[アニメ]ハートキャッチプリキュア!: 2018/12/27 Betalayertale


Heartcatch Precure!
  • 可愛い
  • 面白い
  • 楽しい
  • 感動
  • 可笑しく笑える
  • 友情
RSS
アニメ総合点=平均点x評価数456位6,354作品中総合点67 / 偏差値58.38
アニメ平均点1,177位2,837作品中平均点0.94=良い/71評価
2010年アニメ総合点13位190作品中
  投稿の系統で絞込
この評価板内限定
[推薦数:1] 2018/12/27 最高(+3 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:12(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 35800 ホスト:35864 ブラウザ: 8914
つぼみは、夢の中で謎の戦士プリキュアが敵と戦うシーンを何度も見ていた。引越しの最中の車の中でも。
「私、花咲つぼみ。お父さんとお母さんが、おばあちゃんの住む希望が花市でフラワーショップを開く事になり、引っ越して来たんです。
性格は…恥ずかしがり屋で引っ込み思案。でも、転校を機に、こんな性格を変えようと思っています。…って言いますか、変えてみせます!」
と意気揚々で初登校するも、クラスでの自己紹介では声の大きい少女、来海えりかに散々突っ込まれ、笑い者にされる。
さらに、担任に「花咲は謙虚というか、控え目なんだね」と言われてしまう。「私、変われないかも〜…」いきなり自信喪失。

来海えりかはクラスの、というか学園中で人気者の、お調子者で、無遠慮な子のようである。えりかはつぼみが変わりたがっていることを知り、放課後早速実行に移すが、拒否されてしまう上に、姉のもも姉に今度は自分の弱点を突かれてしまい、姉にコンプレックスのあるえりかもむしゃくしゃすることになる。このようにギクシャクした関係で始まってしまったが、すでにえりかは好奇心からか内面の優しさからか、つぼみと既に仲良くなりたがっている…。
そんな中、つぼみは高台で妖精と出会い、偶然近くで気落ちして来ていたえりかは砂漠の使徒に水晶体に、落ちてた人形はデザトリアンにさせられる。
そしてえりかを助けるため妖精の説明と願いを聞き入れて、初めてのつぼみのプリキュア・キュアブロッサムとしての史上最弱の戦いが始まるー。

以上が導入部となる第一話の50%ほどの内容である。いかにハートキャッチの内容が濃いかが分かると思う。ハトプリは全てこの濃密さであることを保証する。

【良い点】
説明するとなると少々長くなるので知ってる人は次の「設計に関して」は読み飛ばしてもらってかまわない。
・設計に関して
本質的な部分から述べるが、当作品でもご多聞にもれず毎回砂漠の使徒あるいはデザトリアン(もしくは両方)と戦うことになるが、
彼らの目的は「こころの大樹」を枯らすことであり、それは誰(人間)しもが持っているという「こころの花」を枯らすことで「大樹」にダメージを
与えることが主目的であり、さらに、次第に強力な邪魔者となっていくプリキュア自身を倒すことも重要課題となっていく。こころの花を枯らすには、
既に悩み・妬みなどで枯れかけている人間を探すことで、彼らの力でその人物をデザトリアン化させることができる。(正確には被害者の魂が入った水晶体と、被害者の心と何かのアイテムの複合体であるデザトリアンの2つを作る)

ここが上手いところで、デザトリアンとなったキャラクターはプリキュアに対抗できる強力な力を得て破壊活動などを行ったり近辺の人間に被害を
もたらそうとするが、特にプリキュアとの対戦中にデザトリアンはその元となった人物の抱えた悩みを吐露することがある。それを聞いてプリキュアは
その人物の悩みと本心を把握し、またデザトリアンに反論もしくは助言することで攻撃をひるませることもできる。
激戦の末デザトリアンを必殺技で浄化すれば被害者を助けて元の姿に戻すことができるが、被害者は若干であるが戦闘中に語り合ったこと・自分が叫んだ本心を
覚えていることが多く、これをヒントに、プリキュア達がさらに助言することで(見てるだけの時もある)、被害者は自分にもともとあった問題を解決し、
心の花が元気になる、さらにその時に「大樹」を元気にする「こころの種」も得られる、というのが各話の基本パターンである。

今までのシリーズでは敵の侵攻には被害者は必ずしも必要なく、直接敵モンスターが現れる場合が多かったが、ハートキャッチは最終以外のほぼ全てがこのパターンである。その為、被害者・各話の実際の主役はプリキュア候補となる人物よりも学園や周辺の人物がなることが多く、多くは主人公達の知人・大事な人たちで、各話もまずそこが描かれて伏線を貼られることが多い。戦闘により彼らの心に抱えた問題を「ハートキャッチ」の名にふさわしく、それらを捉えて解決することで、登場人物の悩みを解決したり、一歩踏み出す勇気を得たり、その夢が明確になったり、障害と思っていたものの克服・或いは自分から逃げなくなったりと、彼らのストーリーが展開していく。そのドラマが爽やかだったり、悲しかったりするのだが、そういったキャラクターが一歩前進するシナリオが毎回しっかりと描かれ、見ているものに訴えかけるドラマとなっているのがとても良くできている。殆ど全ての話しに、中学生とその周辺にありがちが悩みが描かれ、その解決案が提示される。とはいえ、本作の問題解決はそこまで押し付けがましくなく、解決を実行するまで描かないことが多い。自分が分かれば・或いは変われるきっかけがつかめれば、それでいいのである。また、それとともにつぼみ・えりかを始め主人公達も成長していく。

・つぼみとえりかに関して
前述の通りつぼみは引っ込み思案であるが、多くの経験を積むことで成長し、それも自ら勇気を振りしぼって消極的な性格も変えていくことができるようになっていく。また、親しい間柄の中では例え目上の人でもはっきり主張できるようにまでなる。また、えりかは終始お調子者の雰囲気を見せているが、実は大きな視点で物事を捉えており、最初のうちは半ば強引につぼみ等を積極的にさせようと引っ張り回すことが多いが、次第にまかせて上手くいくと察した時は遠くから見ているだけのことも多くなって生き、まるで保護者のようになっていくのが分かってくる。どちらも根本は優しさに溢れており、それの発露の仕方が違うだけである。それらも話数を重ねることで、以心伝心、信頼関係として伝わるようになっていく。

・いつきとゆりに関して
この2名は性格的・能力的に問題があるわけでは無いぐらい優秀なのであるが(非常に個性的ではあるが)、プリキュアに簡単になれ無い状況にあり、数話かけて丁寧に語られていき、最終的に納得感のある参加となる。そしてプリキュアとして参加して以後の戦闘能力の特筆すべき高さでキュアブロッサム・キュアマリンをサポートしていく。

・その他の詳細に関して
シリーズの中でも特異なキャラクターデザイン、BGM,OP,ED、明るい色彩の画面構成、追加戦士(いつき、ゆりさん)の性能の高さと個性、ユニークな敵幹部とモブ(雑魚)の採用、サイドストーリーとしてのファッション部の活動、そして最初からクライマックスでもある全体のストーリーの分かりやすさ、展開のテンポの良さ。本作のプリキュア能力は特殊で必殺技もあるがイメージ次第で技を作れる能力があり変なワザが登場する異能バトル、バトル自体もシリーズでも屈指の激しい演出、それから前述「設計」にて触れたように、各話のドラマとしてのクオリティの高さ、各話のまとめとして救った心の花の花言葉が毎回説明される演出など素晴らしい点が多々あるが、詳しくは割愛する。

【悪い点】
無い、と言いたいが、あるとすれば
・ストーリーは後半ハードで、とても悲しい厳しいシーンがある
・えりか、中学校を破壊するようデザトリアンに進言する
・えりか、プリキュアになって汚い自室を浄化しようとする
等々…えりかの暴走には枚挙にいとまがない。

【総合評価】
ストーリーは前述の通り友人達との心の交流と戦いを通じて確実に成長していき仲間を得つつも、サイドストーリーとして同時にファッション部の活動も楽しく描かれていくが、だんだんとそれが文化祭にフォーカスしていくことが何話にもわたって綴られ当日、最高の演出で締めくくられ最高の達成感を得られるのは非常に感動的だ。
文化祭が終わると急に敵も強くなり始め、決戦が意識されるようになってくる。

最終決戦、その前につぼみは砂漠の使徒達を倒して消滅させた際に寂しさを感じていた。憎しみをむき出しにする最終ボスに、憎しみで戦おうとする先輩のゆりさんにつぼみは強い意志で「憎しみのまま戦えばきっと負けてしまいます。悲しみや憎しみは、誰かが歯を食いしばって、断ち切らなければだめなんです。私たちが頑張ってプリキュアしてきたのは、何なんですか?…」と言って制する。そして巨大化したボスに対してつぼみは「憎しみが尽きないのは、私達の愛が、まだ、足りないから。だから、だから…」と言い、最後に放った拳は非常に弱い「こぶしパンチ」(猫パンチ?)、すなわち愛がこもったパンチで、その一撃のみで優しく最終ボスを倒す…

この作品のテーマはずばりそのもので「ハートキャッチ=心を知る(掴む)こと」であり、各話からも、全体からもそれが作品愛に溢れてなのか隅々まで存分に現れている。
幼児教育としたも、まずは他人の「心」を知る・分かろうとすることを教えるのが重要である。解決するとなると様々な答えがあるものであり、単純に一例を示すべきでは無いという判断で製作されているものと見受けられる。まずは相手・己の心を知ることが大事、これにコンセプトを絞ったことで、見事に作品にバランスを与えることに成功している。

もちろん大人にとっても、それはコミュケーションの基礎であるが、出来てない人が多い世の中、それは同じ。本作から学ぶことは多いのでは無いだろうか。

ハートキャッチプリキュア!は、いつ、どの回を見てもこころの花がパッと明るくなるような、ハッと何かに気づけるような、そんな作品である。



共感コメントは階位を持っている論客の方のみが投稿可能ですが、貴方は階位を持っていないか、ログイン状態ではありません。階位は評価を投稿等すると、1日1回の深夜の定期処理により付与されます。
この評価板に投稿する

この作品の全ての書込みを表示する
↑上へ