせるだけの深さがある。なのに、描かれずじまい。
さらに、悲しいことにデューンの心の花が描かれなかった。憎しみを抱いている時点で、彼にも心はあるはず。これは描いておくべきじゃないか?

そんな彼と正面から戦うツボミもまた、相当に分からないキャラだった。
シャイで引っ込み思案な自分から変わることを望んできた彼女が、結局、どこでどう変わったのかが分からないまま最終決戦のこの場面まで来てしまい、しかもその状態で愛を説いちゃったのだから戸惑うしかない。
「憎しみが尽きないのは、私達の愛が足りないから……」←「は?;」ってなる。
「憎しみは自分を傷つけるだけ」なんてセリフを、何故ムーンライトを差し置いて彼女が言えるのか、非常に謎だ。
仮に、無限シルエットのこのセリフが、四人+妖精の総意だとしても、このセリフが言えるのはムーンライトの部分だけであり、彼女以外からこのセリフが出ても説得力はない。

彼女の変わる変わる詐欺は、47話でのサバークとの対決時に放った「変わった」発言で結論づけられたように思えるかもしれないけど、僕はそうは思わない。
何故なら、37話でのプリキュアパレスでの戦闘時に「私、変わります」って言っちゃってるから。
つまり、1話から変わる宣言していたツボミは、この時点ではまだ変わっておらず、38話〜46話までの間で変わるに至ったらしい。……そんなアホな。
少なくとも僕が観ていた限り、この間で彼女の変化が促されるような出来事と言えば家族が増えるという点だけで、この出来事で「立派なお姉ちゃんになります」って決意がイコール変わるということなら、じゃあ今までのお話はなんだったんだよ。

もっと言えば、本作の題材になぞれば彼女の言う「変わる」という言葉は、否定されることが前提の言葉だ。
だって、心の花は十人十色にして唯一無二。花の種類を変えることなど出来ないんだ。
だからこそ、他人との繋がりがある。花にはそれぞれ名前があって、花言葉という名の意味がある。それは裏を返せば、その意味以外の意味はないということ。
つまり彼女は、どこまでいってもシャイで引っ込み思案な自分を変えることはできない。

じゃあ、彼女はそのままなのか? というと、そうじゃない。
それは、デザトリアン化した人達が証明している。
エリカは、姉妹でありながら似ても似つかない姉に嫉妬を抱いていた。モデルになりたくてもなれない自分。何を着ても似合う姉。
そこに付け込まれてしまったが、エリカはそこで嫉妬に飲まれるだけではなく、「自分に似合う服を作りたい」とファッションデザイナーを目指すにいたる。【モデルに相応しくない自分】から【モデルに相応しい自分】には変われなくても【自分に相応しい服を作る】に強くはなれる。

例えば、クラスメートの志久ななみだってそうだ。【母親代わり】から【母親】には変われない。でも【母親の代わりに精一杯愛情を注いでいきたい】と心を強くすることはできる。
つまり、ツボミが目指すべきは、そういうこと。チェンジするんじゃなくて、「強くなる」と言わなければならなかった。
「最弱」という表現はそこからきてるのかなぁと予想していたんだけど、全然違ったなぁ……;
強くなるという表現だったなら、活かせた設定がひとつある。
ココロパフュームによる恩恵だ。
心の種によってさまざまな効果を発揮するこの機能は、主人公にピッタリじゃないか。誰かの悩みを聞いて、助けてあげる度に、今度はその人の心が自分を強くしてくれる。

どうせなら、ココロポッドに溜まった心の種によってスーパーシルエットになる、という展開でも良かった気がする。
38話でツボミが成長したっぽく描かれてるけど、結局、37話で試練を乗り越えた三人と同じ境地に辿り着くのに一足遅れただけに過ぎず、こんな時でも凡人らしさは健在。

ぶっちゃけ、シャイで引っ込み思案なツボミはプリキュアに初変身した時点でほとんど設定的には死んでいるので、38話の戦闘で「強くなった」宣言して欲しかったかなぁ。そうしたら、終盤のムーンライトへのお説教にも納得はいったんだけど……

この終盤のお説教は、かなーり薄っぺらかった;
というか、質が悪かった。ツボミの言ってることって、自分の理想の押し付けじゃん。
「私の好きなユリさんはそんなことは言いません!」って、いやいや、そこは受け入れた上で止めてあげるのが仲間だろうが。なんでここまできて【憧れの相手】として接するんだよ……。
終盤になっていきなり主人公色だそうとしても、色々と手遅れだから、なにを喋らせても説得力がなくて困った。
まぁとにかく、ユリさんの存在感が強すぎた。ツボミだけでなく、イツキも文武両道キャラで登場してきたはずが、ユリさん加入してからは影が薄くなってしまわれたし……。


で、ツボミの理想を押し付けられたユリさんは「憎しみではなく愛で戦いましょう」と宣言。いや、むしろこのセリフをツボミがユリに言って、ユリが立ち直るという展開の方が好ましいのだけど、それはおいといてめっちゃカッコエェ……。
さて、そんなユリさんへのアフターケアはどこいった?;
いやさ、父親が都合よく復活しなかった点は僕は評価してるんだ。どれだけ傷ついてもみんなの為に戦い続ける。この姿勢を貫いた点は。
でもな、だからといってユリの家庭の描写を描かなかったのはナシだろう。
父の「母さんを頼む」発言を回収しないとか論外だし、あの母親を1話限りのゲストキャラにしたのも信じられない。
母親が父の死を受け入れて前に進むという描写なくして、ユリの物語は完結しない。

ヒーローとしてのドラマを作ることに熱中しすぎて、終わらせることを念頭に置いていなかったように思う。ここは監督さん辺りがコントロールして欲しかったんだがなぁ……。
最終話Bパート丸々を後日譚にしといてここら辺の描写ないのはアカンでしょ。



さて、総評。
視聴中は楽しかったはずなんだけど、終わってみてこうして振り返ってみれば、思いの外不満点が多かった。
楽しかったのに何も残っていないこの虚無感の気持ち悪さを、評価するうえで重視したいと思う。
[共感]
2014/01/29 評価結果は違いますが、長所短所は全く同感です。ラスト、つぼみがゆりに説教しなかったら良かったのに・・・。えりかの独特なキャラと、ゆりのかっこ良さは素晴らしかったですね。 by Merci
2014/01/29 この作品って、「面白いけど薄っぺらい」というか、テーマ性があるように見えて実は一貫性がなかったり、よく考えてみるとテーマに対する答え自体があまり誠実に描かれてなかったりするんですよね。前半は純粋に面白いけど、後半は面白くしようとした故の暴走というか…そういうものを感じます。 by mosukuwa

[推薦数:2] 2012/10/29 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:401(95%) 普通:11(3%) 悪い:9(2%)] / プロバイダ: 21212 ホスト:21130 ブラウザ: 11906
前作のフレッシュにハマっていた流れもあってこちらの方も放送時は毎週見ていましたが、最初に見た時は「おジャ魔女どれみ」を連想するキャラの絵だった事もあって違和感を多少感じたものの視聴していく内にそれも気にならなくなっていき、最終的にはこれもありといった考えになったので悪くないと思いました。

プリキュアに変身するのは初代やSS同様に初期構成では二人体制となりましたが、まずつぼみとえりかの二人はそれぞれキャラの個性も出ていて良いと思えるのと、途中から参加したいつき、ゆりも参戦した事情は異なるとえはいえこちらも印象に残ったキャラで、敵だったコブラージャ、クモジャキー、サソリーナの3人も前作のラビリンスとはまた違う個性を出していたのや、敵怪人であるデザトリアンは悩みや苦しみなどが原因で気持ちが萎えている人間から生み出されるという設定が興味深くこちらも良かったです。

そしてプリキュア側では、つぼみは内向的な自分を変えようとする姿、えりかは当初はお節介で少々強引な性格だったものの後にそれを考え改め直す姿にそれぞれ好感が持てたのと、声優陣ではつぼみ役の水樹奈々さんとえりか役の水沢史絵さんのシグマ・セブン所属コンビ、いつき(キュアサンシャイン)役に桑島法子さん、ゆり(キュアムーンライト)役に久川綾さんといった、かつて東映女児向けアニメにも出演されたお二人がこの作品に追加戦士のキャストで選ばれたのはこれも個人的には嬉しいところでもありました(桑島さんはジャンヌ、久川さんはセーラームーン)。

全体的な設定だとファッション部やゆりの過去と扱い、そしてラストの流れでは実父であるサバーク博士や実妹ともいうべき存在のダークプリキュアを失った事で戦意喪失したムーンライト(ゆり)をブロッサム(つぼみ)が叱咤激励する場面はどうしても賛否が分かれるところでありますが、それでもあの展開ではマリン(えりか)やサンシャイン(いつき)よりも彼女しか適任者がいなかったと個人的には思ったのでこれは別に気にしていなかったのと、序盤では「史上最弱のプリキュア」と称されていたつぼみが終盤では戦闘などにおいて大きな成長を遂げたのはこれも良かったと思えるところです。

前述の設定やラストの流れなどで賛否は分かれるものの、それでも自分は十分に楽しめた作品だと思えたので、評価は「とても良い」にします。
[共感]
2012/10/29 終わり方も歴代トップクラスに綺麗ですからね、この作品。 by 須王

[推薦数:2] 2012/02/22 悪い(-1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
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プリキュアシリーズの中で初めて最後まで見た作品です。(絵柄が好みだったので)
しかしあと味が悪すぎて嫌な気分になりました。

中でも気になるのが黒幕であるデューンの動機です。
彼は一体なぜ世界を砂漠にしたいのかその理由がはっきりしていません。
動機があるからこのようなことをしたはずです。なぜこんなことを?
仮に悲しみや憎しみが心を覆い、それが原因で暴走したのであれば
彼の過去を明らかにしなければなりません。
しかしプリキュアはそれをせずにただ力ずくで彼を倒してしまったために
彼の過去も動機も一切知らないまま終わってしまいました。
本当にそれで良かったのでしょうか?
彼にだって人としての心を持っていたはずです。
何でもかんでも暴力で解決しないで対話なので解決してほしかったです。
(そもそもわたしは黒幕を「生物」にすることに好感が持てない)

非常に申し訳ないですが評価は「悪い」にさせてもらいます。
[共感]
2012/12/20 そうですね。やっぱり行動の動機の描写が必要ですね。 by わんころ

[推薦数:2] 2010/07/12 最悪(-3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:27(43%) 普通:6(10%) 悪い:30(48%)] / プロバイダ: 27699 ホスト:27751 ブラウザ: 3428(携帯)
放送終了したので最終的な評価を。
一言で言えば『酷い作品だった』。
世界設定もキャラ造形も最後まで定まらず、前後の繋がりを全く考えない唐突展開や、辻褄の合わない事だらけ。下手くそな同人マンガか、勘違いの自主映画でも見てるようで、とてもプロの仕事とは思えないぐらい内容破綻が甚だしかったです。
物語を根幹を成す世界設定やキャラの人物像が全く確立されぬまま、その場その場の思いつきだけで作ったとしか思えません。
あまりに具体例がありすぎて、いちいち挙げるときりがないので割愛しますが、
いくら子供向けアニメでも、ここまで視聴者をバカにした作品は見た記憶が無いのは確かです。
絵柄が可愛いだの作画がキレイだのは、まず話がまともに描けた上で初めて評価出来る事で、話を真面目に作る気もないのに絵だけ良くてもそんなのはおためごかしに過ぎないのです。
ただひとつ、シリーズ物として、その突出した内容の低劣さは他のプリキュア作品の再評価のきっかけにはなり得ます。
本作の存在価値はそれしか無いと言わざるを得ません。
[共感]
2011/04/28 こういう形で書かせていただくのは非常に悲しいですが、貴殿の批判、ものの見事に共感しました・・・。絵が可愛い、作画がいい、豪華声優、視聴率というのは、ストーリーがまともに書かれてこそ評価されることだと思います。 by 花菱充博

[推薦数:2] 2010/06/30 普通の立場コメント [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:229(72%) 普通:48(15%) 悪い:40(13%)] / プロバイダ: 674 ホスト:548 ブラウザ: 7014
楽しく見ていますが、「毎回」楽しくというわけではありません……

基本設定はとても秀逸ですし、それを生かした1話は完璧ともいえる出来でしたね。
つぼみの声優はそっち方面の人気取りかとも思いましたが普通に上手ですし。
OPEDも秀逸、コスチュームもかわいい、シプレとコフレがウザくなくて可愛い!
ここまでは本当に手放しで絶賛したいポイントだと思います。

ただ、不安が全くないかといえばそうではなく、むしろ良い点が多いだけに問題点も
結構目立ってしまってますね。
まず、キャラ立ての弱さ。二人から始まったので十分に描ける余地はあったにも関わらず、
ここまでクラスメイトが空気すぎるのは残念です。
敵の三人衆も記号的なものは描いていますが、内面がないというか何というか。
次に脚本の弱さ。カーネーションの色とか妖精とムーンライトの面識とか穴が多いですね。
今回米村氏の脚本が覚醒したかのごとく面白いだけに、他の方の脚本の乗り切れなさがいかんともし難いです。
そしてダクプリは設定そのものが失敗でしょう。ブロッサムとマリンが二連敗した10話と13話は、
タルくて暗くてつまらなかった某鬱トラの前半2クールを彷彿とさせて嫌な気分になりました。
声優に大御所を使っているので難しいかもしれませんが、彼女とムーンライト関連は早期に決着をつけて
退場させるか仲間にするかしないと問題だと思います。

他にもマリンの決め台詞が長すぎるなど言いたいことはありますが、3人目も登場するところですし
いくらでも改善できると思うのでこれからに期待したいと思います。

[推薦数:1] 2018/12/27 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:12(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 35800 ホスト:35864 ブラウザ: 8914
つぼみは、夢の中で謎の戦士プリキュアが敵と戦うシーンを何度も見ていた。引越しの最中の車の中でも。
「私、花咲つぼみ。お父さんとお母さんが、おばあちゃんの住む希望が花市でフラワーショップを開く事になり、引っ越して来たんです。
性格は…恥ずかしがり屋で引っ込み思案。でも、転校を機に、こんな性格を変えようと思っています。…って言いますか、変えてみせます!」
と意気揚々で初登校するも、クラスでの自己紹介では声の大きい少女、来海えりかに散々突っ込まれ、笑い者にされる。
さらに、担任に「花咲は謙虚というか、控え目なんだね」と言われてしまう。「私、変われないかも〜…」いきなり自信喪失。

来海えりかはクラスの、というか学園中で人気者の、お調子者で、無遠慮な子のようである。えりかはつぼみが変わりたがっていることを知り、放課後早速実行に移すが、拒否されてしまう上に、姉のもも姉に今度は自分の弱点を突かれてしまい、姉にコンプレックスのあるえりかもむしゃくしゃすることになる。このようにギクシャクした関係で始まってしまったが、すでにえりかは好奇心からか内面の優しさからか、つぼみと既に仲良くなりたがっている…。
そんな中、つぼみは高台で妖精と出会い、偶然近くで気落ちして来ていたえりかは砂漠の使徒に水晶体に、落ちてた人形はデザトリアンにさせられる。
そしてえりかを助けるため妖精の説明と願いを聞き入れて、初めてのつぼみのプリキュア・キュアブロッサムとしての史上最弱の戦いが始まるー。

以上が導入部となる第一話の50%ほどの内容である。いかにハートキャッチの内容が濃いかが分かると思う。ハトプリは全てこの濃密さであることを保証する。

【良い点】
説明するとなると少々長くなるので知ってる人は次の「設計に関して」は読み飛ばしてもらってかまわない。
・設計に関して
本質的な部分から述べるが、当作品でもご多聞にもれず毎回砂漠の使徒あるいはデザトリアン(もしくは両方)と戦うことになるが、
彼らの目的は「こころの大樹」を枯らすことであり、それは誰(人間)しもが持っているという「こころの花」を枯らすことで「大樹」にダメージを
与えることが主目的であり、さらに、次第に強力な邪魔者となっていくプリキュア自身を倒すことも重要課題となっていく。こころの花を枯らすには、
既に悩み・妬みなどで枯れかけている人間を探すことで、彼らの力でその人物をデザトリアン化させることができる。(正確には被害者の魂が入った水晶体と、被害者の心と何かのアイテムの複合体であるデザトリアンの2つを作る)

ここが上手いところで、デザトリアンとなったキャラクターはプリキュアに対抗できる強力な力を得て破壊活動などを行ったり近辺の人間に被害を
もたらそうとするが、特にプリキュアとの対戦中にデザトリアンはその元となった人物の抱えた悩みを吐露することがある。それを聞いてプリキュアは
その人物の悩みと本心を把握し、またデザトリアンに反論もしくは助言することで攻撃をひるませることもできる。
激戦の末デザトリアンを必殺技で浄化すれば被害者を助けて元の姿に戻すことができるが、被害者は若干であるが戦闘中に語り合ったこと・自分が叫んだ本心を
覚えていることが多く、これをヒントに、プリキュア達がさらに助言することで(見てるだけの時もある)、被害者は自分にもともとあった問題を解決し、
心の花が元気になる、さらにその時に「大樹」を元気にする「こころの種」も得られる、というのが各話の基本パターンである。

今までのシリーズでは敵の侵攻には被害者は必ずしも必要なく、直接敵モンスターが現れる場合が多かったが、ハートキャッチは最終以外のほぼ全てがこのパターンである。その為、被害者・各話の実際の主役はプリキュア候補となる人物よりも学園や周辺の人物がなることが多く、多くは主人公達の知人・大事な人たちで、各話もまずそこが描かれて伏線を貼られることが多い。戦闘により彼らの心に抱えた問題を「ハートキャッチ」の名にふさわしく、それらを捉えて解決することで、登場人物の悩みを解決したり、一歩踏み出す勇気を得たり、その夢が明確になったり、障害と思っていたものの克服・或いは自分から逃げなくなったりと、彼らのストーリーが展開していく。そのドラマが爽やかだったり、悲しかったりするのだが、そういったキャラクターが一歩前進するシナリオが毎回しっかりと描かれ、見ているものに訴えかけるドラマとなっているのがとても良くできている。殆ど全ての話しに、中学生とその周辺にありがちが悩みが描かれ、その解決案が提示される。とはいえ、本作の問題解決はそこまで押し付けがましくなく、解決を実行するまで描かないことが多い。自分が分かれば・或いは変われるきっかけがつかめれば、それでいいのである。また、それとともにつぼみ・えりかを始め主人公達も成長していく。

・つぼみとえりかに関して
前述の通りつぼみは引っ込み思案であるが、多くの経験を積むことで成長し、それも自ら勇気を振りしぼって消極的な性格も変えていくことができるようになっていく。また、親しい間柄の中では例え目上の人でもはっきり主張できるようにまでなる。また、えりかは終始お調子者の雰囲気を見せているが、実は大きな視点で物事を捉えており、最初のうちは半ば強引につぼみ等を積極的にさせようと引っ張り回すことが多いが、次第にまかせて上手くいくと察した時は遠くから見ているだけのことも多くなって生き、まるで保護者のようになっていくのが分かってくる。どちらも根本は優しさに溢れており、それの発露の仕方が違うだけである。それらも話数を重ねることで、以心伝心、信頼関係として伝わるようになっていく。

・いつきとゆりに関して
この2名は性格的・能力的に問題があるわけでは無いぐらい優秀なのであるが(非常に個性的ではあるが)、プリキュアに簡単になれ無い状況にあり、数話かけて丁寧に語られていき、最終的に納得感のある参加となる。そしてプリキュアとして参加して以後の戦闘能力の特筆すべき高さでキュアブロッサム・キュアマリンをサポートしていく。

・その他の詳細に関して
シリーズの中でも特異なキャラクターデザイン、BGM,OP,ED、明るい色彩の画面構成、追加戦士(いつき、ゆりさん)の性能の高さと個性、ユニークな敵幹部とモブ(雑魚)の採用、サイドストーリーとしてのファッション部の活動、そして最初からクライマックスでもある全体のストーリーの分かりやすさ、展開のテンポの良さ。本作のプリキュア能力は特殊で必殺技もあるがイメージ次第で技を作れる能力があり変なワザが登場する異能バトル、バトル自体もシリーズでも屈指の激しい演出、それから前述「設計」にて触れたように、各話のドラマとしてのクオリティの高さ、各話のまとめとして救った心の花の花言葉が毎回説明される演出など素晴らしい点が多々あるが、詳しくは割愛する。

【悪い点】
無い、と言いたいが、あるとすれば
・ストーリーは後半ハードで、とても悲しい厳しいシーンがある
・えりか、中学校を破壊するようデザトリアンに進言する
・えりか、プリキュアになって汚い自室を浄化しようとする
等々…えりかの暴走には枚挙にいとまがない。

【総合評価】
ストーリーは前述の通り友人達との心の交流と戦いを通じて確実に成長していき仲間を得つつも、サイドストーリーとして同時にファッション部の活動も楽しく描かれていくが、だんだんとそれが文化祭にフォーカスしていくことが何話にもわたって綴られ当日、最高の演出で締めくくられ最高の達成感を得られるのは非常に感動的だ。
文化祭が終わると急に敵も強くなり始め、決戦が意識されるようになってくる。

最終決戦、その前につぼみは砂漠の使徒達を倒して消滅させた際に寂しさを感じていた。憎しみをむき出しにする最終ボスに、憎しみで戦おうとする先輩のゆりさんにつぼみは強い意志で「憎しみのまま戦えばきっと負けてしまいます。悲しみや憎しみは、誰かが歯を食いしばって、断ち切らなければだめなんです。私たちが頑張ってプリキュアしてきたのは、何なんですか?…」と言って制する。そして巨大化したボスに対してつぼみは「憎しみが尽きないのは、私達の愛が、まだ、足りないから。だから、だから…」と言い、最後に放った拳は非常に弱い「こぶしパンチ」(猫パンチ?)、すなわち愛がこもったパンチで、その一撃のみで優しく最終ボスを倒す…

この作品のテーマはずばりそのもので「ハートキャッチ=心を知る(掴む)こと」であり、各話からも、全体からもそれが作品愛に溢れてなのか隅々まで存分に現れている。
幼児教育としたも、まずは他人の「心」を知る・分かろうとすることを教えるのが重要である。解決するとなると様々な答えがあるものであり、単純に一例を示すべきでは無いという判断で製作されているものと見受けられる。まずは相手・己の心を知ることが大事、これにコンセプトを絞ったことで、見事に作品にバランスを与えることに成功している。

もちろん大人にとっても、それはコミュケーションの基礎であるが、出来てない人が多い世の中、それは同じ。本作から学ぶことは多いのでは無いだろうか。

ハートキャッチプリキュア!は、いつ、どの回を見てもこころの花がパッと明るくなるような、ハッと何かに気づけるような、そんな作品である。

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